このページでは様々な時宜に即した「今日の宇宙(Space of the Day)」をご紹介しています。掲載期間はおおむね一か月。土曜日・日曜日・祝日は「肩の凝らない」記事を選んでいます。なお、ヨーロッパ宇宙機関の「今週のイメージ(Week in images (ESA))」は、同時に複数の記事が掲載されますのでリンク先から該当する記事を探してください。

4月19日(金)
NASAのインジェニュイティマーズヘリコプターチーム、今、別れを告げる

インジェニュイティ・チームによる最後のダウンリンク・シフトは、大成功を収めたミッションを振り返り、他の世界での初めての航空機を新しい役割に備える準備であった。

NASAのマーズヘリコプター「インジェニュイティ」のエンジニア達は、4月16日火曜日に、NASAのジェット推進研究所の管制室に集合し、歴史に残るヘリコプターからの通信を監視した。このミッションは1月25日に終了したが、この回転翼機は、インジェニュイティの基地局として働くNASAの火星探査機「パーサビアランス」との通信を続けている。NASAのディープ・スペース・ネットワーク(Deep Space Network)のアンテナを通して受信されたこの通信は、ミッションチームがインジェニュイティの作戦に協力する最後の機会となった。

--- 下のイメージは右端に注目(回転翼を破損し飛ぶことができなくなった「インジェニュイティ」)。

今、ヘリコプターは、固定されたテストベッドとして機能し、将来の火星探査に役立つデータを収集するという、最後の行動の準備が整った。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンク先から。

<出典>: Jet Propulsion Laboratory

4月18日(木)
ハッブルとウェッブの葉巻銀河

煙草銀河(Cigar Galaxy)として知られ、 M82 としてカタログ化されているこの銀河のシステムに、何やら奇妙なことが起きている。中心から赤く光るガスとダストが噴き出している。この星の爆発的形成銀河は、その隣人、大きな渦巻銀河 M81 の最近の近くの通過によって確かにかき混ぜられたが、これは、赤く輝く表面上拡大しているガスとダストの源を完全には説明していない。その証拠は、この物質が多くの星の出現する粒子の風によって押し出され、一緒になって銀河の超風を作り出していることを示している。左にはハッブル宇宙望遠鏡の可視光線のイメージ、右には赤外線光の中心領域のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡イメージが写っている。新しいウェッブのイメージを詳細に調べると、意外なことに、この赤く光るダストは高温のプラズマと関連している。この不思議な近傍銀河の正体を探る研究はこれからも続くだろう。

<ひとこと>: これらの記事は、これまでに、 「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡写真集(4月16日)」 および 「ハッブル宇宙望遠鏡写真集(4月17日)」 に掲載したものです。大判はイメージのリンク先から。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

4月17日(水)
次の満月は、ピンクの月、芽吹きの月、卵の月、魚の月、ペサハまたは過越祭の月

次の満月は、ピンクムーン(Pink Moon:ピンクの月)、スプラウティンググラスムーン(Sprouting Grass:芽吹きの月)、エッグムーン(Egg Moon:卵の月)、フィッシュムーン(Fish Moon:魚の月)、ペサハまたはパスオーバーの月(Pesach or Passover Moon:過越祭の月---ユダヤ?)、ハヌマーンジャヤンティフェスティバルムーン(Hanuman Jayanti Festival Moon---ヒンズー?)、バクポヤ(Bak Poya)の月である。

次の満月は、米国東部夏時間2024年4月23日火曜日の夜、午後7時49分に太陽の反対側に現れる。これは、英国、アイルランド、ポルトガルのタイムゾーンから、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オーストラリアを東に横断し、中部太平洋の国際日付変更線まで、水曜日に現れる。今回、月が満月に見えるのは、米国東部夏時間月曜日の朝から木曜日の朝までの約3日間である。

<ひとこと>: 文中の訳語および解説は正しくないかも知れません。日本の時刻は概ね半日早まるとお考えください。(例:4月23日火曜日の夜午後7時 ⇒ 水曜日午前8時)。大判はイメージをクリック(タップ)。

<出典>: Gordon Johnston(著者名です)

4月16日(火)
磁場のアーチ

2016年9月28~29日、太陽観測衛星SDO(Solar Dynamics Observatory)は、この活動的な領域の上にアーチ状に伸びる壮大なループを撮ることができた。活動領域は強い磁場の領域である。これらの領域の磁力線は、それらに沿ってらせん状に動く荷電粒子によって照らされる。このイメージは極紫外線波長で撮られた。ビデオ(.mp4)は12時間のアクティビティをカバーしている。これらのそびえ立つアーチのスケール感を与えるために、地球がはめ込まれている。

<ひとこと>: イメージのリンク先は爆発を示すビデオ(.mp4)です。
イメージの下・中央の地球との比較をご覧ください。太陽は、宇宙では、比較的小さな恒星ですが、地球と比較すると如何に大きいかが見てとれます。

<出典>: SDO

4月15日(月)
NASAのジュノ、ガニメデの表面に塩類と有機物を観測

NASAのジュノミッションは、木星の衛星ガニメデの表面にミネラル塩と有機化合物を観測した。この発見のデータは、氷の月の接近フライバイ中に探査機に搭載された木星赤外線オーロラマッパー(JIRAM)分光計によって収集された。この発見は、ガニメデの起源と深海の組成の理解を深めるのに役立つ可能性があり、2023年10月30日付けで学術誌「Nature Astronomy」に掲載された。

水星よりも大きなガニメデは、木星の衛星の中で最大であり、氷の地殻の下に隠された広大な内部の水の海のために、長い間科学者達の大きな関心を集めてきた。NASAのガリレオ探査機、ハッブル宇宙望遠鏡、ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡によるこれまでの分光観測では、塩や有機物の存在が示唆されていたが、これらの観測の空間分解能は低すぎて断定できなかった。

2021年6月7日、ジュノは最低高度 1,046 キロメートルでガニメデ上空を飛行した。最接近の直後、 JIRAM は、月面の赤外線イメージと赤外線スペクトル(光の反射方法に基づく物質の化学的指紋)を取得した。イタリアの宇宙機関によって構築された JIRAM は、木星の深部から放出される赤外線を捉え、巨大ガス惑星の雲頂から50〜70キロメートル下の気象の層を調査するように設計されているが、この機器は、衛星イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト(ガリレオ衛星)の地形に関する洞察を提供するためにも使用されている。

フライバイ中に得られたガニメデの JIRAM データは、1キロメートル/ピクセルを超える赤外分光法として前例のない空間分解能を達成した。ジュノの科学者達は、これによって、水和塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、重炭酸ナトリウム、また恐らく脂肪族アルデヒドなど、水以外の氷の物質の、ユニークなスペクトル特性を検出して分析することができた。

「アンモニア塩の存在は、ガニメデが形成中にアンモニアを凝縮するのに十分なほど冷たい物質を蓄積した可能性があることを示唆している」と、イタリアのローマ国立天体物理学研究所のジュノ共同研究者 Federico Tosi は言う。「炭酸塩は、二酸化炭素を多く含む氷の残骸である可能性がある」

<左図>: NASAのジュノーミッションに搭載された木星赤外線オーロラマッパー(JIRAM)分光計からの処理済みデータが、木星の衛星ガニメデの溝のある地形を示すNASAのガリレオ探査機とボイジャー探査機からの光学画像のモザイクに重ね合わされている。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンク先から。

<出典>: Jet Propulsion Laboratory

4月14日(日)
日食中に見上げ、見下ろす

2024年4月8日、皆既日食が、メキシコ、米国、カナダの一部を通過した。月が地球と太陽の間を通過し空が暗くなり、その明るい光が覆い隠されるのを何百万人もの人々が目撃した。

国際宇宙ステーションの宇宙飛行士達は、北アメリカを横断する月の影を見下ろした。左上のイメージは、宇宙ステーションが北大西洋上空を周回しているときに撮影されたものであり、地球の明るい地平線とともに日食の暗い影を示している。宇宙ステーションにドッキングしているクルー船が左下隅に見える。

皆既日食は、太陽の活発な外層大気(コロナ)を観察し、研究するユニークな機会を提供する。上の合成写真の中央に見える皆既では、月が太陽の明るい面を完全に遮り、はるかに暗い太陽コロナが見える。この合成は、オハイオ州クリーブランドで、月が太陽の表面を横切って移動するのにかかった約 2.5 時間の間に撮影された。

日食の時、太陽は太陽極大期に近づいていた。活動の高まりは太陽の磁場が反転する約11年ごとに起こる。太陽の活動は、2017年の皆既日食の時、太陽活動極小期に近づいていた。その結果、磁場のもつれは少なくなり、吹き流しは太陽の赤道域に限定されていた。(写真は今回のもの)

<ひとこと>: 記事は要点のみ。大判はイメージをクリック(タップ)。

<出典>: Earth Observatry

4月13日(土)
異常な星雲 Pa 30

この珍しい天体の花火はなぜ生まれたのだろう? Pa 30 と名付けられたこの星雲は、今、1181年に明るい「客性(guest star)」が行ったのと同じ空の方向に現れている。この Pa 30 のフィラメントは、新星(例えば GK Per)や惑星状星雲(例えば NGC 6751)によって作られたものに似ているが、現在、一部の天文学者達は、このフィラメントは稀なタイプの超新星、すなわち熱核 Iax 型によって作られたと提唱しており、 SN 1181 と名付けられている。このモデルでは、超新星爆発は一つの星の爆発ではなく、二つの白色矮星が螺旋を描いて合体したときに起こった爆発である。中央の青い点は、この超新星爆発を生き延びた白色矮星の残骸であるゾンビ星であるという仮説が立てられている。このイメージは、赤外線望遠鏡(WISE)、可視光線望遠鏡(MDM、Pan-STARRS)、X線望遠鏡(Chandra、XMM)で得られた画像とデータを組み合わせたものである。今後の観測と分析によって、更に多くのことがわかるかもしれない。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンク先から。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

4月12日(金)
NASAと日本宇宙で協力、月面探査車に関する契約を締結

NASAのビル・ネルソン長官と日本の森山正仁文部科学大臣は、月面の持続可能な有人探査を推進するための協定に署名した。

日本は、有人・無人探査のための与圧ローバーを設計・開発・運用する。NASAは、ローバーの打ち上げと月への配送、および日本人宇宙飛行士が月面に旅する機会を2回提供する。

今日(4月9日)、バイデン大統領と岸田首相は、「重要なベンチマークが達成されたことを前提に、将来のアルテミス計画で米国人以外の宇宙飛行士として初めて月面に着陸するという共通の目標」も発表した。

加圧式月面ローバーは、宇宙飛行士が月面でより遠くまで移動し、より長い期間作業できるようにすることを目的としている。調印式は4月9日、ワシントンのNASA本部で行われた。調印にはネルソン氏、森山氏のほか、日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)の山川浩理事長も参加した。

--- 中間一部略 ---

密閉型で加圧されたローバーは、宇宙飛行士達が長期間生活し、働くための移動可能な居住地および実験室として機能することで、宇宙飛行士が地理的に多様な地域でより遠くまで移動し、科学調査を行うことを可能にする。2人の宇宙飛行士達が月の南極付近を横断する間、最大30日間収容することができる。NASAは、今、アルテミスⅦとその後のミッションで、約10年間にわたって与圧ローバーを使用することを計画している。
--- 以下略。

<ひとこと>: 右のイメージのリンク先は動画 Youtube です。JAXAは、現在、車メーカーと月面車を共同開発している。右下のビデオはトヨタ自動車の例。

<出典>: NASA Headquarters

4月11日(木)
皆既日食、北米を暗くする

2024年4月8日、何百万人ものアメリカ人が、月が太陽と地球の間を通過する皆既日食を見た。

幅185キロメートルの人々が、月が太陽の明るい球体を覆い、かすかなコロナ以外のすべてを覆い隠しているのを見た。地球観測衛星が北アメリカ上空を東へ向かう月の影を捉えた。

地球から約160万キロメートルにあるNASAの深宇宙気候観測所(DSCOVR:Deep Space Climate Observatory)に設置された地球多色画像カメラ(EPIC:Earth Polychromatic Imaging Camera)は、世界時 16:02 から 20:32 の間地球の景色を捉えた。この DSCVR は、NASA、NOAA、および米国空軍の共同衛星であり、太陽と地球の間の重力的に安定した位置、ラグランジュポイント1にある。

月の影は、メキシコの太平洋岸からテキサス州を通り、五大湖を越えて北アメリカを覆い、カナダのニューファンドランドの大西洋岸を横断した。

<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 .mp4 です。

<出典>: Earth Observatry

4月10日(水)
米国の日食特集

先にお知らせしてきたように、北米では4月8日(日本時間4月9日)に、メキシコ北西部に始まり、アメリカ南西部から北東部を通り、カナダ南東部に至る皆既日食が見られました。

以下、いくつかの記録をご紹介します。

なお、右のイメージは、国際宇宙ステーションから見た、日食中に地球上に投じられた月の影。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

<出典>: オリジナル

4月7日(日)
4月8日月曜日の北米での皆既日食

2024年4月8日月曜日の皆既日食は、北米を横断し、メキシコ、米国、カナダを通過する。皆既日食は南太平洋で始まる。天候が許せば、北米大陸で最初に完全な状態になる場所は、太平洋夏時間(CST:世界時との差6時間、日本時間との差15時間)午前11時7分頃(日本時間では4月9日の午前2時過ぎ)の、メキシコの太平洋岸である。

<ひとこと>: 米国では、日食は今後しばらくは見られないこともあって、この日食の間には、観測用ジェット機を飛ばす、観測用ロケットを打上げる、日食の経路に沿って観測部隊を配置するなど、様々な準備が行われ、関連する記事も大幅に増えています。右のイメージもその一つ、日食の経路・位置と時刻を示す Youtube 動画にリンクしています。

この皆既日食はNASAからの中継放送があります。時刻などは 「ウェブNASAテレビ放送予定」 からご覧ください。但し、日本では9日早朝の深夜帯に当たるため、視聴は難しいかも知れません。

<出典>: オリジナル

4月6日(土)
日食写真家達、消滅の動きの間の太陽研究に資する

2024年4月8日、北米の正午の空から太陽が一時的に消えるため、何百人ものボランティアが皆既日食の写真を撮り、太陽と地球との関係をよりよく理解するのに貢献するだろう。

これらの写真家達は、月が太陽の明るい円盤を完全に覆い、コロナが明らかになる皆既の間中の、太陽の幽霊のような外気(コロナ)を研究するために、NASAが資金提供する三つの市民科学プロジェクトに参加する。

コロナは太陽風の発祥の地であり、太陽から流れてくる粒子や物質が地球や他の惑星に絶えず流れ込んでいる。コロナのダイナミクスの全範囲を見るのに最適な時期は、皆既日食のときである。

しかし、4月の日食経路沿いのどの場所でも、皆既日食は4分半未満しか続かず、コロナの変化を見るには十分ではない。しかし、これらのNASAのプロジェクトは、日食の経路に沿って観測者を配置することで、月の影がメキシコからカナダに渡るのにかかる時間である90分以上、本質的に皆既日食を引き伸ばすことを期待している。その後、プロジェクトは映像を組み合わせ、他の方法では見ることのできないコロナの活動を明らかにする。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。NASAからの日食中継があります。中継放送の時刻などは 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。

<出典>: Vanessa Thomas (著者名です)

4月5日(金)
棒渦巻銀河 NGC 1300

大きく美しい渦巻銀河 NGC 1300 は、エリダヌス座近くの約7千万光年にある。 このハッブル宇宙望遠鏡が撮った美しい島宇宙の合成は、ハッブル宇宙望遠鏡の歴史の中でも最上級のイメージである。 NGC 1300 は幅10万光年以上、このハッブル宇宙望遠鏡のイメージは、この支配的な銀河の中央のバーと雄大なスパイラルアームの驚くべき詳細を明らかにしている。 実際に、閉じると この古典的な棒状の渦巻きの核自体を調べると、直径約3,000光年の螺旋構造の顕著な領域が見られる。 ミルキウェイを含む他のスパイラル銀河達と同様に、 NGC 1300 は、中心に超大質量のブラックホールがあると考えられている。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンク先から。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

4月4日(木)
月を周回する宇宙飛行士の家

ゲートウェイ宇宙ステーションの HALO(Habitation and Logistics Outpost:居住・物流前哨基地)モジュールは、宇宙飛行士達が生活し、科学を行い、月面ミッションに備えるゲートウェイの二つの居住要素のうちの一つであり、イタリアのトリノでの溶接完了後、打上げに一歩近づいている。

2023年10月23日の、このイメージに写っている HALO は、続いて、安全性を確認するために一連のストレステストを受ける。無事に完了すると、この宇宙飛行士の将来の家はアリゾナ州ギルバートに移動し、ノースロップ・グラマンが、月周回軌道への打上げに先立つ最終的な艤装を完成させる。

ゲートウェイは、人類が科学的発見のために月に戻り、火星への初めての有人ミッションへの道筋を描くためのアルテミス計画に不可欠な要素として、人類初の月周回軌道上の宇宙ステーションとなる。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

<出典>: Dylan Connell(著者名です)

4月3日(水)
2024年4月、NASAからの空観察のヒント

皆既日食

4月8日、皆既日食がアメリカ全土を席巻する。皆既日食以外の米国の地域では部分日食が見られ、NASAの中継放送に参加できる。

<注>: 皆既日食については 3月25日の記事 参照。日食の中継放送視聴方法については近日中に 「ウェブNASAテレビ放送予定」 に掲載します。


4月の空のハイライト
  1. 一ヶ月を通して、木星が日没後の西の空の低いところに明るく光る。
  2. 4月8日:月の陰が米国テキサス州からメイン州を通って北上するため、米国全土で皆既日食が起こる。皆既の経路の外側では部分日食を経験するだろう。月食が極大になるときに月が覆う太陽の大きさは、皆既の道からの距離によって異なる。
  3. 4月8日~12日:火星と土星が日の出前の1時間ほど一緒に昇る。4月10日と11日に最も接近し、おおよそ満月の幅になる。
  4. 4月10日:日没後、西の輝く木星の上にぶら下がる、僅か7%のみ照らされている細い三日月を見ることができる。12P/ポンス・ブルックス彗星(12P/Pons-Brooks)が、双眼鏡や小さな望遠鏡で、月の下約6度、木星のすぐ下、右側に見える。
    右図は、4月10日の日没後の西の空の、木星の上の三日月と12P彗星を示すスカイチャート。
    明るくなってきている12P彗星は、双眼鏡や小さな望遠鏡で容易に観測でき、特に明るい街の明かりを避けよう。彗星は月のすぐ下、木星のすぐ右(濃い青、大判参照)にあるが、日没から1時間後には標高10度を下回り、1時間後には沈むため、素早く見る必要がある。そのため、地平線に向かってはっきりとした視界を求めよう。この彗星は、4月中旬以降は太陽に近すぎて観測できず、その後、地球に最接近すると、太陽から外側に向かって進み、次第に暗くなる。
  5. 4月23日:満月

--- 以下略。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。左上のイメージのリンク先は動画 Youtube です。12P/ポンス・ブルックス彗星については 3月29日の記事 参照。

<出典>: Preston Dyches(著者名です)

4月2日(火)
くすぶる星

NASA/ヨーロッパ宇宙機関のハッブル宇宙望遠鏡が撮影したこの新しいイメージには、キャンベルの水素星(Campbell’s hydrogen star)としても知られる HD 184738 が写っている。赤みを帯びたガスの噴煙に包まれており、燃えるような赤とオレンジの色は、水素や窒素などの輝くガスによって引き起こされている。

HD 184738 は、この小さな惑星状星雲の中心にある。この恒星自体は [WC] 星(続くリンク参照)の一つとして知られており、はるかに重い星である ウォルフ・ライエ星 に似た珍しいクラスである。これらの星達は、19世紀半ばに初めて発見したフランスの天文学者、シャルル・ウルフとジョルジュ・ライエにちなんで名付けられた。 ウォルフ・ライエ星は、太陽の20倍ほどの質量を持つ高温の星で、物質を急速に吹き飛ばし、質量を失っている。 WC 星は、その一生の終わりには低質量の太陽のような星になる。これらの星達は、最近、元となる質量の多くを放出したが、高温の星の核は依然として高い速度で質量を失い、熱風を生み出している。これらの風がウォルフ・ライエ星に似ているのである。 しかし、天文学者達は、これらの風の組成を更に詳しく調べこれらの星達を見分けることができる。 WC 星は、風の中の炭素と酸素によって識別される。真のウォルフ・ライエ星の中には、代わりに窒素に富むものもあるが、これは低質量の星の中では非常に稀である。 HD 184738は、スペクトルの赤外線部分でも非常に明るく、地球が形成された物質と非常によく似たダストに囲まれている。このダストの起源は不明である。 このイメージは、ハッブル宇宙望遠鏡の秘宝(Hubble's Hidden Treasures)画像処理コンペティションに応募された。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Space Science

4月1日(月)
太陽系における惑星の大きさと位置

左上のイメージは、惑星と準惑星の順序(太陽からの距離)を示している。

我々の太陽系には八つの惑星があり、五つの公式に認められた矮惑星(日本では準惑星)がある。どの惑星が一番大きいのだろう? 最小はどれだろう? 太陽から遠ざかるときの惑星の順序はどうだろう?

これは、各惑星の赤道の直径(または幅)に基づく惑星の大きさの簡単なガイドである。各惑星の幅は、地球の赤道直径 12,756 キロメートルと比較されている。

以下、太陽から遠ざかる惑星の順序に基づくリストがある。ーーー ここでは、代表的に、最大の惑星木星と第五惑星地球、および矮惑星の代表として冥王星を取り上げる。それ以外は下記出典から。(英語)

1,木   星
木星は太陽系最大の惑星である。地球の約11倍の幅があり、赤道の直径は約 142,984 キロメートルである。木星は太陽から5番目の惑星であり、平均距離7億 7,800 万キロメートルで公転している。太陽からの距離は地球の約5倍である。

2,地   球
地球は太陽系で5番目に大きな惑星である。赤道の直径は約 12,756 キロメートル。太陽から3番目の惑星で、平均距離1億 4,970 万キロメートルで公転している。

3,冥 王 星
冥王星は太陽系最大の矮惑星であり、2位のエリス(下記)より僅かに大きい。冥王星の赤道直径は 2,377 キロメートル、幅は地球の約5分の一である。冥王星は太陽の周りを約56億キロメートルの距離で公転しており、太陽から地球の約39倍の距離にある。

<参考>: 矮惑星としては、この他に、エリス(Eris)ハウメア(Haumea)マケマケ(Makemake)ケレス(Ceres)が取り上げられています。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: AMANDA BARNETT(著者名です)

3月31日(日)
スーツサット1:宇宙服が自由に浮かぶ

2006年、国際宇宙ステーションから宇宙服が浮かんだが、何の調査も行われなかった。誰もがそれが宇宙ステーション クルーによって行われたことを知っていた。スーツサット1(Suitsat-1)と呼ばれるこの不必要になったロシアのオーラン宇宙服は、かすかなラジオ送信機を付けて地球を周るために放出された。このスーツは、その無線信号が予想外に弱くなる前に地球を2周した。スーツサット1は、数週間後に地球の大気中で燃え尽きるまで、90分ごとに軌道を回り続けた。この写真は、無人の宇宙服が、宇宙ステーションから離れて漂流したときに撮影された。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

3月30日(土)
ガリレオのエウロパ

1990年代後半に木星システムを周回したガリレオ探査機は、このエウロパの素晴らしい景色を記録し、この月の氷の表面が、深い広域な海を隠している可能性が高いという証拠を見つけた。此処に、ガリレオのエウロパに関するイメージの補正データが改善され、人間の目で見るものに近いカラーイメージに再現された。この大きな月は潮力で曲げられた木星を周る楕円軌道にあり、海を液体にして置くエネルギーを供給している。しかし、もっと興味をそそられるのは、日光に欠けてさえ生命を維持している可能性である。エウロパは、地球を超えた先の、生命を探すのに最適な場所の一つである。今木星軌道上にあるジュノー探査機は、また、水の世界を繰り返しフライバイし、エウロパの居住可能性を探るデータとともにイメージを送り返している。 今年10月にはNASAのエウロパ・クリッパーが打上げられ探査の旅に出る。この探査機は50回近くフライバイを行い、エウロパの氷の表面から25キロメートル以内に接近するだろう。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

3月29日(金)
夜空に見える「マザー・オブ・ドラゴンズ」彗星

12P/ポンス・ブルックス彗星(12P/Pons-Brooks)が、北半球の観測者にとって夜空に見え、ガスとダストの壮大な爆発で知られる天体の一瞥を捕らえる貴重な機会となっている。

     ポンス・ブルックス彗星(Pons Brooks)---
     天文学者 フランスの Jean-Louis Pons と
     ブリティッシュアメリカン William R. Brooks の名から。

ポンス・ブルックス彗星12Pは、公転周期が約71年、核の幅が約30キロメートルの「ハレー型」彗星である。

この彗星はその独特な形から「角の(horned)」彗星、または「悪魔(devil)」彗星と呼ばれることもある。

この彗星は2024年6月に地球に接近するが、この頃には、北半球から彗星を観測することはできない。3月下旬から4月上旬が最高の機会を提供する。この間、彗星は夕暮れ後の数時間、西の地平線上の澄んだ暗い空に見える。運が良ければ双眼鏡や肉眼で観察できるかもしれないが、明るさが予測できないので、小さな望遠鏡で観察できる可能性が高い。

他の彗星と同様に、この彗星は、氷、ダスト、岩石から成っている。彗星が太陽に近づくと、熱によって彗星内部の氷が固体から気体に変わる。ガスは彗星の表面から逃げ出してダストを引きずる。それらは大きな雲と尾を形成し、太陽風によって太陽から押し出される。

彗星はいつ、どこで、どのように見ることができる? 

12P/ポンス・ブルックス彗星の視認性は様々である。活動が活発で地球に近いときは、とても明るく見えることがあり、また、かすかにしか現れない場合もある。彗星は2024年6月に地球に接近するが、この頃には、北半球からは彗星を観測することはできない。3月下旬から4月上旬が最高の機会を提供する。(参考:図の RAM は牡羊座)

この間、彗星は夕暮れ後の数時間、西の地平線の上の澄んだ暗い空に見える。運が良ければ双眼鏡や肉眼で観察できるかもしれないが、明るさが予測できないため、小さな望遠鏡で観察できる可能性が高くなる。なお、この彗星は、2095年まで戻って来ない。

--- 以下略。

<ひとこと>: これは、ヨーロッパ宇宙機関の記事の要約であり、昨日 「アストロサイエンス」 に掲載した記事を更に詳しくしたものです。なお。同種の短い記事が、NASAの 「今日の天文写真(英語)」 にも掲載されています。大判イメージはそれぞれのリンクから。

<出典>: SPACE SAFETY - (ESA)

3月28日(木)
NASAの全球降水量観測ミッション:10年、10の物語

ハリケーンの覗き込みから、エルニーニョ関連の洪水や干ばつの追跡、災害対応の支援に至るまで、全球降水量測定(GPM)ミッションは軌道上で多忙な10年を過ごしてきた。
2014年2月27日に打上げられた、NASAと日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)共同のこのミッションの打上10周年を迎えるにあたり、世界最先端の降水衛星の一つであるこの衛星の10のハイライトを紹介する。
左図---2014年3月10日、NASAのマイクロ波画像装置が日本の沖の太平洋で観測した温帯低気圧。


1,NASAとJAXAの全球降雪衛星からの最初の画像の公開
打ち上げから1ヶ月も経たないうちに、NASAとJAXAはGPM主衛星が撮影した最初の画像を公開した。2014年3月10日、日本の東約1,600キロメートルの北西太平洋に発生したサイクロン内部に降る降水量を測定した。

2,NASA、新ミッションからの初めての全球降雨・降雪マップを発表
約3時間ごとに世界のあらゆる地域を観測する衛星編隊からのデータを組み合わせて、 GPMチームは、雨と雪の嵐が地球上をどのように移動するかをマッピングした。科学者達は、地球の気候と気象システムの全ての要素と、それらが将来どのように変化するかを理解するために取り組んできたが、GPMは降水量の包括的で一貫した測定値を提供してきた。

以下、項目のみを掲載

  • NASA、パートナーと協力してハービー(Harvey:嵐の名)への対応を提供する
  • 洪水の予測(Youtube)
  • NASA・太平洋災害センタ、地すべりの危険に対する意識を高める
  • NASA、嵐を知るために宇宙からの雨粒のサイズを測定
  • 衛星を使ってマラリアの流行を予測
  • NASAの降水ミッションからの雨と降雪の20年

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Christina Campen(著者名です)

3月27日(水)
音響化:クラゲ星雲超新星の残骸

超新星の残骸はどのような音がするだろう? 音は物質を圧縮した波であり、何もない空間では運ばれないが、解説的な音は、リスナーが鑑賞し、また、新しい方向で超新星の残骸の視覚映像を理解するのに役立てることができる。最近では、クラゲ星雲 (IC 443)が極めて創造的に音響化されている。 この注目の音響強化ビデオでは、想像上の線が星の上を通過すると、水滴が水の中に落ちる音が鳴り、この音は、この星雲の水生の名に特別に関連している。また、下降線が赤く光るガスと交差すると低音が鳴り、緑が中間の音を鳴らし、 青は比較的高いピッチの音色をつくる。このクラゲ星雲を作った超新星爆発の光は、人類が石器時代にあった約 35,000 年前に残されたものである。この星雲は今後100万年掛けてゆっくりと散って行くだろう。この爆発は高密度の中性子星も作り出したが、それは無期限に残るだろう。

<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 Youtube です。非常に縦長のイメージであり、英語のコメントは上部(左に示すイメージの枠外)にあるので注意!

<出典>: Astronomy Picture of the Day

3月26日(火)
フォボス:火星の月

地球を周回するハッブル宇宙望遠鏡からのこのタイムラプスシーケンスで、恐ろしい名前の小さな衛星フォボスが赤い惑星の後ろから現れる。2016年に火星が地球に最接近した近くで、22分間にわたって13回の別々の露出が撮影された。しかし、火星の人は、フォボスが上昇するのを見るためには、西に目を向けなければならない。この小さな月は、太陽系の他のどの衛星よりも母惑星に近く、火星の表面から約6,000 km上空にある。1周を僅か7時間39分で終える。これは、火星の自転(約24時間40分)よりも速い。そのため、火星では、フォボスが1日に3回西の地平線から昇るのが見える。それでも、フォボスは運命づけられている。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

3月25日(月)
皆既日食2024:太陽の下での月の瞬間

2024年4月8日には、北米の多くの地域で日食(太陽、月、地球の順番で宇宙が一直線に並ぶ蝕)が起こる。月の影の経路は、メキシコの太平洋岸に上陸し、テキサス州からメイン州まで米国を横断し、カナダのニューファンドランドを経由して北米を離れ、大西洋へと続く。

日食が何故もっと頻繁に起こらないのか疑問に思ったことはないだろうか? 月の軌道は太陽の周りの地球の軌道に比べて約5度傾いているために、地球、月、太陽は、毎月、完全に一直線に並ぶことはない。ほとんどの場合、月の影は地球から外れる。

 

日食を観察する予定がある場合は、このような影の経路マップを参照したことがあるだろうが、月が何時、何処に影を落とすのか、どうやって正確に知ることができるのだろう? 
日食の予測は、何よりもまず、月、太陽、地球の位置と動きを理解することにかかっている。これは、人類の日食予測の長い歴史の上に成り立っている。そして、2009年以降、NASAのルナー・リコネッサンス・オービター(LRO)は、かつてないほど詳細に月の地図をつくっている。この軌道船の月面地形データによって、これまで以上に正確な日食予測が可能になる。

 

2017年8月21日の皆既日食で見たベイリーのビーズ。

光のバースト:ベイリーのビーズとダイヤモンドリング効果

何気なく観察している人は、通常、月のシルエットが端が粗いことに気付かない。地球と月の間の平均的なギャップ、382,400キロメートルの距離では、この宇宙で最も近い隣人は丸く見え、山でさえ人間の目では区別できないほど小さく見える。しかし、日食中の二つの短い間、ごつごつした月の地形がスポットライトを浴びる。

月が完全に太陽を遮る位置に移動する皆既になる寸前、太陽の端が一気に暗くなることはない。月面の谷間から最後の太陽の光が顔をのぞかせる。強烈な明るさのこれらの孤立した領域は、輝くビーズの列や指輪の宝石のような、劇的な光の爆発に似て見える。ベイリーのビーズやダイヤモンドリング効果と呼ばれることもあるこの現象は、月が皆既(または金環)から外れたときにも起こる。月の形や位置は良く知られているので、太陽の光の最初と最後の部分がどこに見えるかを予測することができる。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Caela Barry(著者名です)

3月24日(日)
スペースシャトル

1979年3月24日、スペースシャトル「コロンビア号」が初めてNASAのケネディ宇宙センター(KSC)に到着した。1972年にスペースシャトルを建造するという大統領の指示に従い、議会は同年後半に計画を承認し、資金を提供した。後にコロンビアと名付けられた最初のこの軌道ロケットの建設は1975年に始まった。4年後、コロンビアは初の大陸横断飛行を完了し、ケネディ宇宙センターに到着して最初のミッションの準備を始めた。1981年4月の初のシャトル飛行は、再利用可能な宇宙輸送の時代の到来を告げた。
--- 以下略。

<解説>: 珍しい記事が載ったので取り上げてみよう。但し、この原記事の内容は更に広範囲である。

スペースシャトルは2003年2月1日の、このコロンビアの事故に伴って一時停止され、原因解析と構築中の国際宇宙ステーションの最小限の措置を行った後、2011年に最終飛行が行われ廃止された。以来13年を経ているので、恐らく、今の大学生以上の方にしか親しみがないかもしれない。

スペースシャトルには当時コロンビアのほか、アトランティス、エンデバー、ディスカバリの3機、計4機があった。---これ以前には、チャレンジャーが打上直後の爆発によって失われており、コロンビアと共に何人もの宇宙飛行士が犠牲となった。

スペースシャトルの廃止の理由の最大なものは“開発に当たっての基本的なコンセプトへの疑念”であるが、説明は長文になるのでまたの機会を探そうと思う。

これ等の写真はスペースシャトルを運んだときのものである。

例えば、天候不順などで本拠地であるケネディ宇宙センタ(米国東海岸)に着陸できず、西海岸などに着陸させたとき、米国を横断して運ぶ必要があった。この際には、搬送機(ボーイングの商用機を改造したもの)にピギー・バック(おんぶ)されて運ばれた。この運搬では西海岸から東海岸まで運ぶのに、途中で給油を要するほどの重量であった。また、写真のように常に偵察機を先行させ、航路の気象をチェックさせるなどの細心の注意が必要であった。この運搬には数日を必要とした。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

<出典>: John Uri(著者名です)

3月23日(土)
MyCn18: 砂時計惑星状星雲

この砂時計型の惑星状星雲の中央の星のために時の砂が流れ出している。この太陽のような星の生涯の閉じられるフェーズで、その核の燃料が消費し尽くされ、短く、壮観に、外層が放出され、そのコアは冷えかすれて白色矮星になる。1995年、天文学者達は、これらの惑星状星雲の一連のイメージをつくるためにハッブル宇宙望遠鏡(HST)を使った。ここでは、窒素は赤、水素は緑、酸素は青の、カラフルな輝くガスの精巧なリングが、砂時計の薄い壁の輪郭を描いている。この HST イメージの先例のない鋭さが、複雑な形の顕著なミステリーと惑星状星雲のシンメトリーを解くのに役立つ、この星雲の放出のプロセスの驚くべき詳細を明らかにしている。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。大判はヘッドラインから。源イメージは下記リンク(原典)から。イメージのリンク先は原画です。イメージのリンク先は動画 Youtube です。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

3月22日(金)
20年前:火星から見た地球のイメージと故郷の絵葉書

2004年3月8日、火星探査ローバー・スピリッツは、他の惑星の地表から地球の最初のイメージを撮った。これまでの80年間、ロケットや宇宙船に搭載されたカメラが一層遠くに到達するにつれて、我々の地球の新たな視点を与えてきた。1940年代の観測ロケットや1960年代初頭の地球周回衛星から、1960年代後半から1970年代初頭にかけての宇宙船や月への旅、また、その後の太陽系のあらゆる範囲を探査する宇宙船まで、彼らが送り返す地球のイメージは、広大な宇宙空間にかつてないほど小さな淡い青色の点を示しながら、我々の視野を広げて行った。

2004年1月4日、火星のグセフ・クレータに着陸して間もなく、火星探査ローバー・スピリッツは、周囲の素晴らしい写真を地球に送り始めた。3月8日には、火星の衛星ダイモスが太陽を部分的に覆い隠す様子を撮影するためにカメラを空に向けた。日の出の少し前、スピリッツのカメラは地球を明るい星として捉えることに成功し、この地上の観測者には金星のように見えた。これは、他の惑星の表面から地球を撮影した最初の写真となった。それから10年近くが経ち、キュリオシティ(Mars Science Laboratory Curiosity)が、火星のゲール・クレータ(Gale Crater)から地球の写真を撮った。2014年1月31日には、1億5840万キロメートル離れた場所から撮影されたイメージが月をも捉えている。これらのイメージや、過去80年間に、遠くから地球を撮った他のイメージは、太陽系における我々の故郷の惑星について新しい視点を提供してきた。

左:2004年、「スピリッツ」が日の出前の地球を撮影した。右:2014年、「キュリオシティ」が地球-月システムを撮影した。

<ひとこと>: イメージは処理を加えています。源イメージは下記リンク(原典)から。

<出典>: John Uri(著者名です)

3月21日(木)
複数の宇宙船が語る一つの巨大な太陽嵐の物語

2021年4月17日、太陽が光り輝くフラッシュを噴出しその素材の巨大な雲を我々の星に拡げるまでは、この日は他のどの日とも同じような日であった。このような太陽からの爆発は珍しくはないが、これは、異常に広範囲に広がり、高速の陽子と電子を光の速度近くで放ち、内部太陽系のいくつかの宇宙船を叩いた。

実際に、太陽高エネルギー粒子(SEPs:solar energetic particles)と呼ばれるこのような高速の陽子と電子が、太陽と地球の間の五つの異なる場所にある探査機や火星を周回する探査機によって観測されたのは初めてのことであった。そして今、太陽嵐に関するこれらの多様な視点は、さまざまな潜在的に危険なSEPが、様々な太陽現象によって、様々な方向の宇宙に吹き飛ばされ、それらが広まる可能性があることを明らかにしている。

科学者達のチームは、それぞれの宇宙船に、どのような粒子が、何時衝突したかを分析した。チームは、この研究成果を、学術誌「Astronomy & Astrophysics」に発表した。

現在水星に向かっているベピ・コロンボ探査機(BepiColombo)は、ヨーロッパ宇宙機関と日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)の共同ミッションであるが、爆風の直接発射線に最も近く、最も強い粒子で叩かれた。そのとき、NASAのパーカー太陽探査機(Parker Solar Probe)とヨーロッパ宇宙機関の太陽軌道船(Solar Orbiter)はフレアの反対側にいたが、パーカー太陽探査機は太陽に近かったために、太陽軌道船よりも大きな打撃を受けた。次に、NASAの二つの太陽・地球関連観測宇宙船(STEREO:Solar Terrestrial Relations Observatory)と太陽圏観測所(SOHO:Solar and Heliospheric Observatory)、NASAの風(Wind)宇宙船は、より地球に近い、太陽から遠くにあった。火星を周回するNASAのメイブン(MAVEN)宇宙船とヨーロッパ宇宙機関のマーズエクスプレス(Mars Express)宇宙船は、この出来事からの粒子を感知した最後の宇宙船であった。

--- 以下略。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Vanessa Thomas(著者名です)

3月20日(水)
NGC 7714:銀河衝突後の星誕生の爆発

イメージの背後にある正確なダイナミクスは未だ明らかになっていないが、明らかなのは、写真の銀河NGC 7714が、隣の銀河との最近の衝突によって引き伸ばされたり歪んだりしていることである。 この小さな隣人NGC 7715は、フレームの左側のNGC 7714を貫いて突撃したと考えられている。観測は、撮影されたこの金色のリングが、恐らく内部の青い星達と共に動く、何百万もの古い太陽のような星達から成ることを示している。対照的に、NGC 7714の明るい中心は、新しい星形成爆発を経験しているように見える。このイメージはハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された。観測は、撮影されたこの金色のリングが、恐らく内部の青い星達と共に動く、何百万もの古い太陽のような星達から成ることを示している。NGC 7714は、うお座の方向、約1億3000万年にある。これらの銀河の間の相互作用は、恐らく約1億5000万年前に始まり、更に数億年の間続くだろう、そして、その後、一つの中央の銀河になるだろう。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

3月19日(火)
火星の月、火星の月を蝕す

もし、空に二つの月があり、それらが互いを食していたらどうなるだろう? このことは火星で起こる。示されたビデオは宇宙からのこの珍しい蝕のバージョンを示している。 写真は火星の二つの衛星、大きなフォボスは赤い惑星に近い軌道を公転し、小さなダイモスはその外側を公転している。このシーケンスは、昨年、ヨーロッパ宇宙機関の火星を周回するロボット宇宙船、マーズ・エクスプレスによって捕えられた。火星の表面からも同様の蝕が見られるが非常に稀である。 しかし、地表から見ると、近い衛星フォボスが遠い衛星ダイモスの前を通り過ぎるのが見える。地球と地球の月と比較すると、最も奇妙なことは、フォボスが火星の非常に近くを周るので、火星が後ろに動いているように見える。西に昇り、東に沈む。より近い月フォボスは、頭上をほぼ1日3回、とても近く、とても速く頭上を通過する。

<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 Youtube です。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

3月18日(月)
トップ5:宇宙における健康

宇宙は、ヘルスケアに幅広い用途をもたらす技術革新をもたらした。宇宙探査は、ワイヤレス・ヘッドセットや傷のつき難いレンズなどの消費者向けの道具にとどまらず、人体を理解し、広く人々に利益をもたらす科学的な成果を前進させる触媒である。ここでは、ヨーロッパで健康に役立つ宇宙のストーリーのトップの五つを紹介する。

重力は、我々が行う全てのこと、また我々の内部や周辺で起こる全てのことに影響を与える。地球の表面では、全てのものが平均 9.81 m / s 、または1g の重力加速度にさらされている。この加速は、リンゴの落下から細胞の成長まで、我々の周りの全ての反応や現象にも影響を与える。

微小重力下では、重力の影響を受けない現象を研究し、その根本的なメカニズムを深く調べることができる。国際宇宙ステーションは、途切れることのない無重力状態を提供し、宇宙飛行士達の助けを借りて、地球上では不可能な研究を行う機会を科学者に提供する。

 

1,宇宙で老いていく
微小重力下での人体への影響は老化と似ているが、そのスピードは加速し、宇宙飛行士達は宇宙で6か月滞在した後、月に約1%の骨密度の低下と筋肉の萎縮を経験し、筋肉量の5分の一と筋力の5分の二を失う。この損失と戦うために、宇宙飛行士達は宇宙ステーションで毎日2時間の運動をする。これらの有害な影響は、宇宙飛行士達が地球に戻ってしばらく過ごすと元に戻る。 --- イメージのリンク先は動画(.mp4)です。

2,心に寄り添ったモニタリング
微小重力下で宇宙飛行士の心臓の機械的機能を遠隔監視する技術が開発され、地球上の人々は、近い将来、自宅にいながらにして心臓の健康状態を把握できるようになる。

3,宇宙で血管を成長させる
血管の内壁を覆う細胞であるヒト内皮細胞を宇宙で培養することによって、重力の影響を受けずに内皮細胞がどのように機能し、成長するかについての洞察を得ることができる。2016年に国際宇宙ステーションで行われたスフェロイド実験では、微小重力下で培養した細胞培養物が、外部からの支援を必要とせずに、地球上では不可能だった3次元の球状・管状構造を形成した。この実験結果は、人工血管を成長させるだけでなく、高血圧や血栓症などの血液関連疾患の予防や治療のための知見を得る可能性を切り拓いている。 --- イメージのリンク先は動画(.mp4)です。

4,宇宙からレーザー手術まで眼球を追跡
宇宙用に開発された視線追跡装置は、現在、レーザー手術で一般的に使用されている。地球上では、頭を振っていても、重力を基準とする内耳のおかげで、目は安定しています。研究者達は、宇宙飛行士がこの基準点なしで宇宙空間でどのように対処するかを調査したいと考えていたので、作業に支障をきたすことなく宇宙飛行士の目を追跡する堅牢な方法を必要としていた。国際宇宙ステーション(ISS)で視力追跡用ヘルメットが数年間テストされた後、エンジニア達は、この技術が地球上でレーザー眼科手術に応用できることに気付いた。

5,宇宙旅行と手術のための冬眠
人間の冬眠は、火星へのミッションなどでクルーの健康を維持する最良の方法である可能性があるが、特に手術などの医療用途の可能性をも秘めている。宇宙飛行士は、気絶状態に入ることで、代謝率とエネルギー消費量を大幅に減らすことができ、持ち込む食料や水の量を減らすことができる。 --- イメージのリンク先は動画(.mp4)です。

<ひとこと>: ヨーロッパ宇宙機関の記事から。

<出典>: Human and Robotic Exploration (ESA)

3月17日(日)
南極の海氷がほぼ歴史的な低水準に

南極周辺海域では、2024年の氷の面積が3年連続で歴史的な低水準に縮小した。科学者達は「繰り返されるロスは、南極海の状況の長期的な変化を示唆している」と言っている。

南極の海氷は2024年2月20日に年間の最低面積に達し、合計199万平方キロメートルに達した。これは、1981年から2010年の夏の終わりの平均を30%下回っており、テキサス州とほぼ同じ面積の地域に広がる氷の面積の差となる。

海氷は、地球の極地の生態系を形成し、地球の気候に重要な役割を果たしているので、NASAとコロラド大学ボルダー校の国立雪氷データセンタ(NSIDC)は、これらの季節的および年次変動を追跡している。

左上の地図は、年間最小範囲の日である2月20日の氷の面積を示している。海の氷の面積を決定するために、科学者達は、衛星による海氷の観測データをグリッドに投影し各セルの総面積を合計する。黄色の枠線は、1981年から2010年までの2月の海氷面積の中央値を示している。中央値は中間値であり、その範囲の半分は黄色のラインより大きく、半分は小さくなっている。

これは、NASAと米国海洋大気庁(NOAA)が共同で運用する Nimbus-7 衛星と、国防気象衛星プログラムの衛星に搭載されたマイクロ波センサーによって収集されたデータに基づいている。

このチャートは、2024年3月上旬までの日次海氷面積を、2023年の過去最低値(オレンジ)と比較した値と、1981年から2010年までの平均面積(青)を示している。最近の最小値は、南極周辺の氷の面積が2022年2月に次いで2番目に少なく、2023年の史上最低の179万平方キロメートルに近づいていた。最新の氷の後退により、今年は南極大陸周辺で観測された氷の面積の過去3年間の平均が最も低くなった。

歴史的には、南極大陸を取り巻く海氷面積は、年によって大きく変動してきたが、数十年の平均は比較的安定している。しかし近年、南極周辺の海氷面積は急激に減少している。

「2016年、我々はレジームシフトと呼ばれるものを目の当たりにした」と、 NSIDC の海氷科学者ウォルト・マイヤーは言う。「南極の海氷面積は減少し、ほぼ通常よりも低いままである。過去7年間で、過去最低が3回あった」

最近の南極の海氷の低さが、統計的な変動ではなく、長期的な変化を示しているのかどうかを知るのは時期尚早であるが、マイヤー氏は「長期的な減少は避けられない」と考えている。「それは時間の問題である。」「6年、7年、8年と経つとそれが見え始める。ただ、確信を持てるだけの十分なデータがあるかどうかが問題なのである」

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。

<出典>: Earth Observatry

3月16日(土)
NASAのアルテミス計画、スペースXのスターシップテスト飛行で進展

NASAは、スペースX社と共同で、人類を月に戻し全ての人類の利益のためのアルテミス計画を進めるキャンペーンの一環として、アルテミスⅢおよびアルテミスⅣミッションで宇宙飛行士を月の南極付近に着陸させる、スターシップ有人着陸システム(HLS:Starship human landing system)を開発している。3月14日、スペースXは、スーパーヘビーブースターとスターシップ上段の3回目の統合飛行試験を打上げ、NASAにアルテミス計画用のスターシップ有人着陸システムを提供するための重要なマイルストーンとなった。

過冷却液体メタンと液体酸素を燃料とする33基のラプター(猛禽)エンジン(Raptor engine)が、スターシップを積んだスーパーヘビーブースターに動力を供給し、中部標準時午前8時25分に、同社のスターベース軌道打上台から発射された。スターシップは6基のラプターエンジンを搭載し、飛行計画に従ってホットステージング技術を使ってスーパーヘビーブースターから分離し、飛行開始から約3分後に分離した。これは統合型スーパーヘビーシップシステムの3回目の飛行試験であった。

このテストでは、アルテミス計画の月面着陸ミッションのためのスターシップの開発に貢献する、いくつかの最初の重要なことを成し遂げた。宇宙船は予定通りの軌道に到達し、スターシップは全期間の上昇の燃焼を完了した。

将来のアルテミス計画の運用と密接に関連する目標の一つは、宇宙船の数千ポンドの極低温推進剤を内部タンク間で移動させることである。推進剤移送の実証作業は完了し、NASA-スペースXチームは現在受信した飛行データを確認中である。このティッピング・ポイント技術の実証は、NASAが将来のミッションで極低温流体を使用するという課題を解決するために行っている20以上の開発活動の一つである。

エンジン停止時に過冷却推進剤がタンク内でどのように波打つか、その動きが軌道上でのスターシップの安定性にどのように影響するかを理解する重要なステップとして、エンジニア達は宇宙空間でのスターシップの向きを制御するスラスターの性能を評価するなどの飛行試験データを調査する。

NASAのアルテミス計画では、最初に女性、初めての有色人種、初めての国際パートナー宇宙飛行士を月面に着陸させて、将来の火星への有人探査に備える。

 --- 以上、要点のみ。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。

<出典>: Lee Mohon(著者名です)

3月15日(金)
ピンを外された南極大陸

南極周辺の多くの棚氷にとって、1970年代は波乱万丈の10年だった。衛星のイメージは、棚氷の表面にかつて目立って見えていた隆起の多くが、短期間で滑らかになっていることを示しており、棚氷が薄くなり、安定性が低下していることを示唆している。

棚氷は、陸上の氷の延長線上にあり、海岸から海面に伸びた氷河の舌状部である。地球上の棚氷の大部分は南極大陸を縁取っており、内陸部や上流からの氷の流れを食い止めたり、支えたりする重要な役割を担っている。このような支え壁(buttressing)は、海への氷の流出の遅速化と、海面上昇を抑制することができる。厚く安定した氷棚は、最も効果的にこの支え壁の役割を担う。

科学者達は、1990年代以降に収集された衛星高度計データを使って、南極の西、南極西の半島、南極の東の一部での棚氷の著しい薄化を見つけた。 今回、エディンバラ大学のバーティ・マイルズ氏とロバート・ビンガム氏は、ランドサット衛星の50年分のイメージを使用して、変化する大陸の視野を広げ、さらに時間を遡って調べた。

彼らの研究は、1973年から1989年の間に進行した薄化は、主に東南極のアムンゼン海湾とウィルクスランド海岸線の棚氷の小さな部分に限定されていたことを示している。その後、1990年代以降、間伐が急速に広がった。その結果がネーチャー誌の2月22日掲載の論文に掲載された。

時間を振り返ってみると、1990年代がターニングポイントだったことがわかる。

1990年代以前は、陸地と氷の表面の高さを測定する衛星高度計データが利用できなかったために、マイルズとビンガムは、代わりに光学画像を使用して氷の表面の隆起の変化を追跡した。これらの隆起は、浮遊棚氷が海底の高い点に固定されているピンポイントの表面表現である。ピン留めポイントは棚氷の厚さを示す有用な指標である:時間の経過とともに小さくなったり、完全に滑らかになったりする隆起は、棚氷が薄くなり、ピン留めが外れた可能性があることを示す。

このページの上部にあるイメージのペアは、1970年代に既に進んでいたアムンゼン海湾の地域の一つ、パインアイランド氷河を示している。1973年1月(左)に氷の表面に見えたいくつかの凹凸の部分は、2001年12月(右)ではほぼ滑らかである。これらのイメージは、暖かい海流が棚氷を溶かし、棚氷が薄くなり、その後海底の高所から錨を下ろすにつれて、ピン留め点が時間の経過とともに小さくなっていることを示している。

<ひとこと>: 記事は要点のみ。左上のイメージは下記リンクから示されるイメージを操作してご覧ください。

<出典>: Earth Observatry

3月14日(木)
海洋の健全性を監視するためにますます重要になる衛星

気候を緩和する上で大きな役割を果たしている海洋は、地球の機能の基本である。海水温がどのように上昇しているのか、海洋が大気中の過剰な二酸化炭素をどのように吸収しているのか、また海洋の酸性化などの連鎖的な問題をより深く理解することは、気象の変動を理解し、効果的な対策を講じるための鍵となる。

最近の科学論文は、気象変動の緩和と適応の取組みを導くための海洋の健全性に関する独自の情報を提供する上で、人工衛星が如何に重要になっているかを強調している。

海洋は、人間活動による温室効果ガスの排出によって引き起こされる大気中の余分な熱の約90%を吸収しており、我々が大気中に排出する二酸化炭素のほぼ30%を吸収している。

気象の危機を考えると、これは良いことのように聞こえるが、多くの場所で、これらのプロセスは海水の pH の低下、つまり海洋の酸性化として知られる現象につながっている。

また、海面水温の上昇は、海洋の循環や気象パターンを変化させる可能性がある。

何れの問題も、海洋生態系の微妙なバランスに影響を与えるだけでなく、最終的には世界中で感じられる連鎖的な影響に結びつく恐れもある。

海洋が温暖化し、大気中の二酸化炭素を吸収し続ける中、海洋と炭酸塩の化学的性質を監視する能力を向上させることが優先事項となっている。

衛星は宇宙の視点から重要な情報を提供し、温室効果ガスの排出と気候の温暖化が広大な海洋の健全性にどのように影響しているかを調査するユニークな機会を提供する。

地球科学レビュー誌に最近掲載された論文は、ヨーロッパ宇宙機関が、衛星データの利用を、海洋炭素の調査から、政策の指針となる年次炭素評価の基本要素へと移行させるのに役立った一連の研究プロジェクトをどのように支援してきたかを強調している。

--- 以下略。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Observing the Earth

3月13日(水)
AM1054:銀河が衝突するとき星が生まれる

銀河が衝突するとき星(恒星)がどの位生まれるのだろうか? ハッブル宇宙望遠鏡が最近公開したイメージで紹介されている AM1054-325 の例では、その答えは数百万である。銀河 AM1054-325 と近くの銀河が互いに周回するとき、星は破壊されるのではなく、その重力と動きが星の創造に点火した。この AM1054-325 の黄色がかった天体から伸びるガス状の残骸の中で、他の銀河の引力によって星形成が急速に起こっている。生まれたばかりの星を取り巻く水素のガスがピンク色に光っている。 明るい幼児の星は青く輝き、何千から何百万もの星のコンパクトな苗床に集まっている。 AM1054-325は、100を超える濃い青色の点状の星団を有しており、中には真珠の首飾りのように見えるものもある。その紫外線を分析したところ、これらの星のほとんどが1千万年未満、つまり幼児の星であることが分かった。これらの苗床の多くは球状星団に成長し、下の端の若い星の束が剥離して小さな銀河を形成する可能性すらあり得る。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

3月12日(火)
NASAのジュノーミッション、エウロパで酸素生産を測定

氷に覆われた木星の衛星は、24時間ごとに千トンの酸素を生成し、これは100万人の人間が1日呼吸し続けるのに十分な量である。

NASAの木星探査機「ジュノ」の科学者達は、木星の衛星エウロパで生成される酸素の割合が、これまでの研究よりも大幅に少ないと計算した。3月4日付けでネイチャ・アストロノミー(Nature Astronomy)誌に掲載されたこの研究成果は、この探査機の木星オーロラ分布実験(JADE)装置で集めたデータを使って、氷の月の表面から放出される水素を測定することで得られた。

論文の著者らは、毎秒約12キログラムの酸素が生成されていると推定している。以前の推定値は、数ポンドから毎秒1千キログラム以上の範囲である。科学者達は、この方法で生成された酸素の一部は、代謝エネルギーの源として、月の地下の海に流れ込む可能性があると考えている。

赤道の直径が 3,100 キロメートルのエウロパは、木星の95個の既知の衛星の中で4番目に大きく、ガリレオ衛星四つの中で最も小さい。科学者達は、その氷の地殻の下には塩分を含んだ海が潜んでいると考えており、水面下に生命維持の条件が存在する可能性に興味を持っている。

宇宙生物学者達の関心を引くのは水だけではなく、木星の衛星の位置も生物学的な可能性に重要な役割を果たしている。エウロパの軌道は、巨大ガス惑星の放射線帯のちょうど真ん中にある。木星からの荷電粒子(電離粒子)が氷の表面に衝突し、水分子を二つに分裂させて酸素を生成し、月の海に流れ込む可能性がある。

--- 以下略。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Jet Propulsion Laboratory

3月11日(月)
惑星の王、木星を観察する

木星は、太陽系の誰もが認める惑星の王様である。木星は明るく、地球の我々の視点からは、その巨大なサイズと縞模様の雲の頂きに助けられて容易に見つけることができる。木星には惑星ほどの大きさの衛星があり、最大のガニメデは水星よりも大きく、木星とその衛星は、400年以上前にガリレオが行ったように、小規模な機器でも簡単に観察できる。

太陽系最大の惑星としての木星は、その直径に沿って11個の地球を収めることができ、木星を地球サイズの玉で埋めようとする場合、木星を埋めるには1300個以上の地球が必要である。木星が太陽系外縁部を支配しているのはその巨大な質量によるものである。太陽系のすべての惑星をつなぎ合わせても、木星の半分の質量しかない。木星の巨大な質量は、数え切れないほどの彗星や小惑星の軌道を形作ってきた。1994年、シューメーカー・レヴィ第9彗星が木星に引き寄せられ、巨大ガス惑星の大気圏に衝突したことで有名なように、その重力は、これらの小さな天体を太陽系内部に投げ出したり、太陽系内に引き寄せたりすることができる。その彗星の複数の破片が木星の雲の頂きに激しく衝突し、その火球と暗い衝突のスポットが、軌道を周回するNASAのガリレオ探査機や、地球の観測者にも見られた。

木星は、夜になると肉眼で観察しやすい惑星であり、古代の天文学者達が木星のゆっくりとした動きを注意深く記録していることからも、木星の様子がよく知られている。それは我々の夜空で最も明るい天体の一つである。さらに印象的なことは、この巨大な世界が、地球の観測者にとって、最も遠い距離で9億 6800 万キロメートルのところにありながら非常に明るいことである。この惑星の王には95個の衛星が知られているが、ガリレオが1610年に最初に観測した四つの大きな衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)だけが、地球上の観測者達に非常に控えめな装置で簡単に観測できる。

これらは、ガリレオ衛星と呼ばれ、ほとんどの望遠鏡では、明るい木星の近くにきれいに並んだかすかな星のような天体として見える。双眼鏡では少なくとも一つか二つの衛星が惑星の周りを回っているのを映し出す。小さな望遠鏡では、ガリレオの四つの衛星を全て見ることができるが、木星の後ろを通り過ぎたり、お互いを通り過ぎたりすることもある。望遠鏡では、木星の雲の帯や、十分に強力であれば、有名な大赤斑のような大きな嵐、太陽と木星の間を通過するガリレオ衛星の影などの詳細も示す。

NASAのジュノ・ミッションは、現在、この素晴らしい世界を訪れたわずか9機の宇宙船のうちの一つとして木星を周回している。ジュノは2016年に木星の軌道に入り、この巨大な惑星の謎めいた内部を研究する最初のミッションを始めた。長い年月を経て、ジュノのミッションは成功し、探査機から得られたデータは、このガスの世界の内臓の理解に革命をもたらした。その後、ジュノのミッションは大型衛星の調査にまで拡大され、火山イオとともに、氷の衛星ガニメデとエウロパとの接近フライバイを行った。

2024年秋、NASAは、エウロパ・クリッパー・ミッションを打ち上げ、この世界と、地下の深海に生命が生息する可能性をより詳細に調査する予定である。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。左上のイメージでは、大きさを示すために、木星の有名な巨大な嵐「大赤斑(だいせきはん)」に地球を重ねてある。この嵐は縮小しており、かっては地球の3倍ほどもあった。

<出典>: Kat Troche (著者名です)

3月10日(日)
ガラパゴス諸島の火山の溶岩流

このイメージは、2024年3月6日に、ヨーロッパ宇宙機関のコペルニクス・センチネル2号ミッションによって撮られたもので、ガラパゴス諸島のフェルナンディナ島(Fernandina Island)にあるラ・クンブレ火山(La Cumbre volcano)の山腹を流れ落ちる溶岩を示している。

火山は3月2日に噴火を始めた。島は無人島であるため、噴火は人間には脅威を与えないが、この島には多くの種類の動物や鳥が生息している。

このイメージは、溶岩の流れを強調するために、衛星の機器の短波赤外線チャンネルを使って処理されている。ラ・クンブル火山はガラパゴス諸島で最も活発な火山の一つであり、暗い茶色は古い溶岩流を表している。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。

<出典>: Sentinel-2 (ESA)

3月9日(土)
パーカー・ソーラー・プローブから横を見る

太陽の近くで何が起きているのだろう? その答えを探るために、NASAは、ロボット探査機「パーカー太陽探査機(PSP:Parker Solar Probe)」を打上げ、かつてないほど太陽に近い領域を調査した。探査機のループ軌道は数ヶ月ごとに太陽に近づいている。このタイム・ラプス(コマ落とし)動画は、昨年16回目の太陽接近時の、サン・シールドの後ろから横を向いた様子を映している。 太陽探査広域撮像装置(WISPR:Wide Field Imager for Solar Probe)カメラは、水星の軌道のかなり内側から、11日間にわたってイメージを撮った。ここではデジタル圧縮されて約1分間の動画になっている。コロナ質量放出と同様に太陽コロナの波動が見える。星、惑星、またミルキウェイ銀河の中央のバンドでさえも背景に流れている。探査機は太陽を周回している。この探査機は、太陽の近傍が驚くほど複雑で、太陽の磁場が一時的に反転するスイッチバックを含んでいることをも発見した。

<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 Youtube です。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

3月8日(金)
ホーグの天体:ほぼ完璧なリング銀河

これは一つの銀河?、それとも二つの銀河? これは、1950年に天文学者のアーサー・ホーグが偶然この珍しい系外天体を見つけたときに明らかになった。外側には明るい青い星が支配するリングがあり、中心近くには更に赤い星の球がある。それははるかに古い。両者の間には、ほぼ完全な暗く見える隙間がある。ホーグのオブジェクトがどのように形成されたのだろうか、以下を含む星とガスのほぼ完全な円形のリングは依然として不明のままである。創世記の仮説には、数十億年前の銀河の衝突と、その後消滅した中心の棒の重力効果が含まれている。この注目される写真はハッブル宇宙望遠鏡で撮影され、人工知能のノイズ除去アルゴリズムを使用して再処理された。電波の観測では、このホーグ天体が過去10億年の間、より小さな銀河を降着させてはいないことを示している。ホーグの天体は幅約10万光年、へび座の方向約6億光年離れたところにある。右のはるか遠くに多くの銀河が見え、一方、偶然にも7時付近のギャップに見えるのは、別の、しかし更に遠いリング銀河である。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Astronomy Picture of the Day

3月7日(木)
化石燃料からの排出量、増加の一途をたどる

国際的な科学者達のチームの推計で、化石燃料からの二酸化炭素排出量は2023年に再び増加し、記録的なレベルに達したことが明らかになった。石油、石炭、天然ガスの燃焼による排出量の継続的な増加が、地球温暖化を抑制する進歩を妨げていると科学者達は述べている。

この発見は、地球の炭素循環に関する年次検査の一環である。世界の炭素収支であるこの年次評価では、科学者達は、化石燃料の燃焼と土地利用の変化によって、大気中にどれだけの炭素が追加されたか、またどれだけの炭素が大気から除去され、陸上と海洋に貯蔵されたかを定量化している。

科学者達の2023年の初期の分析データは、化石燃料からの排出量が2022年の水準と比較して2023年に 1.1 %増加し、2023年の化石燃料二酸化炭素の総排出量が368億トンになったことを示している。森林伐採や極端な山火事の季節のカナダでは、2023年の総排出量は409億トンと推定されている。分析によれば、2023年と2022年の両年で、化石燃料由来の二酸化炭素が記録的に増加した。

大気中の二酸化炭素濃度は、工業化時代の始まりである1750年の約 278 ppm から、2023年には 420 ppm に増加している。

熱を閉じ込める二酸化炭素、その他の温室効果ガスの増加が地球の気温上昇の主な理由である。2023年の地球表面温度は、NASAのベースライン期間(1951年~1980年)の平均よりも摂氏 1.2 度暖かく、記録的な暑さの年にした。

右図は2021年1月1日から12月31日までの動画(.mp4)を示す。

図は、入手可能な最新の通年データ2021年における地球の大気圏内、周辺、大気圏外の二酸化炭素の流れを示している。それらは、地球の天気と気象を研究するために使用されるモデルとデータの同化システムである、NASAのゴダード地球観測システム(GEOS)によっている。

ここに示されている二酸化炭素は、化石燃料 (黄色)、燃焼バイオマス (赤)、陸域生態系 (緑)、海洋 (青) の四つの主要な発生源から来ている。陸地と海はどちらも炭素吸収源であり、大気中の二酸化炭素を除去して排出するよりも多くの炭素を貯蔵することを意味するが、特定の時期や場所では発生源になる可能性もある。緑と青の点は、陸地と海に吸収された炭素を表している。

右のグラフは、1960年から2023年までの、世界の炭素循環の構成要素をまとめたものである。化石燃料から排出される炭素の量 (黄) 、土地利用 (オレンジ)、大気 (紫)、海洋 (青)、陸地 (緑) がどれだけ吸収しているかを示している。

この世界の炭素の収支は、地球の炭素循環の全体像を把握するためにいくつかのデータソースに依存している。主な発生源は、政府やエネルギー機関が収集した排出量の目録である。報告書によれば、二酸化炭素排出量は、ヨーロッパや米国など一部の地域では少し減少しているが、世界的には依然として増加している。2023年に排出量が最も増加した国はインドと中国だった。

2015年12月、196カ国の代表が、パリ協定で、世界の平均気温を「産業革命前に比べて 2°C を十分下回る水準」に抑える一方で、「気温上昇を 1.5°C に抑える努力を追求する」よう求めた。また、世界炭素蓄積量(Global Carbon Budget)チームは、排出量が地球を 1.5 度押し上げる前の残りの炭素量を分析した。彼らは、現在の放射レベルで「地球温暖化が約7年間で一貫して 1.5°Cを上回るだろうという50パーセントの可能性がある」と見積った。

NASAその他の米国連邦政府機関は、この視覚化のように、温室効果ガスの濃度と排出量に関するデータを定期的に収集している。これらのデータは、最近開始された米国温室効果ガスセンタで、今、利用可能である。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。なお右上のイメージのリンク先は動画(.mp4)です。

<出典>: Earth Observatry

3月6日(水)
新しいNASAの音響:宇宙に耳を傾ける:

NASAのチャンドラX線天文台その他の望遠鏡からのイメージの、三つの新しい音響化(sonification)が、NASAプラス・ストリーミングプラットフォームでデビューするプロジェクトに関する新しいドキュメンタリーと併せて発表された。
--- 左のイメージのリンク先は“解説”です(英語)。

音響化は、データを音に変換するプロセスである。チャンドラ望遠鏡その他の望遠鏡の場合、科学データは宇宙からデジタル信号として収集され、一般的に視覚画像に変換される。ソニフィケーション・プロジェクトでは、これらのデータを音にマッピングする別のステップを経る。

三つの新しいソニフィケーションは、NASAの望遠鏡で観測された、異なる天体を特徴示している。

<左図>: MSH 11-52 ---NASAのチャンドラ、イメージングX線偏光探査機(IXPE)、地上の光学データから見られた、人間の手の形に似たエネルギーを帯びた粒子の壮大な雲を吹き飛ばす超新星残骸。
<中央図>: M74 はミルキウェイ銀河に似た渦巻銀河。NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡で撮影されたデータと、チャンドラからのX線を組み合わせたもの。
<右図>: クラゲ星雲、別名 IC 443 。これらのデータには、チャンドラと、今は引退したドイツの ROSAT ミッションからのX線、NSFの超大型アレイからの無線データ、デジタル化された天体調査からの光学データが含まれている。

--- 以下略。

<ひとこと>: イメージのリンク先は全て Youtube です。

<出典>: Lee Mohon (著者名です)

3月5日(火)
3月の夜空ノート:コンスタントコンパニオン、周極星座、パートⅡ

季節が冬から春に移り、ここ北半球の暖かい気候が約束される中、我々の周極星座は同じままである。緯度にもよるが、最大九つの周極星座を見ることができる。今月は、オオヤマネコ(Lynx)、きりん(Camelopardalis)、ペルセウス(Perseus)に焦点を当てる。これらの星座の中の天体はすべて、双眼鏡や中小型の望遠鏡で、夜空の暗さに応じて見つけることができる。

左図:夜空にペルセウス座、きりん座、オオヤマネコ座。また、ガイドの星座としてのカシオペア座など様々な星々も紹介されている。

ダブルスター: オオヤマネコ座を構成する領域は、暗い空の下で、望遠鏡で全ての星の系列を分離できる複数の星のシステムで有名です。リンクスオオヤマネコ座の注目すべき星は、

  •  12 Lyncis: 中型望遠鏡で分解できる三重星
  •  10 Ursae Majoris: かつておおぐま座の一部だった二重星
  •  38 Lyncis: 青白と薄紫色で表現される二重星
  •  ケンブルのカスケード(Kemble’s Cascade): この星座はキリン座(Camelopardalis)にあり、マグニチュード(明るさ)と温度で変化する20以上の星を持っている。これらの星々は、ジョリー・ロジャー星団(NGC 1502)へと続く一直線に流れているように見える。この星座の反対側には、星座ケンブルの凧(Kemble’s Kite)がある。三つの天体はすべて適度な暗い空に双眼鏡または望遠鏡で見ることができる。

デジタル化スカイ・サーベイ(DSS:Digitized Sky Survey:左上の図)の地上イメージは、ペルセウス座の二重星団であるコールドウェル14(Caldwell 14)と、ハッブル宇宙望遠鏡の広視野惑星カメラ2(WFPC2)によって撮られた領域の輪郭を示している。

二重星団(Double Cluster):ペルセウス座には、地球から約 7,500 光年にある二つの散開星団(NGC 869と884)からなる美しい二重星団がある。この天体は小さな望遠鏡や双眼鏡で見ることができ、アマチュアとプロの写真家の両方によって撮影される。非常に暗い空でも肉眼で見ることができる。また、また、ペルセウス座には、悪魔の星(Demon Star) Algol がある。 Algol は、絶えず互いに他を周る三つ星の二つを意味する食連星(eclipsing binary)を含んだ三つの星のシステムである。この軌道のお陰で、2日20時間49分ごとに、一度に10時間、明るさが暗くなるのを見ることができる。

一年中見れる星座から一生に一度のイベントまで! 2024年4月8日の皆既日食に向けて、NASAのボランティアと提携する方法を、NASAのウェッブサイトの Night Sky Network ページで、今月半ばに公開する記事で紹介します。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。大判イメージはヘッドライン(原典)から。イメージのリンク先は原画です。イメージのリンク先は壁紙サイズ版(1600 × 900)です。イメージのリンク先は動画 Youtube です。

<出典>: Kat Troche(著者名です)

3月4日(月)
夜光雲ミッション終了:NASAに高い科学成果をもたらす

地上約350マイルの軌道から、人類の利益のために地球で最も高い雲である極中間圏雲を16年間調査した後、NASAの中間圏における氷の超高層大気物理学(AIM:Aeronomy of Ice in the Mesosphere)ミッションは終了した。

当初は2年間のミッションが予定されていたが、科学的なリターンが高いため、AIM は何度も延長された。AIM は長年にわたり、ソフトウェアの問題からハードウェアの問題まで、さまざまな困難に直面してきたが、信じられないほど献身的なチームが、誰もが予想していたよりもはるかに長く宇宙船を稼働させ続けた。2023年3月13日、探査機のバッテリーが故障し、数年間にわたって性能が低下した。探査機への電力供給を何度も試みたが、それ以上のデータは収集できず、ミッションは終了した。

夜光(night-shining)または夜光雲(noctilucent clouds)として知られ、夏の薄明時に見られ、通常は北極と南極近くの高緯度で見られる。ミッションが始まる前、科学者達は、これらのタイプの雲が、緯度、季節、太陽活動によって変化することを知っていたが、その理由はわかっていなかった。このミッションは、雲が形成される環境の熱的、化学的、その他の特性を測定することで、雲が形成される理由と気象変動との関連性を理解し、雲が形成される理由を研究するために打ち上げられた。

--- 以下略。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Abbey Interrante(著者名です)

3月3日(日)
宇宙から見た地球:ペンギンの生息地ドーソン・ラムトン氷河

このコペルニクス・センチネル2号のイメージは、南極のドーソン・ラムトン氷河の氷の舌状の部分である。

ズームインしてこのイメージを10メートルのフル解像度で探索しよう。

ドーソン・ラムトン氷河は、大陸のウェッデル海域にあるブラント棚氷の南西にある。このイメージは2023年10月に撮影されたが、2022年10月のイメージと比べると、氷河周辺の季節的な海氷が大幅に減少している。

氷河の上や周りの模様は、氷河が海に向かって滑る際の圧力によって生じるクレバスや皺を描いている。氷河学者達は、衛星データを使って、過去数十年にわたって、氷河の後退を監視してきた。

氷の消滅に関連する気象問題のみならず、この地域には古くからあるドーソン・ラムトン皇帝ペンギンのコロニーがあるために、この地域の変化も懸念されている。繁殖するには、4月から12月まで手付かずの海氷が必要である。しかし、温暖化によって海氷が溶けているために生息地は危機に瀕している。また、2023年1月には、ペンギンが氷河に戻らないのではないかという懸念が高まった。

南極大陸は遠隔地にあるため、ペンギンのコロニーの研究と同定は困難であるが、衛星イメージを使ってペンギンのグアノを追跡することができ、コペルニクス・センチネル-2が提供する10mピクセルの解像度のおかげで、ペンギンのグアノ(糞(ふん)化石)を氷上で見つけることができる。ドーソン・ラムトン氷河の北約50キロメートルの海氷には黒い染みが見られ、数千羽のペンギンの存在を示唆している。

さまざまな衛星やセンサーは、この遠隔地で何が起こっているかを監視するユニークな機会を提供する。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

<出典>: Sentinel-2 (ESA)

3月2日(土)
NASAとインテュイティブ・マシーンズ、
月からのイメージを共有し、科学の最新情報を提供

2月22日、インテュイティブ・マシーンズ(Intuitive Machines)の Nova-C 着陸船「オデュッセウス(Odysseus)」に搭載されたNASAの科学機器と技術が月の南極地域に着陸し、アポロ17号以来の米国の月への帰還を果たした。これは、NASAの各ペイロードの貴重な科学データを月面から送信する、商業月ペイロードサービス(CLPS:Commercial Lunar Payload Services)イニシアチブの一環としての最初の着陸でもあった。

NASAとインテュイティブ・マシーンズ(Intuitive Machines)は、2月28日に記者会見を共催し、 IM-1 ミッションのデータを収集したNASAの六つの機器に関する最新情報を提供した。

会見では、ミッションの課題と成功について議論され、350メガビット以上の科学データがダウンロードされ、分析の準備が整った。NASAのペイロードはすべて動作しデータを受信した。降下・着陸時には、今後の着陸精度向上に役立つ誘導・航法データを収集し、地表で動作するように設計された三つのペイロードすべてのデータを受信した。

月面からの最初のイメージが利用可能になり、着陸船の向きと月の南極地域の景色が示された。イメージの地球への送信に成功した後、月面でのオデュッセウスの位置に関するさらなる洞察が得られた。

<図の説明>:左上 2月27日(火)に狭視野カメラで撮影されたオデュッセウス。
右 最新情報:オデュッセウスの着陸は、月面とのファーストコンタクトを吸収するという主要な任務を遂行する際に一つの脚を捉えた。着陸船の液体メタンと液体酸素エンジンのスロットルが作動したまま安定性が保たれていた。

<ひとこと>: イメージの大判は下記リンク先からご覧ください。オデッセウスについては2月26日、2月28日の記事参照。なお、オデッセウス(インテュイティブ・マシーンズが管理)は傾いた状態で着陸していますが、この記事はNASAの発表であり、搭載された機器を中心に述べていますので、着陸船の状態には触れていません。このミッションは100%の成功とは言えませんが、搭載した機器の全てが目的通り機能していることから、成功したと捉えられています。

<出典>: Commercial Lunar Payload Services

3月1日(金)
2023年の宇宙ステーション科学の画期的な成果

国際宇宙ステーション(ISS)は、画期的な技術実証や科学調査を行う微小重力研究所である。これまでに実施された 3,700 件以上の調査によって、約 500 件の研究論文が科学雑誌に掲載されている。2023年、軌道上のラボでは 500 件以上の調査が行われた。

2022年10月から2023年10月の間に発表された代表的な成果は以下の通り。

<例1>: パルサーの新しい回転
中性子星は、大質量の星が超新星爆発を起こすときに残される超高密度の物質であり、灯台のように空を覆うビームの中で回転してX線を放出することからパルサーとも呼ばれる。中性子星内部組成探査機(NICER)は、この放射線を収集して、パルサーの構造、ダイナミクス、エネルギーを調査している。研究者らは、 NICER のデータを用いて、六つのパルサーの回転を計算し、それらのスピン特性の数学的モデルを更新した。精密な測定は、重力波の発生など、パルサーの理解を深め、物質と重力に関する根本的な疑問に答えるのに役立つ。

<例2>: 雷光からの学び
大気-空間相互作用モニター(ASIM)は、激しい雷雨によって発生する上層大気の放電が地球の大気や気象にどのように影響するかを研究している。これらの事象は、通常の雷や嵐の雲の高度よりかなり高い位置で発生する。研究者達は、 ASIM のデータを使って、雲の中の閃光の始まりに関する初めての詳細な観察を報告した。雷雨が高高度の大気をどのように乱すかを理解することは、大気モデルや気象予測を改善する可能性がある。

<例3>: 宇宙空間における組織の再生
国際宇宙ステーション(ISS)国立研究所の主催による組織再生・骨欠損(Tissue Regeneration-Bone Defect:CASIS) では、微小重力下での創傷治癒機構を調べた。研究者達は、微小重力が皮膚組織の線維性および細胞成分に影響を与えることを発見した。結合組織の線維構造は、体の臓器に構造と保護を提供する。この発見は、将来の宇宙探査のための、結合組織再生を病気やけがの治療に利用するための第一歩である。

<例4>: 微小重力下での強大な筋肉
日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、宇宙空間に人工重力を発生させる多重人工重力研究システム(MARS)を開発した。JAXAでは、MHU-1、MHU-4、MHU-5の三つの実験で、微小重力、月面重力(1/6g)、地球重力(1g) という異なる重力負荷が骨格筋に及ぼす影響を調べた。結果は、月の重力が一部の筋線維の喪失を防ぐが、他の筋線維の喪失を防ぐことはないことを示している。将来のミッションで筋肉の適応をサポートするために、異なる重力レベルが必要になる可能性がある。

<例5>: より良い超音波イメージ
カナダ宇宙機関(CSA)の調査「Vascular Echo」は、宇宙飛行中や宇宙飛行後の血管や心臓の変化を超音波などで調べた。研究者達は、2D超音波技術と電動3D超音波を比較し、3Dの方が正確であることを発見した。これらのより良い測定は、宇宙でのクルーの健康と地上の人々の生活の質を維持するのに役立つ。

<例6>: これが宇宙におけるあなたの脳である
ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の Brain-DTI 調査では、ニューロン間の未開発の接続を利用して、脳が無重力状態に適応するかどうかをテストした。宇宙飛行前後の乗組員の MRI スキャンでは、特定の脳領域の機能的変化が示され、極限状態下での脳の適応性と可塑性が確認されている。この知見は、宇宙空間や地球上の脳関連疾患を持つ人々の健康な脳機能を促進するための脳の適応と対策をモニタリングする方法の開発を支援するものである。

<例7>: 火炎の疑問に答える
宇宙では火が常に問題になる。一連の実験では、宇宙ステーションから切り離された空のシグナス補給宇宙船を使った、微小重力下での炎の状態を研究するものである。この知見は、微小重力下での火炎の特性の数値モデルの検証に役立ち、将来のミッションにおける火災安全に関する手掛かりとなる。

以下テーマのみ。詳細は下記「出典」から(英語)。
・ 太陽光素材の改良
・ 泡の気泡を理解する
・ ロボットの動き

<ひとこと>: 大判イメージは省略。

<出典>: Melissa L. Gaskill(著者名です)


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