このページではNASAの各機関が発表する科学記事を中心に、欧州宇宙機構(ESA)、国内関連機関などの主要な科学記事を掲載しています。国内記事を除きリンク先は英文です。
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<2月17日(月)>
  1. 初期宇宙の銀河でもダークマターが優勢か (ALMA:国立天文台)

    この研究成果は、2025年2月7日に東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI)他からプレスリリースされたものです。詳しくは、Kavli IPMUのプレスリリース(https://www.ipmu.jp/ja/20250207-darkmatter)をご覧ください。

    Kavli IPMUの John Silverman (ジョン シルバーマン) 教授らの国際研究グループは、アルマ望遠鏡の観測データを用いた分析から、約130億光年離れた超大質量ブラックホールを含む2つの銀河のハローで、ダークマターが優勢であることを発見しました。宇宙がまだ非常に若い時代におけるダークマターと超大質量ブラックホールの関係や、銀河が今日までどのような進化をしてきたかに関して新たな洞察を与える成果です。

    1970年代に天文学者の Vera Rubin (ヴェラ ルービン) 氏は、近傍の銀河を観測した結果、銀河の外縁部が予想より速い速度で回転していることに気づきました。銀河が星とガスだけで構成されている場合、銀河の運動はニュートン力学に従うと仮定すると、銀河外縁部の星やガスの運動速度は銀河中心付近のそれらの速度より遅くなるはずです。しかしながら、 Rubin 氏 の観測結果はその予想に反するもので、後に「平坦な回転曲線」と名付けられることになりました。これは、銀河を取り囲むように大量の見えない質量 (ダークマターハロー) が存在することで、銀河中心から遠く離れた場所の星やガスが高速で移動できていることを示すものであり、ダークマターがもつ重力作用が銀河において重要な役割を果たしていることを示す最初の発見と言えます。しかし、初期の宇宙におけるダークマターの存在や分布については、その重要性にも関わらず、これまで観測的に制限されたことがなく、依然として未知のままです。

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<2月13日(木)>
  1. NASAのキューブサット、2024年5月の太陽の嵐後に新たな放射線帯を発見

    2024年5月の太陽嵐は、地球を取り巻く高エネルギー粒子の2つの新しい一時的なベルトを作り出した。このようなベルトは以前にも見られたが、新しいベルト、特に新しいプロトンベルトは、特に長持ちした。この知見は、危険なベルトを横断する際に損傷を受ける可能性のある静止軌道に打上げられる宇宙船にとって特に重要である。

    2024年5月、過去20年間で最大の太陽嵐が地球を襲った。数日間、太陽からの高エネルギー荷電粒子の波が次々と地球を揺さぶった。まばゆいオーロラが空を包み込み、一部のGPS通信が一時的に中断された。

    偶然に復活したNASAの小型衛星の助けを借りて、科学者達は、この嵐が地球を取り囲む2つの新しい一時的な粒子のベルトも作り出したことを発見した。この知見は、将来の太陽嵐がどのような影響を与えるかを理解するために重要である。

    地球を恒久的に取り囲む他の2つのベルトの間に形成された新しいベルトは、バン・アレン・ベルトと呼ばれている。地球の赤道上空にある同心円状のリングのような形をしたこれらの長命のベルトは、地球の磁場によって所定の位置に閉じ込められた高エネルギーの電子と陽子の混合物で構成されている。これらのベルトに含まれる高エネルギー粒子は、宇宙船に損傷を与え、通過する宇宙飛行士達を危険にさらす可能性があり、そのダイナミクスを理解することが安全な宇宙飛行の鍵となる。

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<2月7日(金)>
  1. ガイア、新たに2つの神秘的な天体を公開 (Gaia)

    新しい研究では、ヨーロッパ宇宙機関のガイア宇宙船によって収集されたデータを使って、2つの神秘的な天体の存在を確認している。ガイア4bは「スーパージュピター」系外惑星で、ガイア5bは褐色矮星である。これらの大質量の天体は、予想外に低質量の星を周回している。

    ガイア4bは、これまで目立たなかった星ガイア4を約244光年離れたところで公転する惑星である。ガイア5bは、地球から約134光年離れたガイア5号の周りを回っている。これらの新しく発見された2つの天体は、我々の銀河系の近傍にある。それらの存在は、現在の惑星形成の理論に挑戦しており、ガイアの進行中のミッションは、これらの興味深い天体を理解するのに役立つ貴重なデータを提供している。

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  2. 惑星形成現場の磁場観測に成功 (ALMA:国立天文台)

    アルマ望遠鏡を用いて、惑星を作る材料となる塵(ちり)の粒子が起こす偏光を観測した結果、原始惑星系円盤の磁場構造を描き出すことに初めて成功しました。さらに、磁場の方向を詳細に調べることで円盤の3次元の磁場構造を予測する手法を提案し、実際に磁場の構造や強度を見積もることにも成功しました。本研究は惑星形成に対する磁場の役割を解明するために大きく貢献するものです。

    地球のような惑星は、原始星を取り巻く原始惑星系円盤の中で、塵や星間ガスが集まって形成されると考えられています。しかし、惑星形成の環境や円盤内の物理的条件については、まだ多くの謎が残されています。その中でも磁場は、円盤の中での乱流や物質の動きを決定する重要な要素とされていますが、磁場を観測するのは非常に困難でした。

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<2月5日(水)>
  1. マウナケアに2つ目の星空ライブカメラが始動! (すばる望遠鏡)

    すばる望遠鏡のあるハワイ・マウナケアに、2つ目の星空ライブカメラが始動しました!

    国立天文台と朝日新聞が星空ライブカメラの運用を始めてからまもなく4年、すばる-朝日星空ライブカメラはマウナケア山頂域で稼働する望遠鏡の姿と世界最高と言われる美しい夜空を毎日配信し続けてきました。

    このカメラは運用開始以来ずっと東の空を写してきましたが、西側の風景も見たいという視聴者からの声は常にありました。すばる望遠鏡としても、観測環境監視の観点から自分自身が見えるカメラの設置を希望していました。しかし、他の天文台にカメラを置くのは簡単な事ではありません。

    そんななか、すばる-朝日星空ライブカメラの山頂環境モニタとしての有用性に注目していたカナダ-フランス-ハワイ望遠鏡(CFHT)のエンジニアの方々の協力によって、西側の空とすばる望遠鏡を見る事ができる、2台目の星空ライブカメラがついに実現しました。

    2台目のカメラが設置された CFHT から見ると、すばる望遠鏡はほぼ真西の方角にあります。そして、その背後には太平洋上の雲海が広がって見えます。日が沈む時間帯の美しさは格別です。

    マウナケアの山頂域から太平洋に沈む夕日を見た後は、素晴らしい星空がスクリーンに広がります。毎夜たくさんの流星を楽しむことができます。そして日の出の頃には、見事なマウナケアの影が画面に現れます。

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<1月27日(月)>
  1. アルマ望遠鏡が捉えた惑星系形成の現場:惑星の外側で塵が集まり、次の惑星が生まれる様子 (ALMA:国立天文台)

    アルマ望遠鏡は、すでに形成された惑星の外側に、次なる惑星の材料となる塵が局所的に集まっている現場を捉えました。国立天文台/総合研究大学院大学5年一貫制博士課程学生の土井聖明氏(現マックスプランク天文学研究所ポストドクトラルフェロー)らの国際研究チームは、PDS 70という若い星の周りの原始惑星円盤を、アルマ望遠鏡を用いて波長3 mmでの高解像度観測を行いました。この天体はすでに形成された二つの惑星を持つことが知られており、アルマ望遠鏡による新たな観測は、惑星軌道の外側に塵が局所的に集積していることを明らかにしました。この結果は、既に形成された惑星が次の惑星の材料を集め、その形成を駆動している可能性を示唆しています。本研究は太陽系のような複数の惑星からなる「惑星系」の形成過程の解明に貢献するものです。

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<1月20日(月)>
  1. NASAの追悼の日は、探査で死んだ英雄を称えるものである

    NASAは、1月23日(木)に毎年恒例の「追悼の日」を祝し、人類の利益のための探査と発見を追求して命を落としたNASAファミリーのメンバーを称えている。このイベントは、伝統的に毎年1月の第4木曜日に開催され、アポロ1号とスペースシャトルのチャレンジャー号とコロンビア号の乗組員を偲んでいる。

    バージニア州のアーリントン国立墓地で午後1時(東部標準時)に式典を行い、無名戦士の墓での花輪をそなえる式典から始まり、その後、アポロ1号、チャレンジャー号、コロンビア号の乗組員の追悼式が行われる。

    いくつかのセンターも、NASAの追悼の日の記念日を開催する。

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  2. チャンドラ、太陽系外惑星は極端な宇宙天気に備える必要があることを発見 (Chandra)

    NASAのチャンドラX線天文台とESA(欧州宇宙機関)のXMM-Newtonによる新しい研究によると、他の恒星の周りの惑星は極端な気象条件に備える必要がある。

    天文学者達は、地球のように大気中に温室効果ガスがあり、調査した恒星から比較的遠く離れた惑星のみが、近くの星の周りで我々が知っている生命を維持するチャンスがあることを発見した。

    ウルフ359は、太陽の約10分の1の質量を持つ赤色矮星であり、宇宙で最も一般的な星であり、数十億年生きているために、生命が発達するのに十分な時間を提供している。僅か7.8光年の距離にあるウルフ359は、太陽系に最も近い星の1つでもある。

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  3. EarthCARE、すべての人がデータを利用できるようになる (EarthCARE)

    ヨーロッパ宇宙機関のEarthCARE衛星と4つの測定機器がすべて機能し、完全に稼働しているので、ミッションの「第1レベル」のデータストリームは今や自由に利用できる。科学者達は、4つの機器すべてのデータを組み合わせることによって、最終的に地球科学の重要な問題、つまり雲やエアロゾルが大気の加熱と冷却にどのように影響するのか、という問題に取り組むことを目指している。

    2024年5月に打上られたEarthCAREは、ヨーロッパ宇宙機関とJAXAの共同事業を通じて実現したミッションであり、雲やエアロゾルが入ってくる太陽エネルギーを宇宙にどのように反射し、放出する赤外線エネルギーをどのように捕捉するかを理解するために、大気のさまざまな側面を測定するという重要な役割を担っている。

    この課題を達成するために、この衛星には、JAXAが提供する雲プロファイリングレーダーが雲の垂直構造と内部ダイナミクスに関する情報を表示し、大気ライダーがエアロゾルや薄い雲のプロファイルと雲頂の情報を提供する、マルチスペクトル画像装置が複数の波長で広範囲なシーンの概要を提供する、広帯域放射計の4つの機器が搭載されている。

    <ひとこと>: この記事のJAXAの発表は こちら から。大判はイメージをクリック(タップ)。

 
<1月14日(火)>
  1. 134億年前の生まれたての銀河の知られざる性質 (ALMA:国立天文台)

    アルマ望遠鏡とJWSTを組み合わせた観測によって、このような非常に遠方の原始銀河の知られざる性質が少しずつ明らかになってきました。アルマ望遠鏡はこの銀河の中で2回電離した酸素原子が放った輝線(静止系88ミクロン)を検出し、その赤方偏移がz = 12.333であることを確認しました。これは、この銀河が、現在の宇宙年齢のたったの3 %、ビッグバンから4億年しか経っていない初期宇宙に存在していたことを意味します。つまり、この原始銀河がこれまでで最も遠い134億光年先にあることを確かめたことになります。一方で、JWSTの二つの観測装置NIRSpecとMIRIによる複数の輝線の検出により、この銀河の星形成活動がこれまでに知られていた他の遠方銀河に比べて、特に激しいことも突き止めました。さらに、その金属量(水素よりも重い元素の相対量)が、他の銀河に比べて極端に低く、太陽近傍の1/10にも満たないこともわかりました。そして、その銀河の中には普通の銀河にはあまり存在しないような若くて重くて熱い星が多いことも明らかにしました。

    <ひとこと>: イメージを含む詳細はヘッドラインから。

  2. ベピ・コロンボ、6回目の水星フライバイのトップ3イメージ (BepiColombo)

    2025年1月8日、ヨーロッパ宇宙機関/JAXA共同のベピ・コロンボ(BepiColombo)ミッションは、6回目の水星フライバイを行い、2026年後半に水星の周回軌道に入るために必要な最後の「重力アシスト操作」を成功裏に終えた。宇宙船は、惑星の北極からわずか数百キロメートル上空を飛行した。クローズアップ画像は、永久に影になっている可能性のある氷のクレータと、太陽に照らされた広大な北部の平原を明らかにしている。

    ベピ・コロンボは、中央ヨーロッパ時間06時59分に、水星の冷たく暗い夜の側、水星の表面からわずか295km上空を接近飛行した。約7分後、水星の北極を直接通過し、太陽に照らされた水星の北をはっきりと見ることができた。

    --- 以下略。

    <ひとこと>: それぞれの大判イメージはヘッドラインから。

  3. 超新星からの電波放射を日本・韓国の望遠鏡で観測 (国立天文台)

    近傍銀河で発見された超新星のVLBI観測網による電波観測の結果と理論モデルの比較から、親星の質量放出が爆発の数十年前から活発化していたことを解き明かしました。この成果は、大質量星の進化過程の解明に貢献するとともに、国内の小規模なVLBI観測網が突発天体の研究において有効な手段となり得ることを示しています。

    <ひとこと>: 大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。

  4. 超広視野多天体分光器、いよいよ本格始動 (すばる望遠鏡)

    すばる望遠鏡に、特殊な「複眼」が新たに装備されました。約 2400 個に及ぶ「目」を、広大なすばる望遠鏡の主焦点の視野に散りばめ、多数の天体からやって来た光を同時にプリズムで捉え、色に分けて観測します。これほどの探査性能を備えた8メートル級の望遠鏡は、すばる望遠鏡が世界で唯一となります。宇宙の成り立ちと銀河の生い立ちを精密に理解するために不可欠なこの観測装置が、いよいよ2025年2月から本格始動します。

    <ひとこと>: 大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。

 
<12月30日(月)>
  1. 小型月着陸実証機(SLIM)プロジェクトの総括に係る記者説明会 (JAXA)

    <ひとこと>: リンク先の動画(Youtube)から。

  2. 活発な赤ちゃん星:B335で行われている宇宙における化学の実験 (ALMA:国立天文台)

    537光年先にある非常に若い星、B335は、明るさが変化する原始星です。この原始星を観測したところ、星が生まれるときの化学物質の状態がより詳しくわかってきました。圧倒的な感度と分解能を誇るアルマ望遠鏡を使うことで、原始星が爆発的に増光している最中に複雑な有機分子(Complex Organic Molecules, COMs)の振舞いを追跡することが可能になりました。宇宙で生命が生まれる上で重要な環境の変化を実時間で直接観察することができました。

    原始星の成長は一定ではなく、停滞と成長を繰り返しながら、ゆっくりしたペースで大きくなっていきます。その途中で、時々非常に大量の物質が星に落ち込んできます。このとき星の明るさが増し、周囲の塵を温めます。氷の形態で存在していた複雑な有機分子は気体となって解き放たれ、この遊離した複雑な有機分子が放つ電波を電波望遠鏡で観測することができるようになります。 爆発的な増光が終われば、やがて複雑な有機分子は塵の表面で氷の状態に戻るため、複雑な有機分子からの電波は弱くなると考えられます。しかし、今回の観測では予想よりも長く複雑な有機分子の電波が観測され続けました。つまり、複雑な有機分子の再凍結には従来の説よりも時間がかかることがわかったのです。

    <ひとこと>: 大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。

 
<12月23日(月)>
  1. 新しい深宇宙ネットワークアンテナ、その最高の瞬間を得る

    NASAのディープスペースネットワークは巨大な無線アンテナの配列であり、NASAのミッションが月やその先に冒険する宇宙船を追跡し、コマンドを送信し、科学データを受信することを可能にしている。NASAは、世界最大かつ最も感度の高い無線周波数通信システムの需要の増加に対応するために、新しいアンテナを追加し、合計15本に増やしている。

    最新のアンテナの設置は12月18日に行われ、カリフォルニア州バーストウ近郊にあるNASAのゴールドストーン深宇宙通信施設のチームが、多周波ビーム導波管アンテナである深宇宙ステーション23の金属反射板フレームワークを設置した。2026年に運用が開始されると、ディープ・スペース・ステーション23は、パーサビアランス、プシュケ、エウロパ・クリッパー、ボイジャー1号などのミッションや、深宇宙で成長を続ける未来の人間やロボット宇宙船からの送信を受信することになる。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。ビデオ YueTube はこちら から。
    NASAは宇宙の全方向を、24時間監視しまた交信可能とするために、ゴールドストーンのほか、オーストラリアとスペインにも深宇宙アンテナを設置しています。

  2. NASAのドーン宇宙船によって巨大な小惑星ベスタで見られた峡谷を掘り下げる研究室での研究 (Darn)

    クレータが点在する太陽系の多くの天体の表面は、隕石その他のスペースデブリによる46億年間の打撃の明確な証拠を提供している。しかし、NASAのドーンミッションが探査した巨大な小惑星ベスタを含む一部の世界では、表面には深いチャネル、つまり溝も含まれている。しかし、その起源は完全には理解されていない。

    主な仮説は、隕石の衝突などの物理学的プロセスによって引き起こされる乾燥した土石流と、太陽への露出による温度の変化から形成されたというものである。しかし、NASAが資金を提供した最近の研究では、突然の短い水の流れが峡谷を刻み、堆積物の扇状地を堆積させたベスタへの影響が、あまり目立たない地質学的プロセスを引き起こした可能性があるといういくつかの証拠を提供している。

    ベスタの凍った塩水堆積物の存在は確認されていないが、科学者達は、以前、隕石の衝突がベスタのような世界の表面下に横たわる氷を露出させ、溶かした可能性があるという仮説を立てていた。そのシナリオでは、このプロセスから生じる流れは、地球上のものに似た彫られた溝やその他の表面の特徴を持っている可能性がある。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

  3. 宇宙古代都市の建設ラッシュを止めるブラックホール (すばる望遠鏡)

    宇宙にはさまざまな色や形の銀河が存在しています。中でも銀河の密集する大都市「銀河団」を支配する巨大楕円銀河は、私たちの住む天の川銀河のような渦巻き構造がなく、古い星で構成されています。しかし、星の材料となるガスは重力によって絶えず銀河に集まってくるため、実際は「銀河が星を作らない」という状況は簡単には起こりません。現在の宇宙の銀河団で見られる巨大楕円銀河がどのように作られたのかは、今なお議論が続いている問題です。理論的には、銀河の中心部にある超巨大ブラックホールの持続的な活動によって、100 億年以上前に銀河へのガスの供給が途絶えたというシナリオが支持されています。その検証には、100 億年以上前の銀河団、つまり宇宙の「古代都市」にあたる「原始銀河団」を観測する必要があります。

    研究チームはすばる望遠鏡の近赤外線装置「MOIRCS」を用いて 100 億光年以上かなたにある複数の原始銀河団を観測し(注1)、そこでは、猛烈な勢いで星形成が進む成長中の巨大銀河や、楕円銀河に移り変わろうとする巨大銀河が集まっていること、半数近くの巨大銀河では超巨大ブラックホールの活動があることを明らかにしてきました。今回、研究チームは、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)を用いてそのうち一つの原始銀河団を観測し、巨大銀河の星形成活動と、銀河の中心にある超巨大ブラックホールを分離して調べることに初めて成功しました。

    <ひとこと>: 大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。

 
<12月19日(木)>
  1. M87のジェットから強力なガンマ線フレアを検出 〜EHTと多波長観測が捉えた巨大ブラックホールの活動期〜 (国立天文台)

    イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)コラボレーションおよび多波長の観測グループからなる国際研究チームは,M87銀河の中心部を電波からガンマ線で一斉観測した新たな研究成果を発表しました.今回の観測は,EHTによるブラックホール初撮影から1年後の2018年に行われたものです.一斉観測の結果,M87中心部から強力なガンマ線フレアを捉えることに成功しました.本成果はM87の巨大ブラックホールが約10年ぶりの活動期を迎えたことを示すとともに,超高エネルギー電磁放射の発生メカニズム解明に手がかりを与えるものです.研究成果は欧州の天文学専門誌『アストロノミー・アンド・アストロフィジクス』に掲載されました.

    <ひとこと>: 大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。

  2. 宇宙古代都市の建設ラッシュを止めるブラックホール (すばる望遠鏡)

    宇宙にはさまざまな色や形の銀河が存在しています。中でも銀河の密集する大都市「銀河団」を支配する巨大楕円銀河は、私たちの住む天の川銀河のような渦巻き構造がなく、古い星で構成されています。しかし、星の材料となるガスは重力によって絶えず銀河に集まってくるため、実際は「銀河が星を作らない」という状況は簡単には起こりません。現在の宇宙の銀河団で見られる巨大楕円銀河がどのように作られたのかは、今なお議論が続いている問題です。理論的には、銀河の中心部にある超巨大ブラックホールの持続的な活動によって、100 億年以上前に銀河へのガスの供給が途絶えたというシナリオが支持されています。その検証には、100 億年以上前の銀河団、つまり宇宙の「古代都市」にあたる「原始銀河団」を観測する必要があります。

    研究チームはすばる望遠鏡の近赤外線装置「MOIRCS」を用いて 100 億光年以上かなたにある複数の原始銀河団を観測し、そこでは、猛烈な勢いで星形成が進む成長中の巨大銀河や、楕円銀河に移り変わろうとする巨大銀河が集まっていること、半数近くの巨大銀河では超巨大ブラックホールの活動があることを明らかにしてきました。今回、研究チームは、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)を用いてそのうち一つの原始銀河団を観測し、巨大銀河の星形成活動と、銀河の中心にある超巨大ブラックホールを分離して調べることに初めて成功しました。

    <ひとこと>: 大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。

 
<12月16日(月)>
  1. 木星の月の火山の猛威の心を解き明かす (Juno)

    新しい研究が、イオがなぜ、そしてどのようにして太陽系で最も火山性のある天体になったのかを指摘している。

    NASAのジュノー・ミッションの木星探査に参加した科学者達は、木星の衛星イオの火山が、マグマの海ではなく、渦巻く高温マグマのそれぞれの部屋から動力を得ている可能性が高いことを発見した。この発見は、月の最も実証的な地質学的特徴の地下起源に関する44年来の謎を解くものである。

    イオの火山活動の起源に関するこの論文は、12月12日木曜日にネイチャー誌に掲載され、その発見と他のイオの科学的結果は、ワシントンで開催された米国地球物理学連合の年次総会で議論された。

    地球の月ほどの大きさのイオは、太陽系で最も火山活動が活発な天体として知られている。この月には推定400の火山があり、溶岩や噴煙が噴き出し、一見すると絶え間なく噴火し、それが月面のコーティングに貢献している。

    <ひとこと>: イメージのリンク先は動画(Youtube)です。

  2. アルマ望遠鏡が捉えた惑星系形成の現場 (ALMA:国立天文台)

    アルマ望遠鏡による観測で、形成されて間もない惑星の外側に、次の惑星の材料となる塵(ちり)が局所的に集まっている現場を捉えました。これは、すでに形成された惑星が次に作られる惑星の材料を集めて、形成を後押ししている可能性を示唆しています。本研究は、太陽系のような複数の惑星から成る「惑星系」の形成過程の解明に貢献するものです。

    太陽系外惑星は、これまでに5000個以上発見されており、それらの多くは複数の惑星から成る「惑星系」を構成しています。これら惑星は、若い星を取り囲む原始惑星系円盤の中で、マイクロメートルサイズの固体微粒子である塵から生まれると考えられています。しかし、どのようにして塵が集まり、惑星系が形成されるのか、その詳細な過程は未だに解明されていません。

    <ひとこと>: 大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。

 
<12月13日(金)>
  1. アルテミス合意、NASAがオーストリアとパナマを歓迎する中、50の署名者を獲得

    パナマとオーストリアは、水曜日、ワシントンのNASA本部で行われた別々の調印式でアルテミス合意に署名し、全人類の責任ある宇宙探査を約束する49番目と50番目の国となった。

    僅か数年で、米国を含む8カ国の署名国という当初のグループは倍増し、2024年には17カ国が署名した。アルテミス合意は、安全で責任ある民間宇宙探査を確保するという同じ目標によって統一された、世界のあらゆる地域からの強固なコミュニティを数以上に表している。

    --- 以下略。

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  2. アルテミスⅡコアステージが垂直になる (Artemis)

    NASAの SLS (スペースローンチシステム)月ロケットのコアステージは、2024年12月10日火曜日に、ケネディ宇宙センターのロケット組立棟内にあるハイベイ2で垂直になっている。

    コアステージは7月23日にケネディに到着し、施設のトランスファー通路内で水平に保たれた。ハイベイ2への移行により、NASAとボーイングの技術者達は、内部と外部の両方でコアステージにアクセスできるようになった。

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  3. JAXA、環境省、国立環境研究所、NASA間の温室効果ガスに関する衛星データ相互比較等の協力継続の決定

    2024年(令和6年)12月12日
    国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
    環境省
    国立研究開発法人国立環境研究所

     宇宙航空研究開発機構(JAXA)、環境省及び国立環境研究所、並びに米国航空宇宙局(NASA)の4者は、温室効果ガスに関する衛星データの相互比較等の協力※1を継続するため、「日・米宇宙協力に関する枠組協定」に基づく実施取決めの署名を行いました。
     人工衛星によるリモートセンシング技術※2を使った温室効果ガスの観測は、観測の精度を高める必要があるとともに、広い範囲を高い頻度で観測し、地球全体において温室効果ガスの分布変化を把握することが重要となります。
     これまで、4者間の協力で、日本の温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)、「いぶき2号」(GOSAT-2)及び米国の炭素観測衛星「Orbiting Carbon Observatory-2」(OCO-2)、「OCO-3」から取得した温室効果ガス関連の観測データについて、日米の相互比較等※3を実施し、データの精度向上を実現してきました。また、観測データの相互利用を進めることで、温室効果ガスの地球規模での分布変化の把握に貢献してきました。
     今回の協力の継続は、日米間で温室効果ガス観測の取り組みの重要性を再認識し、JAXA・環境省・国立環境研究所が開発を進める「GOSAT-GW」及びNASAの大気質観測衛星「Tropospheric Emissions: Monitoring of Pollution」(TEMPO)による観測データを新たに追加することで、更なる精度と均質性の向上、並びに日米の相互利用を加速することを目的としています。国際社会が取り組む温室効果ガスの排出削減目標への貢献、地球温暖化対策への貢献を目指します。

 
<12月12日(木)>
  1. ブラックホールジェットが暗闇の中で何かにつまずく (Chandra)

    ブラックホールから放出された物質でさえ、暗闇の中で物体にぶつかる可能性がある。NASAのチャンドラX線天文台を使って、天文学者達は、巨大ブラックホールの強力なジェットが、その進路上の未確認の天体に衝突する珍しい印を発見した。

    この発見は、地球から約1200万光年離れたケンタウルス座A(Cen A)と呼ばれる銀河で行われた。天文学者達は、Cen A の中心に超大質量ブラックホールがあり、銀河全体に広がる壮大なジェットを送り出すことから、長い間 Cen A を研究してきた。ブラックホールは、ブラックホールの内部からではなく、ブラックホールの周囲の強い重力と磁場から、この高エネルギー粒子のジェットを放出する。

    このイメージは、チャンドラが見た低エネルギーのX線をピンクで、中エネルギーのX線を紫で、最高エネルギーのX線を青で表したものである。

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  2. NASAの科学気球が南極大陸から離陸

    NASAの科学気球プログラムが、南極大陸の氷の広がりに戻り、毎年恒例の南極長期気球キャンペーンを開始した。そこでは、二つの気球飛行が近宇宙への合計九つのミッションを運ぶ。打上げ作業は、ロス棚氷にある米国国立科学財団のマクマード基地の近くにあるNASAの長期バルーンキャンプから12月中旬に開始される。

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  3. ベピコロンボ、新たな光で水星を明らかにする (BepiColombo)

    12月1日、ベピコロンボ(BepiColombo)は、5回目の水星フライバイを行った。このフライバイで、ベピコロンボは、中間赤外光で水星を観測した最初の宇宙船となった。新しい画像は、この惑星のクレータ表面全体の温度と組成の変化を明らかにしている。

    水星は、太陽系で最も探査が進んでいない岩石惑星である。ベピコロンボは、水星を訪れる3番目のミッションであり、2026年には水星の周りの軌道に入る2番目のミッションになる。以前には、1974年から1975年の間に3回通過した、NASAのマリナー10号と、2011年から2015年にかけて惑星を周回したNASAのメッセンジャーがある。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。ベピコロンボは、ヨーロッパ宇宙機関とJAXAの共同ミッションで、水星軌道に到着するまでは、ヨーロッパ宇宙機関が管理します。

  4. 発見警報:「尻尾」のある惑星

    系外惑星 WASP-69 b には「尾」があり、その航跡にガスの痕跡を残している。

    WASP-69 b は、惑星の外側の大気中に、軽い水素とヘリウム粒子が時間の経過とともに惑星から脱出し、ゆっくりと大気を失っている。しかし、これらのガスの粒子は、惑星の周りを均等に逃げるのではなく、惑星の星から来る恒星風によってガスの尾に押し流される。

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<12月4日(水)>
  1. 大西卓哉宇宙飛行士のISS船長(ISSコマンダー)就任決定

    2024年(令和6年)12月2日
    国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

    大西卓哉宇宙飛行士のISS船長(ISSコマンダー)就任決定

     大西宇宙飛行士は、クルードラゴン宇宙船運用10号機にて2025年2月以降の打上げ予定です。第72次長期滞在ではフライトエンジニアを務め、第73次長期滞在ではISS船長としてミッションの達成及び全搭乗員の安全確保に向けて指揮を執る予定です。ISS船長就任日が決まりましたら、改めてお知らせいたします。

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<11月28日(木)>
  1. 宇宙ステーションの調査、自己修復量子技術の性能を試験

    国際宇宙ステーション(ISS)の外部に設置された「マテリアルズISS実験飛行施設」では、材料やデバイスの性能や耐久性を試験することができる。これは、放射線、高活性原子状酸素、微小重力、極端な温度など、宇宙環境を過酷なものにするすべてのものに関心のあるアイテムを晒すことによって行われる。

    その一つの技術には、量子データを伝送する新しい方法がある。この方法は、従来のコンピューターよりも数百万倍高速に動作することが期待される技術である量子クラウドコンピューティングの基盤を提供する可能性がある。また、放射線損傷に対する高感度検出器の「自己修復」技術を検証し、宇宙環境でのこれらの量子ツールの寿命を延ばす。

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  2. NASAのデータによって、冷却都市における緑地の役割が明らかに

    熱波を経験した都会の住人なら誰でも知っているように、木の日陰が大きな違いを生むことがある。しかし、日陰が利用できない場合は? 

    Nature Communications 誌に掲載された最近の研究では、NASAの衛星データを使用して、気候変動に対する地球規模のレジリエンス(回復力)に大きなギャップがあることが特定された。これは、グローバル・サウスの都市は、グローバル・ノースの都市に比べて緑地がはるかに少ないために、冷却能力も低い。この研究では、先進国(主に北半球)と発展途上国(主に南半球)を区別するために、グローバルノースとグローバルサウスという用語が使用された。

    都市部は、ヒートアイランド現象の影響によって、近隣の農村部よりも暑くなる傾向がある。歩道、建物、道路など、熱を閉じ込める暗い表面は、太陽光線からの熱を吸収し、都市の温度を上昇させる。猛暑は、脱水症状、熱中症、さらには死に至るなど、都市住民に深刻な健康上の脅威をもたらす。万能薬ではないが、緑は日陰を提供し、湿気を空気中に放出し、周囲を冷やす。

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  3. 棒渦巻銀河 NGC 4123  (すばる望遠鏡)

    おとめ座にある棒渦巻銀河です。ほぼ正面を向いていて大きく広がった腕が見事な形です。左に淡く広がった銀河を従えていますが、それらはおそらくはこの銀河の衛星銀河であると思われます。こういった淡い銀河の検出はHSCが得意とするところです。

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<11月22日(金)>
  1. 強力な新しい米印衛星が地球の変化する表面を追跡 (NISAR)

    NISAR のデータは、地震、火山、土砂崩れなどの現象やインフラの被害などの理解を促進する。

    地球の表面の大部分は常に動いている。科学者達は、衛星や地上の機器を使用して、火山、地震、地滑り、その他の現象に関連する土地の動きを追跡してきた。しかし、NASAとインド宇宙研究機関(ISRO)の新しい衛星は、我々が知っていることを改善し、自然災害や人為的災害への備えと回復に役立つことを目指している。

    NISAR(NASA-ISRO 合成開口レーダー)ミッションは、12日ごとに2回、地球のほぼすべての陸地と氷に覆われた表面の動きを測定する。 NISAR のデータ収集のペースは、研究者達が地球の表面が時間とともにどのように変化するかについての全体像を提供する。

    NISAR のデータは、他の衛星や機器からの補完的な測定とともに、地球の表面が水平および垂直にどのように移動するかについてより完全な画像を提供する。この情報は、地球の地殻のメカニズムから、世界のどの部分が地震や火山噴火を起こしやすいかまで、すべてをよりよく理解するために重要になる。また、堤防の一部が損傷しているかどうか、または地滑りによって丘の中腹が動き始めているかどうかを解くにも役立つ可能性がある。

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  2. 太陽とは関係のないNASAの驚くべき太陽物理学の発見五つ

    科学者達は、NASAの太陽物理宇宙船の艦隊を使って、我々の太陽を監視し、太陽系全体での影響を調査している。しかし、常に見守る艦隊やユニークな視点で、時には誰も予想していなかった発見をする機会が生まれ、太陽系やその先の謎を解くのに役立っている。

    ここでは、NASAの太陽物理ミッションが他の科学分野でもたらしたブレークスルーの五つの例を紹介する。

    以下、項目のみ
    ・何千もの彗星
    ・超巨星の調光
    ・輝く金星の表面
    ・最も明るいガンマ線バースト
    ・火山が宇宙へと吹き飛ぶ

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  3. NASAのチャンドラとハッブル、「火炎放射」ギター星雲に注目 (Chandra)

    「火炎放射ギター(flame-throwing guitar)」が、宇宙を移動するのが目撃された。天文学者達は、NASAのチャンドラX線天文台とハッブル宇宙望遠鏡を使って、この極端な宇宙天体の動画を撮影した。

    チャンドラ(赤)とパロマー(青)のデータの新しい動画は、ギター星雲で何が起こっているのかを分析するのに役立つ。チャンドラからのX線は、約2光年長の高エネルギー物質と反物質粒子のフィラメントがパルサーから吹き飛ばされている。

    ギターの形は、パルサーからの一定の風によって放出された粒子によって吹き飛ばされた泡から来ている。

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  4. 発見警報:新生の惑星の珍しい一瞥

    発見
    IRAS 04125+2902 bという長い名前の巨大な惑星は、実際にはただの赤ん坊であり、わずか300万歳である。このような幼い世界は、通常、破片の不明瞭な円盤の中に隠されているために、これまでに惑星検出の支配的な方法を使用して発見された最も若い惑星である。

    主な事実
    この巨大な惑星は、おそらくその形成の熱でまだ輝いており、約430光年の、何百もの新星がある活発な星の苗床、おうし座分子雲にある。雲が比較的近いために、天文学者達にとって主要なターゲットになる。しかし、雲が若い星の形成と進化について深い洞察を提供する一方で、それらの惑星は通常、トランジット系外惑星調査衛星(TESS)のような望遠鏡にとっては閉ざされている。これらの望遠鏡は、惑星が主星の表面を横切るときに星の光がわずかに落ち込むのを監視する「トランジット法」に依存しているが、そのような惑星システムは、地球の視点から見て、トランジット方式が機能するためには、真正面から見なければならないが、この非常に若い星システムは破片の円盤に囲まれており、トランジットする可能性のある惑星の視界を遮っている。

    ある研究チームが並外れた幸運のひらめきを報告した。この新生の惑星 IRAS 04125+2902 b を取り巻く外側のデブリ円盤は急激に歪んでおり、TESSによる広範なトランジット観測にこの世界をさらしている。

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  5. NASAのスイフト、改良されたポインティングモードで20周年を迎える (Swift)

    宇宙での20年の後、NASAのニール・ゲーレルス・スウィフト天文台は、今年初めに実施された新しい運用戦略のおかげで、これまで以上に優れたパフォーマンスを発揮している。科学者達が宇宙で最も強力な爆発であるガンマ線バーストを探索する新しい方法を夢見て以来、この宇宙船は科学的な大きな進歩を遂げた。

    ガンマ線バーストは前触れもなく空一面で発生し、平均して1日に1回検出される。天文学者達は、一般的に、これらのバーストを二つのカテゴリーに分ける。長いバーストは、2秒以上にわたってガンマ線の初期パルスを生成し、大質量の星のコアが崩壊してブラックホールを形成するときに発生する。短いバーストは2秒未満続き、中性子星のような高密度の物体の合体によって引き起こされる。

    しかし、1997年当時、科学界はこれらの出来事の起源モデルをめぐって意見が分かれていた。

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  6. 欧州宇宙機関(ESA)との将来大型協力に関する共同声明について

    2024年(令和6年)11月20日     
    国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事長:山川 宏は11月20日、欧州宇宙機関(European Space Agency:ESA)のアッシュバッカー長官との間で、両機関の連携の深化を図るべく、機関間の会合を開催しました。会合において、両機関の将来大型協力に関する共同声明を署名いたしました。

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<11月11日(月)>
  1. シャドウ・ザ・サイエンティストで、すばる望遠鏡観測体験しよう! (すばる望遠鏡)

    シャドウ・ザ・サイエンティスト(Shadow the Scientists; StS)はオンラインでどこからでも世界第一線の望遠鏡の観測現場を体験できるプログラムです。日本時間 2024年11月16日(土)15:30 から 17:30 の2時間、StS 初の日本語セッションを開催いたします。Zoom でハワイ島ヒロのすばる望遠鏡山麓施設内、リモート観測室とつながって、研究者と一緒にすばる望遠鏡の観測体験をしませんか。

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  2. 3重リング銀河 (すばる望遠鏡)

    銀河の形態を系統的に分類する方法として、ハッブル分類が有名です。銀河を大きく楕円銀河、レンズ状銀河、(棒)渦巻銀河に分類し、どれにも当てはまらない不規則な形状の銀河を不規則銀河とします。ほとんどの銀河はこの分類で対応できますが、規則的な形状をしているにもかかわらず、これらのどの分類にも当てはまらない銀河あります。リング銀河はその一つです。その名の通り輪っかを持った銀河で、めずらしい銀河です。起源には諸説ありますが、衝突合体の結果という説が有力です。すばる望遠鏡が捉えた広大な宇宙画像に写りこんだ銀河を市民が分類する「市民天文学」プロジェクトGALAXY CRUISEでは、リング銀河を衝突銀河として扱っています。

    ただでさえ稀なリング銀河ですが、この画像の銀河には3つのリングがあるように見え、極めて珍しい銀河です。

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<11月6日(水)>
  1. NASAの NEOWISE 宇宙船が大気圏に再突入するが、さらなる発見が待っている! (MEOWISE)

    NASAの NEOWISE(Near-Earth Object Wide-field Infrared Survey Explorer)宇宙船は、予想通り、金曜日の夜に地球の大気圏に再突入し、燃え尽きた。2009年に WISE ミッションとして打ち上げられたこの探査機は、15年近くにわたって赤外線波長で全空をマッピングしてきた。その間、10万人以上のアマチュア科学者達が、 Milky Way Project、Disk Detective、Backyard Worlds: Planet 9、Backyard Worlds: Cool Neighbors、Exoasteroids などの市民科学プロジェクトでこれらのデータを使用してきた。

    この市民科学の研究は、55を超える科学出版物につながっている。例えばハイライトは次のとおり、

    コンパクトな星形成領域の一種であるイエローボールの発見。
    ピーターパン円盤、低質量星の周りの長寿命の降着円盤の発見。
    最初の極端T型亜矮星の発見。
    褐色矮星でのオーロラの発見の可能性。
    有効温度 ~400 K までの磁場の恒星亜質量関数の測定。
    円盤を持つ最古の既知の白色矮星の発見。
    惑星間の衝突の可能性の検出。
    最低質量の超速度星の発見。

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  2. NASAのパーカー・ソーラー探査機、最後の金星フライバイ (Parker Solar Probe)

    2024年11月6日、NASAのパーカー・ソーラー・プローブは、金星表面から376キロメートル以内を通過し、最後の金星重力アシスト操作を完了する。このフライバイによって、パーカーの軌道が最終的な軌道配置に調整され、12月24日に、探査機は、太陽表面から前例のない618万キロメートル内に到達する。それは、人口物の太陽に最も接近したものになる。2020年のフライバイと2021年の次のフライバイの WISPR イメージは、金星の表面を新たな光で明らかにした。しかし、それらは不可解な疑問も提起した。

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  3. H3ロケット4号機によるXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」の打上げ結果 (JAXA)

    2024年(令和6年)11月4日        
    国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

     宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、種子島宇宙センターから2024年11月4日15時48分00秒(日本標準時)に、H3ロケット4号機によるXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」の打上げを行いました。

     ロケットは計画どおり飛行し、打上げから約29分11秒後にXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」を正常に分離したことを確認いたしました。

     今回の打上げ実施にご協力頂きました関係各方面に深甚の謝意を表します。

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<10月28日(月)>
  1. 天の川銀河中心の巨大ブラックホールの観測データを再解析 (国立天文台)

    天の川銀河の中心にある巨大ブラックホールについて、国際研究チーム「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)コラボレーション」が取得し公開した観測データが、このたび独立に再解析され、巨大ブラックホールを中心としたやや東西に伸びた構造が見いだされました。公開されているEHTのデータに別の視点から考察を加えた本研究は、研究者の間で議論を重ね仮説を検証しながらその確度を高めていく、科学研究に必要な過程の一端を示すものです。

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<10月24日(木)>
  1. 米田あゆ・諏訪理宇宙飛行士認定記者会見

    各種メディアで報道されているように、米田あゆ・諏訪理の2名が新しいJAXAの宇宙飛行士として認定されました。二人は、合格者としては最年少・最年長です。彼らは、NASAのアルテミス計画によって、月に派遣される可能性もあります。記者会見模様はイメージのリンク JAXA YueTube から。

    <ひとこと>: イメージのリンク先は動画(Youtube)です。

 
<10月21日(月)>
  1. ヨーロッパ宇宙機関のユークリッドの偉大な宇宙地図の最初のページにズームイン (Euclid)

    2024年10月15日、ヨーロッパ宇宙機関のユークリッド宇宙ミッションは、何百万もの星と銀河を示す宇宙の偉大な地図の最初のピースを明らかにした。

    この最初のマップは、208ギガピクセルの巨大なモザイクで、今日、イタリアのミラノで開催された国際宇宙会議で、ヨーロッパ宇宙機関のジョセフ・アッシュバッハー事務局長とキャロル・マンデル科学局長によって公開された。

    このモザイクには、2024年3月25日から4月8日の間に行われた260の観測が含まれている。わずか2週間で、ユークリッドは南の空の132平方度を手付かずのディテールをカバーし、これは満月の面積の500倍以上だった。

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  2. NASA、MSFC のフルシェルX線光学で隠された宇宙を解き明かす

    天体からのX線放射の研究は、最大および最小の空間スケールで宇宙についての秘密を明らかにする。天体のX線は、ブラックホールが近くの星を消費することで発生し、銀河間の構造をたどる100万度のガスから放出され、星が生命に適した惑星をホストできるかどうかを予測するために使用できる。X線観測によって、宇宙の可視物質のほとんどが銀河間の高温ガスとして存在し、銀河団のダイナミクスを説明するためには「ダークマター」の存在が必要であること、銀河団の質量をダークマターが支配していること、そしてそれが宇宙の膨張を支配していることが決定的に証明された。

    また、X線観測によって、宇宙の謎を最小スケールで探ることも可能になる。白色矮星、中性子星、ブラックホールなどのコンパクトな天体をX線で観測することで、宇宙を物理学の実験室として、密度、圧力、温度、磁場強度の点で、地球上で作り出されるものよりも桁違いに極端な条件を研究することができる。この天体物理学研究室では、中性子星の状態方程式の探索や、中性子星の大気の観測による量子電磁力学の試験などを行うことで、素粒子スケールでの新たな物理の解明が期待されている。NASAのマーシャル宇宙飛行センターでは、科学者とエンジニアのチームが、宇宙のX線の謎に焦点を絞る革新的な光学系を構築、テスト、飛行している。

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  3. 極リング銀河 NGC 660 (すばる望遠鏡)

    NGC 660は、大きく広がったリング状の構造が、中心にある渦巻銀河を垂直に近い角度でとり囲むように分布している極リング銀河です。うお座の方向にあります。リングは青く輝き、この中で活発に星が生まれています。リング内のダスト(チリ)が暗く帯状に見えていますが、それが銀河円盤の暗い帯状のダストレーンと交差している様子も見られ、複雑な構造が際立っています。このリングは、中心の銀河が他の銀河との重力相互作用を経て形成されたと考えられています。

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<10月15日(火)>
  1. 遠い惑星は木星のイオのような火山の衛星を有しているか?

    太陽系の外に月が存在することは確認されていないが、NASAが主導する新しい研究が間接的な証拠を提供するかも知れない。

    NASAのジェット推進研究所で行われた新しい研究では、地球から635光年離れた太陽系外惑星を周回する岩石質の火山衛星の潜在的な兆候を明らかにしている。最大の手がかりはナトリウムの雲であり、この発見は、太陽系外惑星である WASP-49 b と名付けられた、土星サイズのガス惑星とほぼ同じであり、わずかに同期していないことを示唆しているが、雲の振る舞いを確認するには追加の調査が必要である。我々の太陽系内では、木星の火山の衛星イオからのガス放出が同様の現象を引き起こしている。

    太陽系外衛星(太陽系外の惑星の衛星)は確認されていないが、複数の候補が特定されている。これらの惑星の伴星は、現在の望遠鏡では検出できないほど小さくて暗いために検出されなかった可能性がある。

    例えば、太陽系で最も火山性が高い天体であるイオは、二酸化硫黄、ナトリウム、カリウムなどのガスを絶えず噴出しており、木星の周りには巨大な惑星の半径の 1,000 倍にも及ぶ巨大な雲を形成することがある。月自体が小さすぎて見えない場合でも、イオのようなガス雲を検出できる可能性がある。

    WASP-49 b とその恒星はほとんどが水素とヘリウムで構成されており、ナトリウムは微量に含まれている。どちらも、毎秒約 100,000 キログラムのナトリウムを生成しているソースから来ているように見える雲を説明するのに十分なナトリウムを含んでいない。たとえその星や惑星がそれだけのナトリウムを生成できたとしても、どのようなメカニズムでそれを宇宙に放出できるのかは不明である。

    その源は火山性の系外衛星だろうか? 

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  2. 420年前:天文学者ヨハネス・ケプラーが超新星を観測

    1604年10月、新しい星が空に現れ、当時の天文学者を困惑させた。10月9日に初めて観測されたドイツの天文学者ヨハネス・ケプラー(1571-1630)は、10月17日に観測を開始し、新しい星を1年以上にわたって追跡した。その間に、木星を凌駕する-2.5等級まで明るくなり、数週間は昼間も見え続けた。1606年に彼の詳細な観測が発表されたことで、天文学者達は、この星をケプラーの超新星と呼び、今日では正式に超新星 SN 1604 と命名された。当時の天文学者達は、この星が突然現れ、最終的に消滅した原因が何なのか分からなかったが、この現象は、半世紀前にポーランドの天文学者ニコラウス・コペルニクスが提唱した地動説に向かうヨーロッパの宇宙論を形成するのに役立った。今日、天文学者達は SN 1604 を白色矮星の爆発から生じた Ia 型超新星と指定し、地上および宇宙の望遠鏡を使用してその残骸を研究している。

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  3. 最も遠い回転円盤銀河の発⾒ (ALMA:国立天文台)

    この研究成果は、2024年10月7日に欧州南天天文台(ESO)他からプレスリリースされたものです。詳しくは、ESOのプレスリリース(英語)(https://www.eso.org/public/news/eso2415/)をご覧ください。

    稲⾒華恵助教(広島大学)、Hiddo Algera研究員(国立天文台/広島大学)らが参加する国際共同研究チームは、アルマ望遠鏡を使って、最も遠い、天の川銀河に非常に良く似た⼤きな回転円盤銀河を発⾒することに成功しました。

    現在の銀河の形成と進化に関する理解では、初期宇宙の若い銀河は、激しく衝突合体を繰り返すことでだんだんと成⻑するため、現在の銀河に⽐べて、より⼩さく、より複雑な形と運動をしていると予想されていました。今回、131億年前の宇宙(7億歳の宇宙)で⾒つかった、REBELS-25と呼ばれる若い銀河は、成⻑し切った銀河である天の川銀河に匹敵するくらいの⼤きさを持つ回転円盤銀河でした。

    --- 以下略。

    <ひとこと>: 大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。

 
<10月7日(月)>
  1. NASAの航空機を介して、科学者達、嵐の雲で新しいガンマ線放射を見つける

    雷雲には、雨や稲妻以上のものがある。雷雲は、可視光線の放出に加えて、最もエネルギーの高い光であるガンマ線の強力な爆発を生む可能性があり、それは100万分の1秒続く。雲はまた、一度に数秒から数分の間、ガンマ線で着実に光ることもある。

    NASAの空中プラットフォームを使用している研究者達は、定常の光よりも持続時間が短く、マイクロ秒爆発よりも長い新しい種類のガンマ線放射を発見した。彼らはそれを「ちらつくガンマ線フラッシュ(flickering gamma-ray flash)」と呼んでいる。この発見は、科学者達の雷雲の放射について理解を埋め、雷を発生させるメカニズムに関する新たな洞察を提供する。この洞察は、ひいては、人、航空機、宇宙船のより正確な雷リスクの推定につながる可能性がある。

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  2. NASAの TESS、記録破りの恒星三つ子を発見

    プロとアマチュアの天文学者が人工知能とチームを組み、NASAの TESS (Transiting Exoplanet Survey Satellite)が捉えた宇宙の「ストロボライト」のおかげで、 TIC 290061484 と呼ばれる比類のない恒星のトリオを見つけた。

    このシステムには、1.8 日ごとに互いの周りを回る双子の星のセットと、わずか25日でペアを一周する3番目の星が含まれている。この発見は、1956年に設定されたこのタイプのシステムの最小外側軌道周期の記録を破るものであり、3番目の星が33日間で内側のペアを周回していた。

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  3. ゲートウェイ、ストレステストのために立ち上がる

    ゲートウェイ宇宙ステーションの居住および物流前哨基地は、イタリアのトリノで静的負荷試験を成功裏に完了した。このストレステストのフェーズが完了すると、モジュールは月周回軌道への打上げに先立って、最終的な艤装に一歩近づく。

    <ひとこと>: 大判イメージは省略。

  4. Hera の打ち上げ (Hera)

    ヨーロッパ宇宙機関のヘラ小惑星ミッションがまもなく打上げられる。 Hera は、米国フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から、スペースXのFalcon 9 ロケットで打上げられる。打上げウィンドウは10月7日に開き、大西洋の両側のチームは、現在、打上準備に取り組んでいる。

    ヨーロッパ宇宙機関は、 ESA WebTVESA YouTube で打上げを中継する。

    Hera は、ヨーロッパ宇宙機関初の小惑星ミッションである。地球には、現在、35,000 個以上の小惑星が接近していることが分かっており、我々は注意深く監視している。 Her ミッションは、「衝突のコースで発見されたら、何かできることがあるのか」という疑問に答えるための国際的な取り組みの一環である。

    <付記>:  Hera ミッションの詳細は 「今日の宇宙(10月7日)」から。

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  5. 雲エアロゾル放射ミッション「EarthCARE」衛星(はくりゅう)に関する記者説明会 (JAXA)

    リンク先からご覧ください。EarthCARE は、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)主導による共同ミッションです。

    <ひとこと>: イメージは省略。

 
<10月5日(土)>
  1. NASA、木星の月へのエウロパ・クリッパー打上放送を設定 (Europa Clipper)

    NASAは、木星の氷の衛星エウロパを探査するミッション、エウロパ・クリッパー(Europa Clipper)の打上前および打上活動のライブ中継を提供する。NASAは、東部夏時間10月10日木曜日午後12時31分(日本時間10月11日午前1時31分)に、フロリダ州のケネディ宇宙センタの発射施設39Aから、 SpaceX の Falcon Heavy ロケットで打上げることを目標としている。

    地球以外では、木星の衛星エウロパが、太陽系で最も有望な生物の居住可能な環境の一つと考えられている。約18億マイルの旅の後、エウロパ・クリッパーは、2030年4月に木星の周りの軌道に入り、探査機はエウロパの詳細な調査を行い、氷の世界が生命に適した条件を持っているかどうかを判断する。エウロパ・クリッパーは、NASAが惑星ミッションのためにこれまでに開発した最大の宇宙船である。この宇宙船には、九つの機器と、科学者達が地球の海の2倍の液体の水が含まれていると考えているエウロパの表面下の海を調査する重力実験が搭載されている。

    <放送開始>:東部夏時間10月10日木曜日午前11時30分(日本時間10月11日午後12時30分)
    <視聴先>: YueTube または NASAプラス(NASA+)

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  2. 月の氷の堆積は広範囲に広がっている (LRO)

    NASAの(LRO:Lunar Reconnaissance Orbiter)ミッションからのデータの新しい分析によると、月の塵や岩石(レゴリス)の氷の堆積は、これまで考えられていたよりも広範囲に及んでいる。氷は将来の月面探検のための貴重な資源となるだろう。水は、放射線防護や人間の探検家を支援するために使用したり、水素と酸素の成分に分解してロケットの燃料、エネルギー、呼吸可能な空気を作ったりすることができる。

    以前の研究では、カベウス、ハワース、シューメーカー、ファウスティニ・クレータ内の領域を含む、月の南極近くのより大きな恒久的な影のある領域(PSR)で氷の兆候が見つかっていた。新しい研究では、南極の外側、少なくとも南緯77度に向かった PSR 内に水の氷の広範な証拠があることを発見された。

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  3. ベピコロンボ (BepiColombo)

    ベピコロンボは、2024年6月のフライバイで水星を高速で通過したとき、この小さな惑星の磁場でさまざまな特徴に遭遇した。これらの測定は、ミッションが太陽系の最も内側の惑星の周りの軌道に到着したときに調査するように設定されている謎の、興味をそそる味覚を提供している。

    <ひとこと>: ベピコロンボはヨーロッパ宇宙機関(ESA)と日本(JAXA)の共同探査宇宙船です。大判はイメージをクリック(タップ)。

  4. 衝突銀河 NGC 5366 & PGC 49574 (すばる望遠鏡)

    銀河の衝突は実に多様です。画面の上、正面から見ている銀河(フェイスオン銀河)NGC 5366と、その下、横から見ている銀河(エッジオン銀河)PGC 49574が衝突している、めずらしい銀河ペアです。おとめ座の方向にあります。銀河の向きが違うおかげで両者の色合いが対照的で、NGC 5366 では星形成領域が青く輝いているのに対し、PGC 49574では銀河円盤を真横から見た暗い帯状のダストレーンが赤っぽいのが印象的です。さらに、両者の重力相互作用によって引き伸ばされた細長い尾のような構造も広がっており、これも見どころの一つです。

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  5. アルマ望遠鏡、惑星誕生の現場で重力不安定性の「揺らぎ」を捉える (アルマ望遠鏡:国立天文台)

    アルマの干渉計技術による詳細な観測で、若い星周辺に形成される息を飲むような美しい渦巻き状の腕構造が重力の影響で生じていることが明らかになり、惑星誕生の過程を理解する手がかりが得られたことになります。

    従来、惑星の形成は、若い星をとり巻く円盤(原始惑星系円盤)の中で、塵の粒子が数千万年の長い時間をかけて徐々に集まり、より大きな塊へと成長を続けて惑星になるという「ボトムアップ」過程で理論的に説明されていました。数マイクロメートルの塵粒子が成長して、センチメートルサイズ、メートルサイズ、キロメートルサイズの塊へと大きくなっていきます。一方、別の理論では、惑星は原始惑星系円盤で起こる重力不安定性のために渦巻き構造の腕が分裂して「トップダウン」の過程で短期間に形成されるという考え方もあります。

    <ひとこと>: 大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。

 
<10月4日(金)>
  1. NASAの装置、地球の放射線帯の最も鮮明な画像をとらえる

    ヨーロッパ宇宙機関の Juice (Jupiter Icy Moons Explorer)ミッションは、8月19日から20日にかけて、大胆な月-地球フライバイと二重重力支援で歴史を作った。宇宙船が月と故郷の惑星を通り過ぎるとき、ジュースの機器は、木星に到着したときに何をするかの予行演習のためにオンラインになった。その間、NASAの搭載機器のうち2台は、地球の放射線帯(地球の磁気シールド、磁気圏に閉じ込められた荷電粒子の帯)の史上最も鮮明な画像を撮影するという、初めての試みを行った。

    <ひとこと>: イメージのリンク先は動画(Youtube)です。

  2. NASA、記録破りの恒星三つ子を発見 (TESS)

    プロとアマチュアの天文学者が人工知能とチームを組み、NASAの TESS (Transiting Exoplanet Survey Satellite)が捉えた宇宙の「ストロボライト」のおかげで、TIC 290061484 と呼ばれる比類のない恒星のトリオを見つけた。

    このシステムには、1.8 日ごとに互いの周りを回る双子の星のセットと、わずか25日でペアを一周する3番目の星が含まれている。この発見は、1956年に設定されたこのタイプのシステムの最小外側軌道周期の記録を破るものであり、3番目の星は33日間で内側のペアを周回していた。

    <ひとこと>: イメージのリンク先は動画(Youtube)です。

  3. すばる望遠鏡25周年と GALAXY CRUISE (すばる望遠鏡)

    すばる望遠鏡は今年2024年に初観測から25周年を迎え、様々な記念事業が進められています。その中から、GALAXY CRUISEメインクルーが大活躍の事業をご紹介いたします。

    <ひとこと>: 大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。

  4. 二重小惑星探査計画(Hera)に関する記者説明会 (JAXA)

    <ひとこと>: イメージは省略。ビデオはヘッドラインから。リンク先は JAXA Youtube です。



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