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掲載期間は約一か月。土曜日・日曜日・祝日は「肩の凝らない」記事を選んでいます。 ![]() |
![]() 地球は文字通り居住可能に傾いている。NASAの資金提供を受けた研究者達は、93回のシミュレーションを行った結果、地球のような惑星の軌道が、陸上の生命体が繁栄するのに適したパラメータに関して、より明確な理解を得ることができた。 我々の惑星の日の長さ、その軸の傾き、その他の軌道のパラメータによって、表面全体の季節、太陽光、および温度が、我々が知っているような生命に適した範囲内で変化する。軌道が大きくなったり小さくなったり、回転が速くなったり遅くなったり、また傾きが大きく異なると、陸上に出現する生命にとって条件が難しくなる可能性がある。科学者達は、今、地球の軌道のパラメータに注目し、太陽系外に住む惑星の探索を絞り込んでいる。 研究者達は、主星から来るエネルギーが氷を溶かすほど強力であるが、水を沸騰させるほど強くない、「特別に閉ざされた領域(Goldilocks zone)」内を周回する以上の居住可能性があることを発見した。自転が遅く、日が地球の20日を超える惑星の場合、恒星が惑星の頭上にない長いストレッチから生じる可能性のある陸地の温度が低くなるため、居住可能性は大幅に低下する。より急速に回転する惑星の場合、その軸上の惑星の傾きは居住可能性にとって重要になる。 この研究は、NASAの宇宙および地球科学研究機会プログラムを通じて、ハビタブル・ワールド(Habitable Worlds)の助成金の下で資金提供された。 |
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![]() <イメージの説明>: この視覚化は、Arcstoneが、軌道上で月の反射率を測定しながらどのように動作し、将来の地球観測リモートセンサーの新しい較正基準をどのように確立するかを示している。 |
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![]() 天文学者達は、NASAとヨーロッパ宇宙機関のハッブル宇宙望遠鏡を使って、天王星の4つの大きな衛星を調査した。地球から32億キロメートルの距離にある氷の衛星、アリエル(Ariel)、ウンブリエル(Umbriel)、タイタニア(Titania)、オベロン(Oberon)が、小さな光の点で表れている。しかし、ハッブル宇宙望遠鏡の紫外線機能を利用することで、天文学者達は、ハッブル宇宙望遠鏡の表面の特性を推測することができた。 科学者達は、惑星の磁場によって衛星がツートンカラーになり、各月の後側が先頭の側(天王星の周りを回る半球)よりも暗くなると予測した。しかし、驚くべきことに、彼らは外側の2つの大きな衛星、タイタニアとオベロンで反対のことを発見した。これらの衛星は、軌道に沿って移動するときにフロントガラスの上の虫のようにダストを掃くために、先頭の側が暗く見える。 これらはまた、2つの内側の月、アリエルとウンブリエルを暗いダストから守っているように見える。内側の月は左右の明るさに違いはない。 [画像の説明: 4 つの小さな白い点が、右上から左下へ広く間隔を空けて表示されている。これらの白い点は黒一色の背景に表示されている。5 番目の小さな白い点は、黒い背景にあるはるかに大きな青い球体に重ねられている。このミディアムブルーの球体には、ピンク、ホワイト、および明るいブルーの斜めの縞模様がある。また、この縞模様の球体には、白い点のすぐ右側、僅かに下にある小さな黒い点が重なっている。白い点や縞模様と同じ急な対角線上の角度で青い球体を取り囲むのは、薄く、幽霊のような、白い、土星のようなリングである。4 つの白い点には、右上から左下に "Titania"、"Oberon"、"Umbriel"、"Miranda" というラベルが付けられている。白い点とそれに付随する黒い点は、どちらも青い球体に重ねられており、「アリエルと影(Ariel and shadow)」とラベル付けされている。青い球体を囲むかすかな土星のようなリングは、単に「リング(rings)」とラベル付けされている。 |
![]() 天文学者達は、4つの銀河団をつなぐ高温ガスの巨大なフィラメントを発見した。我々の銀河系の10倍の質量を持つこの筋には、宇宙の「行方不明」の物質の一部が含まれている可能性があり、数十年にわたる謎を解き明かしている。 天文学者達は、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)のXMM-NewtonとJAXAのすざくX線宇宙望遠鏡を使ってこれを発見した。局所宇宙の「通常」物質の3分の1以上が欠けている。まだ見つかっていないが、宇宙のモデルを適切に機能させるためには必要である。 このモデルは、このとらえどころのない物質が、最も密度の高い空間を橋渡しする長いガスの列、またはフィラメントに存在する可能性があることを示唆している。以前にフィラメントを見つけたことがあるが、その特性を理解するのは難しい。それらは、一般的にかすかであり、近くにある銀河、ブラックホール、その他の物体の光からその光を分離するのが困難である。 この新しい調査は、まさにこれを行った初めての研究の1つであり、天文学者達は、ヨーロッパ宇宙機関のXMM-NewtonとJAXAの朱雀(すざく)X線宇宙望遠鏡を使って、近くの宇宙の4つの銀河団の間に伸びる高温ガスの単一のフィラメントを見つけて正確に特徴付けた。 左上のイメージでは、一方の端に2つ、もう一方の端に2つの4つの銀河団をつなぐ新しいフィラメントを示している。これらの集団は、色で囲まれた4つの白い点、フィラメントの下部と上部の明るいスポットとして表れている。紫のまだら模様の帯がこれらの明るい点の間に伸び、周囲の黒い空に対して明るく際立っている。これは、これまで見られなかったX線を放出する高温ガスのフィラメントであり、「欠落している」物質の塊が含まれている。 紫色の帯は朱雀のデータである。天文学者達は、XMM-Newtonを使って、フィラメントからX線の「汚染」源を特定して除去することができ、「欠落している」物質の純粋な糸を残すことができた。これらの発生源は、ここでは、フィラメントの放出によってちりばめられた明るい点と、フィラメントの放出から取り除かれた点として見ることができる。(注:左右の比較の図を動かして見るにはイメージのリンク先から) |
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![]() 弱まりつつある海洋コンベヤーを検出する リビング・プラネット・シンポジウム(Living Planet Symposium)の参加者達は、ヨーロッパ宇宙機関の次世代重力ミッションが、地球を温暖化させる重要な海洋循環システムを直接追跡する最初の機会を提供する可能性があると聞いている。 問題の海洋循環システムは、大西洋南北逆転循環(AMOC:Atlantic Meridional Overturning Circulation)と呼ばれ、メキシコ湾流を含む海流の複雑なネットワークであり、地球の気象を調節する上で重要な役割を果たしている。 AMOCは、上層部の暖かい水を、熱帯地方から大西洋へ北へ運んでいる。水が北大西洋に到達すると、熱が大気中に放出されて冷え密度が増し、表の層が沈む。この冷たく深い水は、その後南に流れ、最終的には南の海における風による湧昇と混合のプロセスを通じて表面に戻る。 |
![]() <イメージの説明>: NASAのソーラーダイナミクス天文台(SDO)からの太陽のイメージは、可視光スペクトルの黒点を含む、太陽のさまざまな特徴を示している。 |
![]() 地球から見ると、我々は常に太陽の赤道を見つめている。今年、ヨーロッパ宇宙機関主導の太陽軌道船(Solar Orbiter)ミッションは、軌道を17°に傾けることによって、この「標準的な」視点から脱却した。これは、地球や他のすべての太陽観測宇宙船が存在する黄道面から外れている。今、我々は、初めて、太陽の未踏の極をはっきりと見ることができる。 このビデオは、地球から見た太陽から始まる。灰色のイメージは、ヨーロッパ宇宙機関のProba-2宇宙船のSWAP極紫外線望遠鏡によって撮影された。赤緑の破線は太陽の緯度と経度(ストーニーハーストグリッド:Stonyhurst grid)を示し、黄色の実線は地球の視野の中心を示している。 次に、軌道船の傾いた視界(黄色で示されている)に回転し、太陽の南極にズームインする。軌道船は、極紫外線画像(EUI)装置を使って、これらのイメージを撮影した。 ここに見ているのは、太陽の外側の大気、コロナの中を移動している100万度の荷電したガスである。時々、明るいジェットやプルーム(噴煙)がこのガスを照らす。 2025年3月23日、軌道船は太陽の赤道から17°の角度から太陽を見ていた。太陽の周りを周回するたびに、この探査機は太陽緯度-17°から+17°の間を揺れ動くことによって、太陽の南極と北極の両方、そしてその間のすべてを調査することができる。 太陽軌道船は、ヨーロッパ宇宙機関とNASAの国際協力による宇宙ミッションである。極紫外線画像(EUI)装置は、ベルギー王立天文台(ROB)が主導している。ヨーロッパ宇宙機関のProba-2は、革新的な技術の実証に特化した宇宙ミッションである。その極紫外線望遠鏡(SWAP)は、ベルギー王立天文台が主導している。 |
![]() (スパークするアンドロメダ) 2025年6月25日に公開されたこのイメージでは、メシエ31(M31)としても知られるアンドロメダ銀河が、天文学者ベラ・ルービン博士の画期的な遺産に敬意を表して、きらびやかに輝いている。 1960年代、ルービンと彼女の同僚はM31を研究し、銀河とその渦巻の腕の回転の仕方に影響を与えている、目に見えない物質が銀河にあることを突き止めた。 この未知の物質は「ダークマター」と名付けられた。 M31は、ミルキーウェイ銀河と約250万光年の距離にある渦巻銀河である。 天文学者達は、我々自身の渦巻きの構造と進化を理解するためにアンドロメダを使っているが、地球はミルキーウェイ銀河の中に埋め込まれているために、その構造を理解することが難しい。 |
![]() (フライ・アイから見たアンドロメダ銀河) ヨーロッパ宇宙機関のフライ・アイ(Flyeye)望遠鏡を使用して行われた、隣接する銀河、アンドロメダの観測。 アンドロメダは地球の空に非常に大きく見えるために、大きさでは満月の直径の6倍にもなり、暗い空でも肉眼で見ることができる。 NASAとヨーロッパ宇宙機関のハッブル宇宙望遠鏡のような専用の天体望遠鏡の場合、アンドロメダ銀河全体を見るには、何百もの個々の観測をつなぎ合わせる必要がある。例えば、このハッブル宇宙望遠鏡のアンドロメダのイメージは、10年以上の歳月と600枚のスナップショットを撮った。 一方、フライ・アイは、一度にできるだけ多くの空を見て、新しい地球近傍天体を迅速にスキャンするように設計された調査望遠鏡である。このアンドロメダのイメージは、望遠鏡の全視野の16分の1しか占めていない。 このイメージは、望遠鏡の「ファーストライト」キャンペーン中で、それぞれ30秒の、16回の露出を組み合わせて取得された。 |
![]() <イメージの説明>: 太陽風は地球の磁場の周りを流れる。NASAの新しい研究は、大気中の酸素の量と磁場の強さが、5億年以上にわたって相関していることを示唆している。 |
![]() Pismis 24は、地球から約8,000光年にあるNGC 6357と呼ばれるはるかに大きな放射星雲の中にある。 写真の中で最も明るい天体は、かつては200〜300太陽質量という信じられないほど大きな質量を持つ単一の星であると考えられていた。それは、この銀河システムで知られている星の中で群を抜いて最も重い星となり、現在個々の恒星に関して考えられている質量の上限である約150太陽質量を大幅に超えるものになっていた。 しかし、NASAのハッブル宇宙望遠鏡による測定では、Pismis 24-1 は、実際には、二つの別々の星であり、そうすることで、それらの質量がそれぞれ約100〜150太陽質量に「半分」であったことがわかった。 |
![]() ひとつのオンラインツールが測定値をマッピングし、専門家でなくても地震、地盤沈下、地滑り、その他の種類の地動を理解できる。 NASAは、フェアバンクスのアラスカ衛星施設と協力して、北米全体の陸地の動きを1インチ未満まで表示する強力なWebベースのツールを作成している。オンラインポータルとその基盤となるデータセットは、地震、火山、地滑り、地下水などの地下自然資源の抽出など、足元の土地がどこでどれだけ移動しているかを誰もが特定するのに役立つ衛星レーダー測定の宝庫を解く。 ジェット推進研究所の OPERA (Remote Sensing Analysis) プロジェクトから Observational Products for End-Users が主導するこの取り組みは、他の方法では作成に何年ものトレーニングが必要な情報をユーザーに提供できる。このプロジェクトは、衛星搭載の合成開口レーダー(SAR)からの測定に基づいて構築されており、地球の表面がどのように動いているかについての高解像度データを生成する。 正式には北米地表変位製品スイートと呼ばれているこの新しいデータセットは、2016年までの測定値ですぐに使用でき、ポータルでは、ユーザーがこれらの測定値を、ローカル、州、および地域のスケールで数秒で表示できる。データセットや Web サイトを使用していない人は、同様の分析を行うのに数日以上かかる可能性がある。 オンラインツールは測定値をマッピングし、専門家でなくても地震、地盤沈下、地滑り、およびその他の種類の地動を理解できる。 --- 以下略。 |
![]() <イメージの説明>: NASAのCODEX装置によって導入された新技術のおかげで、科学者達は、初めて、太陽の外部大気の温度変化を観察できるようになった。このアニメーション化された色分けされたヒートマップは数日間の気温の変化を示しており、赤は暑い地域、紫は寒い地域を示している。 |
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![]() 火星日46(2021年4月6日)、火星探査ローバーパーサビアランスは、火星で初めての自撮りをするためにロボットアームを差し出した。 そのアームの先端にあるワトソン(WATSON)カメラは、火星の岩石やその表面のディテールをクローズアップするように設計された。 最終的には、チームワークと火星時間での数週間、パーサビアランスとその周辺を含む複雑な一連の露出とカメラの動きを計画する必要があった。 その結果、62のフレームが詳細な合成に構成され、これまでに撮影された火星探査車の自画像の中で最も複雑なものの1つとなった。 このバージョンの自画像では、ローバーのマストカメラZおよびスーパーカメラ(SuperCam)装置が、ワトソンとローバーの、伸ばした腕の先を見えている。 パーサビアランスから約4メートルのところに、このロボットの仲間であるマーズ・インジェニュイティ・ヘリコプターがある。 パーサヴィアランスは、これまでに、火星日1,500日以上を費やして火星の地表を探索してきた。 インジェニュイティは、地球の日付である2024年1月18日に、火星の薄い大気中を72回目かつ最後の飛行を行った。 |
![]() 今日(2025年6月16日)、「今日の天文写真」(APOD:Astronomy Picture of the Day)は、30年目を迎えた。 |
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![]() <イメージの説明>: 研究者達は、葉の色のわずかな変化を検出することによって、陸生植物の健康状態に関する年間のデータを収集している。これまでのミッションでは、植物に緑色を与え、光合成を可能にする色素であるクロロフィルの広範な変化を観察することができた。しかし、PACEによって、科学者達は、植物中の3つの異なる色素、クロロフィル、アントシアニン、カロテノイドを見ることができるようになった。これら3つの色素の組み合わせによって、科学者達は、植物の健康について、更に多くの情報を特定することができる。 |
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![]() これは双刃のライトセーバーのように見えるかもしれないが、実際には、この2つの宇宙のジェットは、近くの銀河の生まれたばかりの星から外に向かって放射されている。 ハッブル宇宙望遠鏡の画像データから構築されたこの見事なシーンは、約1,300光年または400パーセク離れたオリオンB分子雲複合体の恒星の苗床にあるハービック・ハロー24(Herbig-Haro 24:HH 24)を横断する約半光年にわたって広がっている。このHH 24の中心の原始星は、直視できないように隠されており、冷たいダストとガスが平らになって回転する降着円盤になっている。 円盤からの物質が若い恒星の天体に向かって落下すると熱くなる。対向するジェットがシステムの回転軸に沿って吹き出される。狭いエネルギーの強いジェットが、この域の星間物質を切り裂くように、その経路に沿って一連の輝く衝撃面をつくり出す。 |
![]() 土星の衛星エンケラドゥスの氷の下の海には生命がいるだろうか? そう考える理由は、月の氷の内部から宇宙に氷を噴出していることが知られている長い亀裂 ---タイガー・ストライプ(トラの縞)と呼ばれる---に関係している。 これらの表面の亀裂は、月の南極に細かい氷の粒子の雲を作り、土星の神秘的なEリングを作り出している。 その証拠は、2004年から2017年にかけて土星を周回した、ロボット「カッシーニ」宇宙船によってもたらされた。 この写真では、エンケラドゥスの高解像度のイメージが、フライバイからのトルー・カラー(人間の目で見た色)で示されている。 深いクレバスが部分的に影になっている。 エンケラドゥスが何故活動しているのかは謎のままであり、隣の衛星ミマスはほぼ同じ大きさであるにも関わらず死んでいるように見える。 |
![]() <動画の説明>: 磁力線を示すマグネターの図解。マグネターは孤立した中性子星の一種。その磁場は、冷蔵庫の磁石の10兆倍、一般的な中性子星の1000倍も強力である。図は、天文学者達がマグネターの爆発を動力源としていると考えている巨大なエネルギーの貯蔵庫を表している。 |
![]() M1としてカタログ化されたかに星雲は、チャールズ・メシエの有名な彗星ではないもののリストの最初である。 実際に、かに星雲 は超新星の残骸であり、現在も拡大していることが知られている。 大質量の星の死の爆発による破片の雲の、このカニの激しい誕生は、1054年に、天文学者達によって目撃された。 |
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![]() <イメージの説明>: 2022年7月、NASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、現在「宇宙の崖(Cosmic Cliffs)」と呼ばれる地域の息を呑むような景色を明らかにし、歴史に名を残した。信じられないほど詳細に捉えられたこのきらびやかな風景は、ガスとダストの雲の中で星が生まれている、広大なカリーナ星雲複合体の小さな断片、星雲ガム31の一部である。この視覚化は、ウェッブの象徴的なイメージに命を吹き込んでいる。 2022年7月、NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、息を呑むような一連のイメージとともに初公開された。その中には、宇宙の崖(Cosmic Cliff)と呼ばれる優美な風景があった。このきらびやかな星誕生の領域は、ウェッブ宇宙望遠鏡のデータから導き出された新しい3次元視覚化の主題である。NASA の Universe of Learning によって作成され、「3次元で宇宙の崖を探査する(Exploring the Cosmic Cliffs in 3D)」と題されたこの視覚化は、象徴的な Webb のイメージに新たな命を吹き込んでいる。 |
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![]() 地球の月のように、土星最大の衛星タイタンは、その惑星と同期して自転している。2012年5月にカッシーニ宇宙船によって記録されたイメージのこの合成は、そのリングのガス巨人土星の、常に反対側を向いている側の面を示している。太陽系で唯一、大気が濃い月タイタンは、その表面に液体を持ち、液体の雨と蒸発の地球のようなサイクルを有する、地球以外で知られている唯一の太陽系の世界である。土星のリングと雲の頂きにある直径5,000キロメートルのこの月のカッシーニの視界に、その高高度の大気のもやの層が明らかである。中央近くにはシャングリラ(Shangri-La)と呼ばれる暗い砂丘が広がる地域がある。カッシーニが運んだホイヘンス探査機が、地球からの最も遠い宇宙船のとして着陸の後、中央の左下にある。 |
![]() (すばる望遠鏡) 夜、星を見上げるとチカチカと瞬いて見えます。これは温度や密度の揺らぎ(大気揺らぎ)によって大気の屈折率が変化し、星の光が乱されるためです。地上の望遠鏡では観測する星の像がこの大気揺らぎによって広がってしまうという問題があります。この影響を克服する技術が「補償光学」です。補償光学では、観測天体の近くの明るい星(ガイド星)の光の波面を観測し、大気揺らぎの影響を打ち消すように鏡の表面の形状を変えて、シャープな天体の像を得ます。 観測天体の近くに明るい星がない場合は、レーザーによって人工的なガイド星(レーザーガイド星)を作ります。この画像では、マウナケアの夜空にレーザーガイド星生成システムによる光が伸びています。レーザーで空に人工的な星をつくり、大気のゆらぎを測定することで、シャープな星の像を得ることができます。 |
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![]() (国立天文台) <イメージの説明>: 「J0107a」銀河。左は、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の観測による近赤外線画像。画面下の2つは近距離にある天体。(クレジット:NASA)右は、アルマ望遠鏡によって観測されたガスの分布。棒状構造は時計回りに回転している。大量のガスが、回転の前方の縁から中心に向かって落ち込んでいる。 |
![]() 宇宙の物質分布に新たな謎を投げかける (すばる望遠鏡)
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地球では、3ヶ月ごとに季節の移り変わりがある。太陽系の他の惑星ではどうだろう? 火星の晴れた日はどんな感じだろう? 海王星の冬はどれくらいだろう? 他の惑星を巡って、そこではどんな季節が見えるのか問うてみよう。 |
![]() <イメージの説明>: チリ南部のチャイテン(Chaitén)火山は、2008年5月2日に、9000年ぶりに噴火した。火山近くの植生の変化を監視するNASAの衛星は、早期の噴火警報に役立つ可能性がある。 |
![]() 内部惑星水星を周回する最初の惑星, メッセンジャー宇宙船は、2015年4月30日に、水星の表面のこの領域に静止した。 メッセンジャーのイメージとレーザー高度計データから構築・投影されたこの場面は、広い、溶岩で満たされたシェイクスピア盆地、北東の縁を見下ろしている。幅48キロメートルの大きなクレータ、ヤナーチェク(Janacek)が左上端近くにある。大地の高度は、青いところより約3キロ上が赤色の領域で色分けされている。 メッセンジャーの最終軌道は、中心付近に、秒速約4kmで終わり、直径約16メートルの新しいクレータをつくると予測された。 水星の裏側への衝突は望遠鏡では観測されなかったが、惑星の背後から現れる時間に探査機からの信号が検出されなかったことが確認された。 2004年に打ち上げられたこのメッセンジャー(MESSENGE:MErcury Surface、Space ENvironment、GEochemisty、Ranging)宇宙船は、2011年に太陽系の最深部に到達した後、4,000回以上の軌道を完了した。 |