このページではNASAの各機関が発表する科学記事を中心に、欧州宇宙機構(ESA)、国内関連機関などの主要な科学記事を掲載しています。掲載の内容はそれぞれの記事に準拠していますが編集方式は本サイト独自です。日付は本サイトでの掲載月日を示します。原則として発表の翌日に掲載しています。掲載期間はおよそ一ヵ月です。

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<4月19日(金)>
  1. NASAの TESS、科学運用に復帰 (TESS)

    NASAの TESS(トランジット系外惑星探査衛星)は、4月8日にセーフモードに入り、科学観測を一時的に中断した。チームは、スケジュールされたエンジニアリング活動中に発生したセーフモードの根本的な原因を調査している。衛星自体は良好な状態を保っている。

    チームはこの問題の調査を続けており、数日中に科学観測に戻す過程にある。

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  2. NASA帆を上げる:ソーラーセールミッション打上げの準備が整う

    太陽系を航行する新しい方法をテストするNASAのミッションが、太陽光の推進力を得るために、宇宙に帆を掲げる準備が整っている。この先進的複合太陽風システム(Advanced Composite Solar Sail System)は、4月23日火曜日に(火)に、ニュージーランドから打上げられる予定である。

    このロケットは、国際宇宙ステーションの高度の2倍以上にあたる地球上空約 960 キロメートルに、キューブ衛星を打上げる。この性能テストでは、宇宙船が帆に当たる太陽光の小さな力---手のひらに乗せたペーパークリップの重さにほぼ相当---が大気抵抗に打ち勝ち、高度を上げるのに十分な高さの軌道上にある必要がある。

    サブシステムの点検を含む約2ヶ月間の忙しい初期飛行の後、その電子レンジサイズのキューブサットは反射型ソーラーセイルを展開する。その数週間にわたるテストでは、帆に作用する太陽光の圧力のみを使って、軌道の昇降を実証するための一連のポインティング操作で構成されている。

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  3. TMTの分割鏡の研磨枚数が100枚に到達 (TMT:国立天文台)

    TMT は口径30メートルの主鏡で天体からの微弱な光を集める望遠鏡です。すばる望遠鏡の10倍以上の集光力を持つ、この巨大な主鏡によって、宇宙で最初に生まれた星や銀河からのかすかな光も捉えられると期待されます。また、この主鏡を用いた解像度は、補償光学と組み合わせることによって、ハッブル宇宙望遠鏡の12倍以上、ジェイムズウェッブ宇宙望遠鏡の4倍以上となり、太陽系の外にある地球型惑星の姿を直接捉えることも可能になります。

    TMTの主鏡は、すばる望遠鏡の主鏡(口径8.2メートル)のような1枚鏡ではなく、492枚の分割鏡を並べて作ります。このような分割鏡方式の主鏡は、すばる望遠鏡のお隣のW. M. ケック天文台(36枚の分割鏡による主鏡)で実証されており、TMTは壮大な拡張版といえるでしょう。

    国際協力で進むTMT計画は、主鏡の製作でも各国のパートナー機関が連携しています。分割鏡の鏡材はすべて日本で製造されます。そのうちの約3割は、日本で研磨されますが、残りは海外のパートナー機関が研磨を行います。 2024年4月15日 1:14 │ 投稿者:TMTプロジェクト TMT国際天文台(TIO)は、TMTの主鏡を構成する分割鏡の研磨枚数が100枚になったことを発表しました。TMTの国際的な連携と技術力の強さを象徴する重要な節目です。

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<4月17日(水)>
  1. NASAのLRO,2024年日食の影を観測 (LRO)

    4月8日の日食で月が太陽を消し去る中、NASAのルナー・リコネッサンス・オービター(LRO)は、待望の天体の出来事から約 223,000 マイル離れた場所からイメージを撮影した。

    LROカメラ (LROC) 一式を構成するカメラには、二つの狭角カメラ (NAC) と一つの広角カメラの三つのカメラがある。影が写っているこの地球のイメージは、2台の狭角カメラの1台で撮られた。

    LROC 狭角カメラは、画素線が1本しかなく、月を周回する探査機の動きによって1行ずつ画像が構築されるライン・スキャナーカメラである。地球のイメージを得るには、探査機を高速で回転させて画像を構築する必要がある。

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  2. NASA、火星サンプルの持ち帰りの道筋を設定、革新的な設計を模索

    NASAのビル・ネルソン長官は、月曜日、火星から地球に貴重なサンプルを持ち帰る革新的な設計を模索することを含め、火星サンプルリターン計画における今後の道筋を共有した。このようなサンプルは、太陽系の形成と進化を理解するのに役立つだけでなく、将来の有人探査機の準備や、NASAによる古代生命の兆候の探索に役立てることができる。

    これまで四半世紀にわたって、NASAは火星の初期の歴史と、それが地球を含む居住可能な惑星の形成と進化を理解するのにどのように役立つかを決めるための体系的な取組みに取り組んできた。その取組みの一環として、火星サンプルリターンは、過去20間、国際的な惑星探査の長期的な目標となってきた。NASAの探査車「パーサビアランス」は、2021年に火星に着陸して以来、地球に持ち帰るサンプルを採取してきた。

    また、2023年9月の火星サンプルリターン独立審査委員会の報告書に対するNASAの回答も発表している。全体の予算は80億ドルから110億ドルの範囲になる見込みである。2025会計年度の予算と予想される予算の制約などを考慮すると、現在のミッション設計では2040年にサンプルを回収する予定である。

    重要なサンプルを早期かつ低コストで地球に持ち帰るという野心的な目標を達成するために、NASAは、NASAコミュニティと協力し、イノベーションと実証済みの技術を活用した改訂計画を策定するよう求めている。さらに、まもなく、産業界から、2030年代にサンプルを持帰る、コスト、リスク、ミッションの複雑さを低減する可能性のあるアーキテクチャの提案を募集する予定である。

    以上は記事の一部の抜粋。大判はイメージは略。

  3. SWOT 衛星、デスバレーの仮設湖の深さを測るのに役立つ (SWOT)

    国際的な地表の水と海洋地形ミッションのデータが、研究者達が、この一時的な淡水域の水深を計算するのに役立った。

    北米で最も乾燥したカリフォルニアのデスバレーには、2023年後半から一時的な湖がある。NASA主導の分析では、2024年2月から3月にかけて数週間にわたって仮設湖の水深を計算し、2022年12月に打上げられた米仏の地表水海洋地形(SWOT)衛星の能力を実証した。

    分析の結果、湖の水深は約6週間にわたって約1メートルから 0.5 メートル未満の範囲であったことがわかった。この時期には、カリフォルニアを襲った一連の嵐が含まれ、記録的な量の降雨をもたらした。

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<4月15日(月)>
  1. NASAの TESS 、科学観測を一時的に停止 (TESS)

    NASAのトランジット系外惑星探査衛星(TESS)は、4月8日にセーフモードに入り、科学観測を一時的に中断した。チームは、スケジュールされたエンジニアリング活動中に発生したセーフモードの根本原因を調査している。衛星自体は良好な状態を保っている。チームはこの問題の調査を続け、数日中に TESS を科学観測に戻す過程にある。

    2018年に打ち上げられた TESS は、太陽系外の惑星を探してほぼ全天をスキャンしてきた。 TESS ミッションでは、星を分断するブラックホールや恒星の振動など、他の宇宙現象も発見している。

    イメージはありません。

  2. 海洋、大気、気象に関する PACE データが利用可能になる (PACE)

    NASAは、今、最新の地球観測衛星からのデータを公開しており、海洋の健康状態、大気の質、気象変動の影響に関する初の測定値を提供している。

    2月8日に打ち上げられたPACE(Plankton, Aerosol, Cloud, ocean Ecosystem)衛星は、適切な機能とデータ品質を確保するために、宇宙船と機器の軌道上での数週間の試験を受けた。このミッションは、一般の人々が https://pace.oceansciences.org/access_pace_data.htm でアクセスできるデータを収集することである。

    PACE データによって、研究者達は、海洋の微細生物や空気中の粒子を研究することができ、漁業の健全性、有害な藻類の繁殖、大気汚染、山火事の煙などの問題の理解が深まる。PACE を使用すると、科学者は海洋と大気が互いにどのように相互作用し、気候変動の影響を受けるかを調査することもできる。

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  3. 赤ちゃん星の“くしゃみ”を捉えたか?―アルマ望遠鏡が目撃したダイナミックな磁束放出― (ALMA:国立天文台)

    星が誕生する際に磁束を一気に放出する現象が作ったと推定される構造が、アルマ望遠鏡による観測で発見されました。“くしゃみ”にも例えられるこの現象は、長年の謎であった星の誕生の理解を大きく進めるものとなると期待されます。

    太陽のような星は、星の卵である分子雲コアが重力によって収縮して誕生します。収縮する際に、分子雲コアがもともと持っている角運動量と磁場を失わなければ、私たちが観測できるような星へと成長することはできません。分子雲コアが磁場を失う仕組みについて、天文学者は長い間議論を続けてきました。

    詳細はヘッドラインから。

 
<4月13日(土)>
  1. 「与圧ローバによる月面探査に関する文部科学省と米航空宇宙局の実施取決め」への署名 (JAXA)

    2024年4月10日(日本時間)、盛山正仁文部科学大臣とビル・ネルソンNASA長官との間で、「与圧ローバによる月面探査に関する文部科学省と米航空宇宙局の実施取決め」が署名されました。

    与圧ローバによる月面探査に関する文部科学省と米航空宇宙局の実施取決め

    本実施取決めは、昨年2023年1月に岸田内閣総理大臣立会いの下、日米政府間で締結した 「日・米宇宙協力に関する枠組協定」(.pdf) の下で署名される、初めての実施取決めです。
    本実施取決めでは日本は有人与圧ローバーの提供の役割を担います。また、日本人宇宙飛行士2名の月面活動機会が規定されています。

    JAXAは有人与圧ローバーの研究開発を着実に実施し、日本の役割を遂行するとともに、日本人宇宙飛行士による月面活動機会に向けて必要な準備を進めてまいります。

    イメージはありません。

 
<4月12日(金)>
  1. 36,000人以上のボランティアがNASAの日食科学を支援

    協力ありがとう! 月曜日の皆既日食では、36,000 人以上がNASAの科学活動を助力した。これらのボランティアは、 60,000 件以上の重要な日食データを、NASAの科学プロジェクトに提供した。

    サンスケッチャー・プロジェクトに参加した3万人以上のボランティアがスマートフォンを太陽に向け、ベイリービーズや、月の谷間から差し込む太陽の閃光の写真を撮った。これらの写真は、太陽の大きさと形を高精度に明らかにする。

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<4月11日(木)>
  1. NASAの新しいハッブル電子書籍、宇宙の最高の隠された暗い秘密にスポットライトを当てる

    NASAのハッブル宇宙望遠鏡チームは、ハッブル・フォーカス・シリーズの新しいダウンロード可能な電子書籍「ハッブル・フォーカス:暗黒宇宙」をリリースした。この電子書籍では、宇宙の二つの謎の構成要素である、宇宙の膨張を加速させている原因不明の宇宙の圧力ダークエネルギーと、目に見える物質に対して重力がどのように影響するかを見ることによってのみ検出できる目に見えない物質であるダークマターに関し、ミッションが最近発見したことに焦点を当てている。

    大判はイメージをクリック(タップ)。資料のダウンロードは こちら(.pdf) から。

  2. うみへび座銀河団で謎の電波放射を発見 (国立天文台)

    国立天文台や名古屋大学の研究者から成る研究チームは、従来の電波観測の周波数に比べて低い周波数の観測データに注目しました。データアーカイブに新しい解析手段を適用することでより高い感度を実現し、うみへび座銀河団の中のある領域に、今までに報告されていない広がった電波放射を、複数の周波数で発見することに成功しました。一方でこの領域には、可視光線ではこの電波放射に対応する明確な天体は見つかっていません。これまでのX線観測でも、衝突に由来する特徴的な構造は見つかっていないことから、日本の新たなX線分光撮像衛星XRISM(クリズム)による今後の詳細な観測が待たれます。

    今回の発見により、従来よりも低い周波数での観測の重要性が着目されます。研究チームを率いる国立天文台の藏原昂平(くらはら こうへい)特任研究員は、「次世代の超大型電波望遠鏡SKA(エスケーエー)の観測に今回の解析手法を適用することで、新たな研究成果がもたらされるでしょう」と語ります。同様の電波放射を多くの銀河団で捉えることで、銀河団の進化や宇宙線の加速メカニズムの解明につながることが期待されます。

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<4月7日(日)>
  1. NASAの軌道船、韓国のダヌリ月軌道船を通過し写真を撮る (LRO)

    15年間にわたって月を周回し調査してきたNASAの月調査軌道船(LRO:Lunar Reconnaissance Orbiter)は、先月、韓国航空宇宙研究院の月周回機「ダヌリ」の画像を数枚撮影した。2024年3月5日から6日にかけて、ほぼ平行な軌道を走行する二つの探査機は、互いに反対方向にすれ違った。

    <イメージの説明>: このイメージの下3分の一の中央にある黒い点は、韓国航空宇宙研究院のダヌリ軌道船であり、 LRO が写真を撮ったとき、 LRO とは反対方向に高速で移動していたためハッキリはしない。当時、ダヌリは LRO の軌道より8キロメートル下を周回しており、 LRO は月面から約80キロメートル上を周回していた。このイメージは、幅約3キロメートルのエリアをカバーしている。

    大判はイメージをクリック(タップ)。なお、軌道船を識別するのは難しいと思います。

  2. すばる25周年を祝って (すばる望遠鏡)

    すばる望遠鏡は、1999年1月にファーストライトを行い、今年 2024年に 25 周年を迎えました。アメリカ・ハワイのマウナケア山頂域から夜空を眺め、遠方銀河の発見や太陽系外惑星の直接撮像など、これまで数々の観測成果を生み出してきました。

    すばる望遠鏡の 25 周年を記念して、今年は様々な企画やイベントを計画しています。

    大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。

  3. 拡大して見るアンドロメダ銀河(M31) (すばる望遠鏡)

    超広視野主焦点カメラ Hyper Suprime-Cam(ハイパー・シュプリーム・カム, HSC)が、とらえたアンドロメダ銀河(M31)の姿。HSC は満月9個分の視野をもち、アンドロメダ銀河のほぼ全体が1視野で捉えられています。

    また、画像を拡大すると銀河内にある星の一つ一つも分離して写し出されていることが分かります。この広い視野とシャープな星像こそが、すばる望遠鏡と HSC の組み合わせで実現される最大の特長です。

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<4月6日(土)>
  1. 科学者達、NASAのジェット機で皆既日食を追う

    2024年4月8日、皆既日食が北米全域で素晴らしい景色を生み出す。晴れた空で日食の道に沿っている人なら誰でも壮大なイベントを見ることができるが、最高の眺めは、NASAの WB-57 ジェット機での、空中の 50,000 フィートかもしれない。そこでは、NASAの資金提供を受けた三つのチームが、日食を測定するために科学機器を送っている。

    その二つのチームは太陽の外側の大気(コロナ)を撮影し、三つ目のチームは地球の大気の上部帯電層である電離層を測定する。この情報は、科学者達が、コロナの構造と温度、太陽が地球の大気に及ぼす影響をよりよく理解するのに役立ち、太陽の近くを周回する可能性のある小惑星の探索にも役立つ。

    イメージのリンク先は動画(Youtube)です。

  2. NASAの Wallops、日食中に三つの観測ロケットを打上げ

    三つの Black Brant IX 観測ロケットが、バージニア州にあるNASAのワロップス飛行施設の発射場から打ち上げられる予定である。打上秒読みは、米国東部標準時4月8日午後2時40分(日本時間4月9日午前4時40分)に開く。

    APEP 観測ロケットは、局所日食のピークの約45分前、最中、後に打ち上げられ、太陽光が地球の一部で一時的に暗くなったときに、地球の上層大気がどのように影響を受けるかを調査する。3基のロケットの打上げ予定時刻は午後2時40分、午後3時20分、午後4時5分であるが、変更される可能性もある。

    この打上げは、午後2時30分(日本時間9日午前4時30分)から Wallops YouTube でライブ放送される。

    イメージのリンク先は動画(Youtube)です。

 
<4月2日(火)>
  1. NASAのアルテミスⅤ:初の月面宇宙ステーションの建設 (Artemis)

    NASAとそのパートナーは、アルテミス計画によって、全ての人の利益のために、月での長期的な探査に必要な基礎システムを開発している。アルテミスⅢの宇宙飛行士達は、人類初の月面宇宙ステーション「ゲートウェイ」で生活し、火星への有人ミッションに備えるための新たな機会を提供する。このミッションでは、月周回軌道上での複数の打上げと宇宙船のドッキングという複雑な行動が組み合わされ、NASAの宇宙打上システム(SLS)ロケットの更に大きく、更に強力なバージョンと新しい移動式打上機がデビューする。

    アルテミス時代の科学
    アルテミス計画は、月面での科学研究を加速させており、まもなくゲートウェイの月周回軌道に乗せられる。国際的および商業的パートナーシップにより建設されたゲートウェイには、さまざまな宇宙船のドッキングポート、クルーが月面ミッションに備えて生活、作業、準備するためのスペース、太陽物理学、人間の健康、生命科学などの分野を研究するための科学調査用の機器が含まれる。

    ゲートウェイの楕円形の軌道は、月の北極と南極の両方の領域を通過し、科学と月面へのアクセスのための比類のない機会を提供する。この軌道は、低月軌道からの地表アクセスの利点と、遠方の逆行軌道の燃料効率を兼ね備えており、科学研究のための、地球、月、太陽、深宇宙のユニークな景色を提供する。

    --- 以下略。

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  2. NASAのキュリオシティ、火星の太古の水に関する新しい手がかりを探す (Curiosity)

    キュリオシティは、火星のこの部分に、これまで考えられていたよりもはるかに長く液体の水が流れていた証拠を示す可能性のある領域に到着した。

    キュリオシティは、火星の表面から液体の水がいつ完全に消えたのかについて、より詳細を明らかにする可能性のある火星の新しい領域の探査を開始した。何十億年も以前、火星は今よりもずっと湿っていて、おそらく今よりも暖かかった。キュリオシティは、宇宙から見ると、古代の川によって削られたように見える、曲がりくねった蛇のような特徴のあるゲディス・ヴァリス海峡(Gediz Vallis channel)をドライブし、より地球に似た過去を新たに見つめている。

    科学者達はその可能性に興味をそそられている。探査車チームは、チャンネルが下の岩盤にどのように刻まれたかを確認するための証拠を探している。その構成の側面は急勾配なので、チームはチャネルでできたとは考えていないが、土石流や岩石や堆積物を運ぶ川には岩盤を削るのに十分なエネルギーがあった可能性がある。科学者達は、この物質が土石流によって運ばれたのか、それとも乾いた雪崩によって運ばれたのかを知ろうとしている。

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  3. ヨーロッパ宇宙機関の Proba-2 SWAP が捉えた太陽フレア (Proba-2)

    ヨーロッパ宇宙機関の Proba-2 SWAP(Sun Watcher with APS detector and Image Processing)は、2024年3月23日午前2時31分(中央ヨーロッパ時間)に太陽表面から噴出した太陽フレアを捉えることができた。

    この X1.1 太陽現象は最も強力なタイプであり、太陽粒子イベントと地球に向けられたコロナ質量放出にも関連しており、宇宙天気予報士はオーロラの兆候に厳戒態勢を敷いた。このようなコロナ質量放出は、衛星、通信、地球のインフラを破壊する力があり、ヨーロッパ宇宙機関の宇宙天気オフィスは潜在的な危険を警戒した。

    結果として、2024年3月24日の午後に、予想よりもはるかに早く激しい地磁気の嵐が到来し記録された。地球の磁場の擾乱度を示す惑星の地磁気指数 Kp 指数では、嵐は2番目に高いレベルである Kp 8 に到達した。

    この地磁気の嵐は比較的短命だったが大きな影響は報告されておらず、3月23日から影響が残った。

    イメージは gif 動画。大判はイメージをクリック(タップ)。

  4. 銀河の中の星工場―分子で見る繁忙期の製造ライン (ALMA:国立天文台)

    国立天文台の原田ななせ助教、欧州南天天文台/合同アルマ観測所のセルヒオ・マーチン博士、米国国立電波天文台のジェフ・マンガム博士を中心とした国際研究チームは、アルマ望遠鏡を用いて銀河系外の爆発的に星を生み出している銀河NGC 253の中心部を観測し、100以上の分子種を検出しました。その解析により、NGC 253中心部には星の進化の様々な段階にある領域が混在している様子を、これまでになく詳細な形で描きました。また、得られた多数の分子種の分布図に機械学習の手法を適用し、従来、星の進化段階を知るための「指標」として使われてきた分子種に加え、いくつかの分子種が指標として使えることを明らかにしました。広い周波数範囲の観測時間を格段に短縮するアルマ2計画の後押しを受け、今後、より多くの指標分子の同時観測により、爆発的に星を生み出すメカニズムの理解が進むことが期待されます。

    詳細はヘッドラインから。

 
<4月1日(月)>
  1. 天の川銀河中心のブラックホールの縁に渦巻く強力な磁場を発見 (国立天文台)

    国際研究チーム「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)・コラボレーション」は天の川銀河の中心に潜む巨大ブラックホール「いて座A*(エースター)」のごく近傍で電波の偏光を捉えることに成功しました。新たに得られた偏光の画像から、ブラックホールの縁から渦巻き状に広がる整列した強い磁場が発見されました。この磁場構造はM87銀河の中心にある巨大ブラックホールと驚くほどよく似ており、強い磁場がすべてのブラックホールに共通して見られる可能性を示唆しています。この類似性はいて座A*に隠れたジェットがある可能性も示唆しています。この成果は、米国の天体物理学雑誌『アストロフィジカル・ジャーナル』に掲載されました。

    詳細はヘッドラインから。

  2. 800年前の爆発の驚くべきこだま

    西暦1181年、夜空に稀な超新星爆発が起こり、185日間連続して観測された。歴史的な記録によると、この超新星はカシオペア座の一時的な「星」のように見え、土星のように明るく輝いていた。

    以来、科学者達は超新星の残骸を見つけようとしてきた。当初、これはパルサー(崩壊星の高密度の核)の周りの星雲ではないかと考えられ、3C 58 と名付けられていた。しかし、より詳細な調査によって、このパルサーは超新星 1181 より古いことが明らかになった。

    過去10年間に別の競争相手が発見された。 Pa 30 は、カシオペア座の中心の星を持つほぼ円形の星雲である。これは、いくつかの望遠鏡のイメージを組み合わせたものである。この合成画像は、電磁スペクトル全体のデータを使用しており、超新星の残骸の壮大な新しい視界を示している。これによって、800年以上前に祖先の夜空に現れたものと同じ物体に驚嘆することができる。

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  3. ESA、NASA の太陽観測所、 5,000 番目の彗星を発見 (SOHO)

    この彗星は氷と岩石でできた小さな天体であり、太陽の周るのに数年しかかからない。それは彗星の「マースデン・グループ(Marsden group)」に属している。このグループは、SOHO が 5.3 年ごとに太陽の近くを通過するときに観測する彗星 96P/Machholz 彗星と関係があると考えられており、 SOHO の観測で初めてこのグループを認識した科学者、故ブライアン・マースデンにちなんで名付けられた。 SOHOで発見された 5,000 個の彗星のうち、マースデン・グループに属するのは 75 個程度に過ぎない。 ヨーロッパ宇宙機関(ESA)とNASAの共同ミッションであるSOHOは、太陽とその外層大気のダイナミクスを研究するために1995年12月に打上げられた。SOHOの科学機器である LASCO(Large Angle and Spectrometric Coronagraph)は、人工のディスクを使って太陽のまばゆい光を遮り、科学者達が太陽の周りのコロナと環境を研究できるようになっている。

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  4. 太陽のベールを脱ぐ:日食調査へのNASAのオープンデータアプローチ

    2024年4月8日の皆既日食を世界が心待ちにしている中、NASAは、科学的発見、オープンなコラボレーション、また一般市民の関与のための特別な機会に向けて準備を進めている。この異例の事象に対する当局のアプローチの中心にあるのは、日食中に捕らえられたデータに誰もが簡単にアクセスできるようにするオープンサイエンスへの取り組みである。

    皆既日食の間、地球の通常のリズムは一時的に乱れ、科学者達が太陽を動力源とする惑星の大気を調査する珍しい機会を提供する。NASAは、宇宙の見晴らしの良い場所を利用して、我々の故郷である地球を理解し、探査し、生活を向上させ、未来を守るための、太陽系の仕組みを垣間見るユニークな窓を提供する。

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<3月28日(木)>
  1. IXPE 最新情報 (IXPE)

    3月23日、NASAの IXPE (Imaging X-ray Polarimetry Explorer)は、有効なテレメトリデータの送信を停止した。 IXPE の科学観測が中断されたのは、2023年6月の同様の問題だった。

    3月26日、前回の中断後に開発された手順を用いて、チームはこの問題に対処するために宇宙船のアビオニクスのリセットを開始し、 IXPE を計画されたセーフモードにした。チームは、 IXPE が再び有効なテレメトリデータを送信していることを確認し、現在、可能な限り迅速かつ安全な方法で科学運用を再開するために作業している。探査機は健康状態は良好である。

    2021年に打ち上げられた IXPE は、超新星爆発の残骸、中性子星、ブラックホールから放出される強力な粒子流など、最も極端な宇宙天体の秘密を発見するために建設された宇宙観測所である。この天文台は、さまざまな種類の天体からのX線の偏光を調査するNASAの初めてのミッションである。

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  2. NASAの新しいソフトウェア、陸域淡水を観測するための科学ミッションをシミュレート

    靴箱よりも小さなレーダー機器から牛乳パックほどの大きさの放射計まで、複雑な地球システムを観測するために科学者達が利用できるツールはかつてないほど増えている。しかし、この豊富なセンサーは、研究者達が、これらの多様な機器を、フィールドキャンペーンや科学ミッションのために最も効率的な方法で、どのように整理できるかという独自の課題を生み出す。

    メリーランド大学の土木・環境工学のバート・フォアマンと、スティーブンス工科大学、NASAのゴダード宇宙飛行センターの研究者チームは、研究者達が科学ミッションの価値を最大化できるように、地上の淡水貯留量のモニタリングに特化した科学ミッションを設計するための観測システムシミュレーション実験(OSSE)のプロトタイプを作成した。

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  3. 夜空に見える「マザー・オブ・ドラゴンズ」彗星

    12P/ポンス・ブルックス彗星(12P/Pons-Brooks)が、北半球の観測者にとって夜空に見え、ガスとダストの壮大な爆発で知られる天体を垣間見る貴重な機会となっている。

    ポンス・ブルックス彗星12Pは、公転周期が約71年、核の幅が約30キロメートルの「ハレー型」彗星である。

    この彗星はその独特な形から「角のある(horned)」彗星、または「悪魔(devil)」彗星と呼ばれることもある。

    この彗星は2024年6月に地球に接近するが、この頃には、北半球から彗星を観測することはできない。3月下旬から4月上旬が最高の機会を提供する。この間、彗星は夕暮れ後の数時間、西の地平線上の澄んだ暗い空に見える。運が良ければ双眼鏡や肉眼で観察できるかもしれないが、明るさが予測できないので、小さな望遠鏡で観察できる可能性が高い。

    記事は要約です。大判はイメージをクリック(タップ)。

  4. ユークリッドの視力回復 (Euclid)

    ユークリッドの光学系の氷を除くために新たに考案された手順は、期待よりも大幅に優れた性能を発揮した。遠くの星から可視の「VIS」機器に入射する光は、光学系に少量の水の氷が堆積しているために、徐々に減少していた。ミッションチームは、数か月を費やして、機器の複雑な光学系内の個々のミラーを熱する手順を考案してきたが、最初の鏡がわずか34度温められた後、ユークリッドの視力は回復した。

    3月21日の記事参照。大判はイメージをクリック(タップ)。

 
<3月27日(水)>
  1. NASA、日食中に月の影に観測ロケットを打上げる

    NASAは、2024年4月8日の皆既日食の期間中に三つの観測ロケットを打ち上げ、地球の一部で太陽光が一時的に暗くなったときに地球の上層大気がどのように影響を受けるかを調査する。

    月食経路周辺の大気摂動(APEP:Atmospheric Perturbations around Eclipse Path)観測ロケットは、月が太陽を食するときに生じる電離層の擾乱を調査するために、ワロップス飛行施設から打ち上げられる。この観測ロケットは、2023年10月の金環日食の際にも打上げられ、回収に成功していた。新しい計器類で改装され、2024年4月にリニューアルされる予定である。

    イメージのリンク先はアニメ―ション動画です。

 
<3月25日(月)>
  1. NASAの極小爆発キューブ(Tiny BurstCube)ミッション、宇宙の爆発を調査するために打ち上げられる

    宇宙で最も強力な爆発を調査するために設計された靴箱サイズの衛星、NASAの BurstCube が国際宇宙ステーションに向かっている。

    この宇宙船は、3月21日(木)に、ケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられたスペースXの第30回商業補給サービスミッションに搭載されている。ステーションに到着後開梱され、その後軌道に放出され、そこで短時間のガンマ線バーストを検出し、位置を特定し、調査する。

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  2. チャンドラ、未達成のブラックホールを特定 (Chandra)

    NASAのチャンドラX線天文台のデータ(青)とNSFのカール・G・ジャンスキー超大型アレイ(赤)の電波データは、このクエーサーが母銀河に期待外れの衝突をした証拠のいくつかを明らかにしている。

    H1821+643として知られるこのクエーサーは、地球から約34億光年の距離にある。クエーサーは、物質を烈しく内側に引き込み、強烈な放射線や時には強力なジェットを発生させる、稀少でかつ極端なクラスの超大質量ブラックホールである。H1821+643は、銀河団の中で地球に最も近いクエーサーである。

    クエーサーは、銀河団の中心にある他の超大質量ブラックホールとは異なり、より多くの物質をより高い速度で引き寄せている。天文学者達は、クエーサー以外のブラックホールが適度な速度で成長し、銀河間の高温ガスが過度に冷え込むのを防ぐことで、周囲に影響を与えることを発見した。これにより、ブラックホールの周りの星の成長が調節される。

    しかし、クエーサーの影響はあまり知られていない。H1821+643に関するこの新しい研究は、クエーサがこれほど活発であるにもかかわらず、一部の科学者達が予想するほど、クエーサの母銀河や銀河団の運命を左右する重要性が低い可能性であることを示している。

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  3. 衝突シミュレーションで探る氷衛星エウロパの構造 (国立天文台)

    直接測ることが難しい天体の内側の構造を、天体衝突によって刻まれた地形から探ることができます。探査機で撮影された地形とコンピュータによる天体衝突シミュレーションによって、木星の衛星エウロパの表面を覆う氷の厚さと、その構造が明らかになりました。

    エウロパは木星の衛星の一つであり、その表面が氷で覆われた氷殻となっています。氷殻の下には、液体の水でできた「内部海」があると考えられていて、生命が存在する可能性が高いと注目されています。この海での生命居住の可能性を考える上で、氷殻表面の物質と内部海の物質とがどのように循環しているのか、また、彗星(すいせい)のような突発的な外部由来物質が、氷殻を通して内部海に供給される可能性があるのか、などを理解する必要があります。これには、氷殻の厚さが重要な鍵となりますが、その厚さは直接計測できないため、クレーターなどの観測から得られる情報を用いて間接的に求めた氷殻の厚さについて議論が続いています。

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<3月21日(木)>
  1. NASAのスウィフト、一時的に科学運用を停止 (Swift)

    3月15日、NASAのニール・ゲーレルス・スウィフト天文台(Swift)がセーフモードに入った。観測を行うための三つのジャイロスコープの一つの性能が低下したため、科学運用を一時的に停止した。

    Swift は、ジャイロの一つがなくても、必要に応じて正常に動作するように設計されているが、ソフトウェアの更新が必要である。チームは、宇宙船が残りの二つのジャイロを使って科学運用を継続できるようにするための飛行ソフトウェアの更新に取り組んでいる。チームは、スウィフトをできるだけ早く科学観測に戻すために働いている。

    2004年に打ち上げられたスウィフトは、20年近くにわたって高エネルギー宇宙を観測してきた。

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  2. NASA、DART衝突後の小惑星の軌道・形状の変化を調査 (DART)

    NASAの歴史的な二重小惑星方向転換テストの後、JPL主導の研究は、小惑星ディモルフォスの形が変化し、軌道が縮小したことを示した。

    2022年9月26日、NASAの DART (Double Asteroid Redirection Test) は、幅 170 メートルの小惑星に意図的に衝突したとき、さまざまな方法でその足跡を残した。この実証実験では、このデモンストレーションでは、小惑星が地球と衝突する進路にあったとき、動的な衝撃装置が危険を逸らすかもしれないことを示した。今回、プラネタリー・サイエンス・ジャーナルに掲載された新しい研究は、衝突が小惑星の運動だけでなく、その形状も変化させたことを示している。

    DARTのターゲットである小惑星ディモルフォスは、ディディモスと呼ばれるより大きな地球近傍小惑星を周回している。衝突前、ディモルフォスはほぼ対称的な「扁平回転楕円体」の形をしており、高さよりも幅が広い押しつぶされたボールのようだった。ディディモスから約1,189メートルの距離にある明確な円軌道で、ディモルフォスはディディモスの周りを1周するのに11時間55分かかっていた。

    ディモルフォスの軌道はもはや円形ではなく、その公転周期は33分15秒短くなっている。また、小惑星の全体の形は、比較的対称的な形から、長方形のスイカのような『三軸楕円体』に変化した。

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  3. ユークリッドの視界を解氷する作戦が始まる (Euclid)

    DNAの鎖の幅である水の氷のいくつかの層が、ヨーロッパ宇宙機関のユークリッド(Euclid)のビジョンに影響を与え始めている。極寒の宇宙空間での宇宙船には共通する問題であるが、暗黒宇宙の性質を調査するために驚くべき精度を必要とするこの高感度ミッションでは潜在的な問題である。何ヶ月にもわたる研究の後、ヨーロッパ中のユークリッドチームは、現在、ミッションの光学系を除氷するための新しく設計された手順をテストしている。この作戦が成功すれば、ユークリッドの光学システムを軌道上での残りの期間可能な限り氷のない状態に保つという、ミッションチームの計画が検証されることになる。

    ここ数ヶ月の、打上後のユークリッドの機器を微調整し校正し、ミッションの最初の調査の開始準備をしているときに、科学運用の専門家達は、可視機器(VIS)で繰り返し観測される星から測定される光の量が僅かではあるが徐々に減少していることに気づいた。

    ユークリッドは、宇宙船が宇宙に到達した後に直面する共通の問題を経験している。地球上での組み立て中に空気から吸収された水は、宇宙の真空によって宇宙船の特定のコンポーネントから徐々に放出される。

    ユークリッドの新しい環境の凍えるような寒さの中で、これらの放出された水分子は、最初に着水した表面に付着する傾向があり、この非常に敏感なミッションの光学系に着水すると、問題を引き起こす可能性がある。

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<3月18日(月)>
  1. NASAのボランティア、15の珍しい「活動的小惑星」を発見

    いくつかの並外れた小惑星は、彗星のような尾やガスやダストの尾などの「活動」を持っている。NASAの活動小惑星プロジェクトは、太陽系に関する従来の常識に挑戦する、15個の小惑星の活動の発見を発表した。

    この15の希少天体を見つけるために、8千人以上のボランティアが、チリのビクター・M・ブランコ望遠鏡のダークエネルギーカメラ(DECam)から、43万枚のイメージをくまなく調べた。この結果に関する論文は、現在、アストロノミカル・ジャーナル(Astronomical Journal)に掲載されており、共著者の中には9人のボランティアが参加している。

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  2. NASA、JAXAの火星衛星ミッションに科学機器を納入

    3月14日、NASAはガンマ線・中性子分光計をJAXAに納入し、JAXAの MMX (Martian Moons eXploration)ミッション衛星に搭載してシステムレベルの最終試験を行った。

    ジョンズ・ホプキンス応用物理学研究所(APL)がローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)の同僚と共同で開発したNASAの火星・月探査ガンマ線・中性子探査(MEGANE)装置が、火星の衛星フォボスとダイモスの起源を特徴付けて決定し、フォボスから地球にサンプルを持帰ることを目的とした MMX ミッションで主要な役割を果たす。

    科学者達は、この小惑星サイズの天体は、火星と大きな衝突体が衝突した古代の残骸か、火星の重力によって捕らえられた小惑星ではないかと考えている。 MEGANE は、フォボスの表面から放出される中性子線とガンマ線のエネルギーを測定することによって、 MMX に、月表面の元素組成を「見る」ことを可能にし、月の起源の可能性を突き止めるのに役立てる。 <写真>: 日米のチームメンバーが集まり、ジョンズ・ホプキンス大学で開発中の MEGANE 装置のガンマ線分光計の部分について話し合っている。

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<3月15日(金)>
  1. 発見警報:「冷たい土星」の長い年

    土星に匹敵する二つの巨大惑星が、約700光年離れた太陽に似た恒星の周りを回っている。この外惑星は、NASAのTESS(トランジット系外惑星探査衛星)がこれまでに発見した中で最も長い483日という1年を持っている。また、最も寒い場所の一つである。

    これら TOI-4600 b と TOI-4600 c の二つの惑星は、大きなガス惑星がどのように形成され、進化するかを研究する天文学者にとって重要な存在となる可能性がある。また、太陽系の木星や土星のような巨大ガス惑星と、銀河系の他の場所にある「ホット・ジュピター」(および「ウォーム・ジュピター」)との間の知識のギャップを埋め始めている。

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  2. NASAが支援するチーム、太陽黒点上空でオーロラのような電波の爆発を発見

    NASAの資金提供を受けた科学者チームは、地球上のオーロラ(北極光と南極光)に似た、太陽から発せられる長時間の電波信号を発見した。太陽黒点の上空約4万キロメートルで検出されたこのような電波の爆発は、太陽の、比較的冷たく、暗く、磁気的に活発な領域であり、これまで惑星や他の恒星でしか観測されていなかった。

    この研究は、Nature Astronomy 誌の2023年11月にオンラインで最初に公開された。

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  3. 市民天文学者と AI の協働で渦巻銀河とリング銀河の大規模検出に成功 (すばる望遠鏡)

    早稲田大学、国立天文台、東京大学の研究者からなる研究チームは、市民天文学「GALAXY CRUISE」の分類データを活用し、深層学習アルゴリズムを用いて銀河形態の大規模分類を行いました。その結果、すばる望遠鏡が7年かけて構築した画像データベースから、40 万天体に及ぶ渦巻銀河と3万天体ものリング銀河を検出することに成功しました。本成果は、昨年報告された GALAXY CRUISE の分類結果を活用した第一例であり、今後もこのような市民天文学とすばる望遠鏡による共創的研究成果が続々と出てくることが期待されます。

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<3月7日(木)>
  1. 恒星よりも惑星が多い:ケプラーの遺産 (Kepler)

    ケプラーミッションは、何千もの太陽系外惑星の発見を可能にし、ミルキウェイ銀河には恒星よりも惑星の方が多いという、宇宙における我々の位置についての深い真実を明らかにした。しかし、この宇宙の理解を根本的に変えるには、2001年にミッションが選定され、実現するまでに約20年の歳月を要した。

    天文学者達が、ケプラーとなるミッションの概念を1983年に最初に提案したとき、系外惑星の存在を仮定してはいたが、まだ確認されていなかった。1990年代になって、ようやく、太陽系外の恒星の周りを回る惑星が初めて確認されたが、そのほとんどは主星の近くを公転する巨大なガス惑星であり、太陽系で知られているものとはまったく似ていなかった。

    2009年にケプラーが打上げられたとき、発見された太陽系外惑星は400個にも満たなかった。現在は 5,500 以上の系外惑星が確認されており、その半数以上がケプラーのデータから発見された。確認されたこれらの系外惑星の多くは、恒星のいわゆる「ハビタブルゾーン」に存在しており、生命の可能性を含む宇宙の謎をさらに明らかにするための将来の観測の最有力候補となっている。

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  2. SWOT 衛星、カリフォルニアの嵐の際に沿岸の洪水を捕らえる (SWOT)

    NASAとフランス宇宙機関が運営する「地表の水・海洋地形」ミッションは、陸上、海岸、海洋の水に関する新しい見方を提供する。

    2月、カリフォルニア州は、記録的な量の降雨量とハリケーン級の強風が州の一部を襲った。ある時点で、気象機関はカリフォルニアの海岸のほぼ全域に洪水警報を示した。SWOT(Surface Water and Ocean Topography)ミッションは、サンフランシスコの北約169キロメートルにあるマンチェスターのコミュニティ付近で発生した洪水の一部に関するデータを得た。

    降雨以前の1月15日と、カリフォルニアを襲った一連の嵐の最初の嵐の後の2月4日の地域を示している。水位は緑と青の陰影で示され、明るい色は平均海面に対して最も高い水位を示す。

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<3月6日(水)>
  1. X線分光撮像衛星(XRISM)の定常運用移行および初期科学観測データ公開について (JAXA)

    国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、X線分光撮像衛星(XRISM)について衛星全体および搭載されているミッション機器等の機能確認を実施し、初期機能確認運用から定常運用に移行しました。

    今後の定常運用段階では、まず初めに衛星に搭載された観測機器の特長を活かす天体観測や、観測精度を高めるための較正・初期性能検証を実施します。その後、世界中の研究者からの観測提案に基づいた天体観測を開始します。

    初期機能確認運用にご協力、ご支援頂きました関係各方面に、改めまして深甚の謝意を表します。

    XRISMは、当初の目標を上回る分光性能など、優れた機器性能を軌道上で達成しており、今後、様々な新発見がもたらされると期待されます。以下では、初期科学観測データの一部をご紹介します。

    図は XRISM が搭載する軟X線分光装置(Resolve:リゾルブ )で取得したペルセウス座銀河団中心部のスペクトル。大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。

 
<3月5日(火)>
  1. 巨大氷惑星の周りで最も暗い月を発見 (すばる望遠鏡)

    すばる望遠鏡を含む大型望遠鏡を用いた観測により、太陽系の外側にある2つの氷惑星、天王星と海王星の周りで、3つの衛星が新たに発見されました。そのうちの1つは、地上の望遠鏡で発見された中では最も暗い衛星で、すばる望遠鏡によって初めて捉えられました。

    天王星の新衛星(S/2023 U1)の発見により、天王星を周回する衛星の総数は 28 個になりました。S/2023 U1 は、2023年にチリのマゼラン望遠鏡で発見され、その後、すばる望遠鏡とマゼラン望遠鏡で 2021年に撮影された画像に写っていたことが確認されました。直径わずか8キロメートルと、天王星の衛星の中で最も小さく、公転周期は 680 日です。

    海王星の新衛星のうち、明るい方(S/2002 N5)は、直径約 23 キロメートル、公転周期は約9年です。この衛星はチリのマゼラン望遠鏡によって 2021年に発見され、その後、2022年と 2023年の同望遠鏡による追観測で軌道が確認されました。その軌道をたどると、2002年に観測されたあとで見失われていた天体であることが判明しました。

    もう1つの海王星の新衛星(S/2021 N1)は、直径が約 14 キロメートル、公転周期は約 27 年です。この非常に暗い天体は、2021年にすばる望遠鏡で初めて発見され、その後、チリの VLT 望遠鏡とハワイのジェミニ望遠鏡での特別な観測時間によって軌道が決定されました。これら2つの新衛星の発見により、海王星の既知の衛星は 16 個になりました。

    新たに発見された3つの衛星は、惑星から遠く、楕円形で傾いた軌道を持ちます。これは、天王星と海王星が幼少期の太陽を取り囲む塵の円盤から形成された直後に、これらの衛星が惑星の重力によって捕獲されたことを示唆しています。

    詳細はヘッドラインから。

 
<3月2日(土)>
  1. NASA、ニコンと月面カメラ「アルテミス」の開発契約を締結 (Altemis)

    NASAがアルテミス計画で初めて月の南極地域に宇宙飛行士を派遣するとき、宇宙飛行士達は手持ちカメラで写真を撮影し、すべての人の利益のために科学研究と発見を前進させる。NASAとニコンは、最近、アルテミスⅢ以降の、過酷な月面環境で動作できるハンドヘルドカメラを開発するために協力する方法を概説する宇宙法協定に署名した。

    月の南極地域を撮影するには、その地域特有の極端な照明条件と温度を管理するための特殊な機能を備えた最新のカメラが必要である。この契約によって、NASAは、月面で使用できる宇宙用カメラをゼロから開発することなく、すぐに使用できる状態にすることができる。

    契約に先立ち、NASAはニコンの標準的なカメラで初期テストを行い、月面でカメラが動作するために必要な仕様を決定した。この合意により、NASAのマーシャル宇宙飛行センターのチームは、ニコンとともに、宇宙飛行士達が月で使用する次世代カメラであるハンドヘルド・ユニバーサル・ルナ・カメラの開発と、必要な調整の実施に着手した。

    イメージは地球上での検討の様子。なお、ニコンのカメラは、国際宇宙ステーションでのハンドヘルドカメラとして使われています。大判イメージはヘッドラインから。

  2. 国際宇宙ステーション長期滞在クルー 古川聡宇宙飛行士搭乗の クルードラゴン宇宙船(Crew-7)の帰還予定について

    国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)及び国際宇宙ステーション(ISS)計画参加宇宙機関は、古川聡宇宙飛行士が搭乗するクルードラゴン宇宙船運用7号機(Crew-7)のISSからの離脱について、下記の予定であることを確認しました。地球帰還予定日時など、今後の情報の追加及び更新は、JAXAウェブサイトにて随時掲示いたします。

    1. ISSからの離脱予定:2024年3月8日(金)(米国東部標準時間)以降
    2. 搭乗員:
    Crew-7 コマンダー ジャスミン・モグベリ(NASA)、 Crew-7 パイロット アンドレアス・モーゲンセン(ESA)、 ミッションスペシャリスト 古川 聡(JAXA)、コンスタンチン・ボリソフ(ROSCOSMOS)

    イメージはありません。



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