- 小惑星(18805)ケリーデイ
このGIF動画には、2025年7月19日にヨーロッパ宇宙機関のヘラ(Hera)宇宙船によって行われた小惑星(18805)ケリーデイ(Kellyday)の観測が含まれており、ヘラは小惑星から約600万キロメートル離れていた。イメージは処理されて位置合わせされており、ケリーデイがフレームの中心を下向きに移動している様子が示されている。---動画です。リンク先から確認してください。
小惑星ケリーデイは小惑星オテロの約40倍暗く見え、これらの観測はヘラの小惑星フレーミングカメラによる微弱な物体検出の限界を推し広げた。このような困難な条件下でもケリーデイを検出できることは、カメラができるだけ早く小惑星を検出し、接近中に小惑星をヘラの視野の中心に保つ必要があるヘラのディディモス到着にとって良い前兆である。
<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。
- 誕生直後の銀河は予想以上に粒々だった:「宇宙ぶどう」が破った銀河誕生の常識 (ALMA:国立天文台)
これまでに進められてきた宇宙初期の銀河の観測は、大きく明るい銀河が主な対象でした。宇宙初期の銀河進化の全体像をつかむためには、より数の多い一般的な銀河の姿を明らかにすることが必要ですが、そうした銀河は小さく、星もガスも少なく暗いため、従来の観測では調べることが困難でした。
本研究で観測されたのは、重力レンズ効果によって拡大された宇宙初期の銀河を探索するアルマ望遠鏡の大規模掃天観測プログラム(ALMA Lensing Cluster Survey: ALCS、https://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/ALCS/)で、ビッグバンからわずか約9億年後の宇宙初期に見つかっていた若い銀河です。強い重力レンズ効果を受け、増光・拡大されて見える天体ですが、これまでのハッブル望遠鏡やジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)を用いた観測では、細かい構造までは分解されておらず、滑らかな円盤状に見えていました。
研究グループは、JWSTとアルマ望遠鏡を用いて、100時間以上の観測時間を費やして重点的に観測を行いました。重力レンズによる拡大効果も相まって、かつてない高感度・高解像度観測を異なる波長で実現しました。
<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。
- 「いぶきGW」(GOSAT-GW)搭載 温室効果ガス観測センサ3型(TANSO-3)の初観測結果(JAXA)
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、環境省及び国立研究開発法人国立環境研究所(NIES)が、共同で開発してきた温室効果ガス・水循環観測技術衛星「いぶきGW」(GOSAT-GW)※1は、2025年6月29日に打ち上げられ、現在初期機能確認運用※2を実施しています。7月14日から7月20日にかけて、同衛星に搭載したセンサのうち「温室効果ガス観測センサ3型(TANSO-3)」の初観測を行い※3、TANSO-3が正常に動作していることを確認しました。
TANSO-3は、「いぶき」(2009年打上げ)と、その後継衛星である「いぶき2号」(2018年打上げ)による長期間の温室効果ガス観測を引き継ぐセンサです※4。TANSO-3では温室効果ガスなどが固有の波長の光を吸収する性質を利用して、温室効果ガスの濃度や二酸化窒素のカラム量※5を算出します。
TANSO-3の特徴としては回折格子型イメージング分光方式※6を採用したことで、フーリエ変換分光方式※7を採用した「いぶき」や「いぶき2号」に対し、空間方向にも連続的な分光データを取得可能であるとともに、観測点数の大幅な増加が可能となりました。また、広域観測モード※8と、精密観測モード※9の2つの観測機能を切り替えて運用することにより、全球観測と大規模排出源等の詳細観測を両立する世界で唯一のセンサです。
<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。
- 誕生直後の銀河は予想以上に粒々だった:「宇宙ぶどう」が破った銀河誕生の常識 (国立天文台)
宇宙初期の若い銀河に、これまでの観測や数値シミュレーションでは予測されていなかった複雑な内部構造が見つかりました。トロント大学の藤本征史氏を中心とする研究グループは、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡やアルマ望遠鏡などの高解像度の観測によって、宇宙誕生から9億年後に存在した暗く若い回転銀河が、少なくとも15個以上のコンパクトな星団に粒々と分裂した「ぶどうの房」のような構造を持つことを明らかにしました。宇宙初期における銀河形成の理解を大きく見直す契機となる可能性があります。
これまでに進められてきた宇宙初期の銀河の観測は、大きく明るい銀河が主な対象でした。宇宙初期の銀河進化の全体像をつかむためには、より数の多い一般的な銀河の姿を明らかにすることが必要ですが、そうした銀河は小さく、星もガスも少なく暗いため、従来の観測では調べることが困難でした。
本研究で観測されたのは、重力レンズ効果によって拡大された宇宙初期の銀河を探索するアルマ望遠鏡の大規模掃天観測プログラム(ALMA Lensing Cluster Survey: ALCS、https://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/ALCS/)で、ビッグバンからわずか約9億年後の宇宙初期に見つかっていた若い銀河です。強い重力レンズ効果を受け、増光・拡大されて見える天体ですが、これまでのハッブル望遠鏡やジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)を用いた観測では、細かい構造までは分解されておらず、滑らかな円盤状に見えていました。
研究グループは、JWSTとアルマ望遠鏡を用いて、100時間以上の観測時間を費やして重点的に観測を行いました。重力レンズによる拡大効果も相まって、かつてない高感度・高解像度観測を異なる波長で実現しました。
<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)