軌道船 (赤はヨーロッパ宇宙機関) 探査車(ローバー) ヘリコプター 固定型着陸船
オデッセイ エクスプレス リコネッサンス メイブン エクソマーズ キュリオシティ パーサビアランス インジェニュイティ インサイト(終了)

  2024年7月

このページの対象としている探査機、その名称などは、上のイメージを含む表からご覧ください。火星探査に関するこれまでの経緯は トップページ の案内から、また、 'Perseverance' の読みについては こちら をご覧ください。このページは、特別な記事がある場合を除いて、土曜日・日曜日・祝日の掲載は休みます。

   7月31日(水):   プロクター・クレータの砂丘の谷 (リコネッサンス)

このイメージは、あるプログラムからの公開リクエストだった。その根拠は、2016年以降の変化を特定するために、2016年以前のイメージの足跡を一致させることだった。

このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は250キロメートルであった。

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April 26, 2023


   7月30日(火):   科学者達、興味深い火星の岩石を発見 (パーサビアランス)

この6輪の地質学者は、数十億年前に微生物が生息していた可能性のあるいくつかの兆候がある魅力的な岩石を発見した。しかし、更なる研究が必要である。

NASAの探査車「パーサビアランス」の科学チームの目に留まったのは、鉱脈で満たされた岩石である。チームからは「チェヤバの滝(Cheyava Falls)」と呼ばれる矢じりの形をした岩には、遠い昔に火星に微視的な生命が生息していたかどうかという疑問に関係する可能性のある、魅力的な特徴が含まれている。

ローバーに搭載された機器による分析は、この岩石が古代生命の可能な指標の定義に適合する性質を持っていることを示している。この岩石は、ローバーが探査していた地域に流水が含まれていた、数十億年前に生命によって形成された可能性のある、化学的特徴と構造を示している。観測された特徴に関する他の説明が科学チームによって検討されており、古代の生命が有効な説明であるか否かを判断するには、将来の更なる研究が必要になる。

ローバーの22番目の岩石コアサンプルであるこの岩石は、ローバーがネレトバ谷(Neretva Vallis)の北端を探索したときに収集された。これは、はるか昔にジェゼロ・クレータに流れ込む水によって刻まれた、幅400メートルの古代の川の谷である。

NASAの探査機「パーサビアランス」は、マストカメラZ装置を使って、数十億年前に古代の川が流れていた火星の「ブライト・エンジェル」と呼ばれる地域の360度のパノラマを撮った。「チェヤヴァの滝」は、ローバーから約110メートル離れた中心の少し右のエリアで発見された。

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July 25. 2024


   7月29日(月):   火星10のための10の事実

今週(7月23日の週)、世界中の科学者がカリフォルニアに集まり、火星の科学の現状を評価し、火星探査の次のステップの目標について話し合う。科学者達が話題にする最近の重要な10の出来事は次のとおり。

1、火星の国際科学艦隊
 2024年7月現在、火星では9機の探査機(2機の地表の探査機と7機の軌道船)が運用されている。NASAの艦隊には、地上の探査機パーサビアランスとキュリオシティ、軌道を周る、メイブン、マーズ・リコネッサンス・オービター、マーズ・オデッセイが含まる。ヨーロッパ宇宙機関は、マーズ・エクスプレス、エクソマーズ・トレース・ガス・オービターを運用している。そのほか、中国とアラブ首長国連邦も、軌道上から火星を調査する宇宙船を有している。

2,キュリオシティが謎のメタンガスの急増を発見する - その後、メタンは消える。
2019年6月:NASAの火星探査機キュリオシティは、ミッション中に、これまでに測定されたメタンの量が最大になるという驚くべき結果を発見した。メタンの謎は続いている。

3、 キュリオシティが湖底から波紋を広げる古代の波の証拠を発見
2023年2月:NASAのキュリオシティ・ローバー・チームは、はるかに乾燥していると予想されていた地域の湖内に形成された、古代の水の波紋について、これまでで最も明確な証拠を発見した。

4、インサイト(InSight:既に運用休止)が、別の惑星、火星での最初の地震を検出
2019年4月:NASAの火星探査機「インサイト」は、史上初めて「火星の地震」を測定し、記録した。この初めての出来事は、火星の地震学という新しい分野を正式に開始する!

--- 以下、概要のみ掲載します。

5、2021年7月、インサイトが、火星の深部構成の可能性を初めて提供。

6、2022年10月、インサイト、火星および氷に驚異的なインパクトを発見。
 マーズ・リコネッサンス軌道船のカメラが宇宙からの岩のサイズの氷の塊に囲まれた新しいクレータを発見し、インサイトは、衝突時に地面が揺れるのを感じた。

7,2021年7月、長命のオポチュニティ・ローバー、約15年で終焉を迎える。

8、2018年7月、大規模な砂嵐が火星全体に広がる。

9. 2023年9月、NASA、将来の宇宙飛行士が使用するために、火星の水の氷をマッピング。

10. 2023年4月、火星偵察軌道船のイメージ、巨大な火星儀を作成するために使用される。
 約11万枚のイメージで構成された赤い惑星の新しい合成で、崖の側面、クレーター、ダストデビルの跡などの詳細が捉えられている。

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July 23. 2024


   7月26日(金):   地表面の亀裂 (リコネッサンス)

ここ、ケルベロス・フォッセ(Cerberus Fossae)として知られる地域に、部分的に暗い砂で満たされたいくつかの比較的深い窪みが見える。これらは、通常の断層が進行するにつれて崩壊し、形成されたピット・クレータである。最大のピット・クレータは、幅約110メートル、長さ約300メートルである。ピット・クレータの周囲に沿った急な崖とケルベロス・フォッセの直線的な縁は、地表近くの地層の断面図を提供している。

このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は277キロメートルであった。

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May 4, 2023


   7月25日(木):   クレータが豊かに! (リコネッサンス)

このイメージの切り抜きは、古いインパクトクレータの集合を特徴としており、それぞれが滑らかに見え、内部が平らである。埋め物は氷が豊かである可能性がある! この観測は火星の北半球のユートピア平原にある。 このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は297キロメートルであった。

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May 10, 2023


   7月24日(水):   西アラビア・テラの層 (リコネッサンス)

アラビア・テラ(Arabia Terra)のような地形では、3Dイメージでのステレオ・ペアを作成するために、より多くのイメージを得ることが不可欠であると考えられている。ここでは、3Dがなくても、豊富な層の厚さを測定することができる。

このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は278キロメートルであった。

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May 17, 2023


   7月23日 火星の岩石で驚きを発見 (キュリオシティ)

最近のいくつかの発見の中で、ローバーは、純粋な硫黄でできた岩石を発見した。

5月30日、NASAの火星探査機キュリオシティが運転した岩石が割れて開き、火星でこれまでに見たことのない黄色い硫黄の結晶が現れ、科学者達は唖然とした。

2023年10月以降、火星の硫酸塩(硫黄を含み、水が蒸発すると形成される塩の一種)が豊富な領域を探査しているが、過去に検出されたのは硫黄ベースの鉱物、即ち、硫黄と他の物質の混合物だった。しかし、キュリオシティが最近割って開いた岩石は、元素、つまり純粋な硫黄でできている。硫黄元素が、この地域の他の硫黄系鉱物とどのような関係があるのかは明らかではない。

硫黄といえば腐った卵の臭い(硫化水素ガスによるもの)を連想するが、硫黄元素は無臭である。それは、科学者達がこの場所の歴史と関連付けていない狭い範囲の条件でのみ形成される。キュリオシティは、また、ローバーが砕いた岩に似た明るい岩のフィールド全体をも発見した。

これは、キュリオシティが2014年から登頂している高さ5キロメートルのシャープ山の一部の、曲がりくねった溝ゲディス・ヴァリス海峡内の、オフロード走行中に発見したいくつかの発見の一つである。山の各層は、火星の歴史の異なる時代を表している。

<イメージ>: キュリオシティは、3月31日に、ゲディス・ヴァリス(Gediz Vallis)チャネルのこの姿を捉えた。この地域は、おそらく、チャネル内の岩のごちゃごちゃを積み上げた水と瓦礫の大規模な洪水によって形成された可能性がある。

--- 以下略。

大判はイメージをクリック。中段のイメージのリンク先は動画 YouTube です。

July 18. 2024


   7月22日(月):   NASAの火星探査機科学を、人工知能がどのように変えているか (パーサビアランス)

科学者達が探査車「パーサビアランス」で調査された岩石内の鉱物を特定するのに、人工知能(AI)が役立っている。

科学者達の中には、どのようなデータを探し、どこで見つけ、どのように分析するかを正確に知っている「スマート」宇宙船で惑星を探査することを夢見る人もいます。その夢の実現には時間がかかるが、NASAの火星探査機「パーサビアランス」による進歩は、その方向への有望な一歩を提供している。

約3年間、このローバーミッションは、火星の岩石に含まれる鉱物を探す人工知能の一種をテストしてきた。火星で AI が使われ、岩石の組成のリアルタイム分析に基づいて自律的な判断を下すのは、今回が初めてである。

このソフトウェアは、ジェット推進研究所(JPL)によって開発された分光器 PIXL (Planetary Instrument for X-ray Lithochemistry:X線岩石化学のための惑星装置)をサポートしている。 PIXL は、岩石の表面に広がる鉱物の化学組成をマッピングすることで、火星の太古の昔に微生物が生息していた可能性のある条件で岩石が形成されたかどうかを判断することができる。

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動画はイメージをクリック。

July 16. 2024


   7月19日(金):   イアニ・カオスのいくつかの特徴 (リコネッサンス)

この観測は、岩盤の「低ダストの窓」の見方を提供している。これにより、小規模な特徴の、より良い研究と地質の構造分析が可能になる。

イアニ・カオス(Iani Chaos)は、アレス谷(Ares Vallis)の南端にあるカオス地形の地域である。

このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は268キロメートルであった。

<ひとこと>: アレス谷は火星最大のマリネリス峡谷の支流の一つである。大判はイメージをクリック。

May 24, 2023


   7月18日(木):   蜘蛛の地形の多様性 (リコネッサンス)

火星に蜘蛛? 火星の極地では、氷が昇華し、地形を乱して地下の暗い物質を露出させる。また、小さなチャネルが枝分かれし、時には蜘蛛の足のように見えることもある。これは「アラネイフォーム地形(araneiform terrain)(英語)」ではなく「蜘蛛の地形(spider terrain)」と呼ばれている。
いずれにしても壮観である!

このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は246キロメートルであった。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。

June 2, 2023


   7月17日(水):   明暗の地形 (リコネッサンス)

このイメージは、アイオリス(Aeolis)とゼフィリア(Zephyria)領域にある興味深い線形の地形を撮影したものである。 THEMIS の昼間の赤外線画像データから、日中の気温は周囲よりも高く、しかも比較的暗いことが分かる。

この HiRISE のフル解像度で見ると、この領域には砂の波紋があり、固まった岩盤のような物質が突き出ている。これらの岩盤の露頭は、イメージの南に沿ってより顕著であり、最も熱異常の領域に見える。露頭は概ね東西に傾いており、風(aeolian)の侵食によって彫られたように見える。

このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は270キロメートルであった。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。

August 10, 2023


   7月16日(火):   火星への航海者:最初の CHAPEA クルーの一年間の旅

クルー、模擬火星の居住地での378日間のミッションを終えて地球に戻る。

人類が初めて火星に旅立つとき、地球と火星の通信の遅延と戦いながら、機器の修理とメンテナンス、食料の栽培、健康の維持方法を知る必要がある。また、仲間意識を育み、楽しむ方法をも見つけなければならない。

初のボランティアによる CHAPEA (Crew Health and Performance Exploration Analog)クルーは、火星表面での378日間のアナログミッションで、その全てとそれ以上のことを成し遂げた。

3Dプリントされた、 1,700 平方フィートの、孤立した火星砂丘アルファ(Mars Dune Alpha)で生活するクルーは、火星探査のシミュレーションの厳しさに直面し、火星への実際のミッションに似たストレスに耐えた。彼らは、また、休日や誕生日を祝い、互いに散髪をし、孤独なひとときを過ごした。彼らの旅は、科学者達が深宇宙ミッションの課題を理解するのに役立ち、人間の精神の回復力に関する貴重な洞察を提供している。

7月6日、クルーが旅を終えると、NASAの宇宙飛行士であり、飛行運用副部長のシェル・リンドグレンが居住地のドアを開け、帰還を歓迎し、「クルーとその家族は、NASA、国、そして人類の宇宙探査のために、人生の1年間を捧げてきた。将来の宇宙探査を可能にする研究に全力を注いでくれてありがとう」と述べた。「貴方の指紋は、火星での最初の足跡として、消えないものになるだろう」

CHAPEA のクルーは、NASAの科学者達やエンジニア達と協力して、将来の火星ミッションのために、クルーの健康とパフォーマンスを維持するための洞察を提供するデータを集め、多様なバックグラウンドと経験をもたらした。

最初の CHAPEA ミッションの終了によって、収集されたデータやクルーが共有した経験が、未来の探査への道を開き、人類が火星に足を踏み入れるのに一歩近づく。

--- 以下略。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。なお、これは火星での居住性の実験ですが、この他に、火星との往復には最短でも500日は必要と考えられます。

   7月12日(金):   遷移の境界 (リコネッサンス)

この目標の理論的根拠は、リビア山塊(Libya Montes)とイシディス平原(Isidis Planitia)の間の遷移境界の接触の高解像度の詳細を得ることだった。この領域は、かんらん石に富むユニットと貧しいユニットで構成され、かんらん石に富む岩石の上に、かんらん石に乏しいキャップユニットが重なり、 THEMIS の赤外線では、両方のユニットが層状になっているようにマッピングされている。

イメージの切り抜きは上から下まで1キロメートル未満、北は右側。探査機の高度は272キロメートルであった。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。

September 28, 2023


   7月11日(木):   火星の「スパイダーズ」 (リコネッサンス)

<前書き>: これまでに幾度となく火星の地表の「クモ(spiders:蜘蛛)」の記事を掲載してきた。ここで「火星のクモ」の成因を挙げて置こう。

2018年5月13日、火星の南極の冬に撮影されたマーズ・リコネッサンス・オービター(Mars Reconnaissance Orbiter)のイメージでは、この地域を覆う二酸化炭素の氷冠を示している。春に太陽が戻ってくると、この風景に「クモ」が姿を現し始める。

「アラネイ型地形(araneiform terrain)」と呼ばれるこの形は、地下の二酸化炭素の氷が熱せられて放出されるときに形成されるクモのような放射状のマウンドである。これは、地球上では見られない活発な季節的なプロセスである。地球のドライアイスのように、火星の二酸化炭素の氷は、温まると昇華し、ガスは地下に閉じ込められる。

時間が経つにつれて、閉じ込められた炭酸ガスは圧力が高まり、ジェットとして十分に強くなり、最終的には氷を突き破って粉塵を噴出する。ガスは大気中に放出され、暗いダストが通気口の周りに堆積したり、あるいは風によって運ばれて縞模様になったりする。昇華した二酸化炭素が失われると、表面に刻まれた蜘蛛のような特徴が残る。

このマップがピクセルあたり50センチメートル、北は上である。

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July 9, 2018


   7月10日(水):   サンタフェ・クレータのインパクトのプロセス (リコネッサンス)

このイメージは、直径 20.5 キロのサンタフェインパクトクレータの東半分をカバーしている。この中程度の大きさのクレータは、一般的に「層状噴出物」と呼ばれる液体状の噴出物の覆いを持っている。

このイメージは、径5キロメートル未満、探査機の高度は283キロメートルであった。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。

October 26, 2023


   7月9日(火):   ジーンズ・クレータの砂丘 (リコネッサンス)

ここには、新しい蜘蛛の形成(「アラネイフォーム(araneiforms:araneid はクモ)」とも呼ばれる)など、季節的な昇華現象のあらゆるタイプが見つかった。

このイメージは径5キロメートル未満である。

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Nov 30. 2023


   7月8日(月):   火星の蛇行する傷跡 (エクスプレス)

ヨーロッパ宇宙機関のマーズ・エクスプレス(Mars Express)が撮影したこの新しいイメージでは、巨大な火山の麓にある、大理石の地面を切り裂く、暗く凹凸のある傷跡という魅力的な特徴が目を引く。アガニッペ・フォッセ(Aganippe Fossa)として知られるこの痕跡は、「グラーベン(graben)」と呼ばれる長さ約600キロメートルの両側に急な壁がある地形である。アガニッペ・フォッセは、火星最大の火山の一つであるアルシア・モンスの下部の斜面を横切っている。 マーズ・エクスプレスは、火星の巨大な火山のいくつかが見られるタルシス地域で、アルシア・モンスとその近くを定期的に観測している。これには、太陽系で最も高い火山であるオリンパス・モンスが含まれている。アルシア・モンスは直径435キロメートル、周囲の平野から9キロメートル以上高くそびえ立っている。ちなみに、地球上で最も高い休火山であるアルゼンチンとチリの国境にあるオホス・デル・サラドは、標高7キロメートル以下である。

アガニッペ・フォッセが何時、どのようにできたのかはまだ分かっていないが、タルシス火山の巨大な塊の下にマグマが上昇し、火星の地殻が伸び、割れて形成された可能性が高いように見える。

<ひとこと>: 長大な記事の一部を取り上げています。

July 03. 2024


   7月5日(金):   明るい縞模様と暗い扇 (リコネッサンス)

非公式に「イサカ(Ithaca)」と呼ばれる南極の地域では、毎年春に、多数の暗い霜が降りる。明るい筋は、通気口から出るガスから凝縮した細かい霜であると考えられている。明るい霜が結露するには、条件が整う必要がある。

このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は247キロメートルであった。

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Jan 11. 2024


   7月4日(木):   異世界の砂丘 (リコネッサンス)

この強化された色の切り抜きは、火星の砂丘に関する全球規模の調査の一部であり、気象のプロセスと堆積のプロセスの両方の理解を深めるという二つの目的を果たしている。これらは、現在の火星科学を動かしている基本的なテーマである。

イメージは上から下まで1キロメートル未満、北は右側である。探査機の高度は254キロメートルであった。

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June 07. 2023


   7月3日(水):   火星の岩石から見つかった有機炭素 (キュリオシティ)

有機分子は生命の構成要素であり、火星でのサンプル分析(SAM)装置による長い探索の後、シャープ山とその周辺の平原から掘削されたいくつかのサンプルからも発見された。この発見は、必ずしも火星の過去または現在、生命が存在することを意味するものではないが、かつて火星で生命を生むための原材料が存在していたことを示している。それは、また、古代の有機物が保存され、今日、我々が認識し、研究することができることを意味している。

<ひとこと>: 地球から見た火星が赤く見えるのは、火星の地表の広範囲な“錆(酸化)”に起因すると言われています。しかし、この写真に見られるように、多くの岩石で、浅い掘削後の色が緑がかった灰色を示しています。大判はイメージをクリック。

July 03. 2024


   7月2日(火):   ブライトエンジェルにおける豊かな興味深い岩の模様 (パーサビアランス)

探査車がブライト・エンジェル(Bright Angel)に到着したとき、パーサビアランスは、珍しいポップコーンのような質感に遭遇したが、この間隔の岩石のすべての興味深い特徴を見ることができて興奮した! 特に、これらの岩石には、豊かな岩板(veins)と団塊(nodules)を含んでいる。これらの鉱脈は、岩石や他の鉱脈を横切る薄いプレートまたはシートを形成する鉱物の結晶を含む線形の地形である。鉱脈は、多くの場合、それらが見られる岩石よりも侵食に強いため、隆起した浮き彫りで際立っている。団塊は、岩石の小さな丸みを帯びた突起である。団塊は、多くの場合、周囲の岩石とは異なる鉱物形成の場所である。

水が岩石の中を流れると鉱脈や団塊が形成され、この水から岩石の亀裂や空洞に鉱物が結晶化する。このような地形は、パーサビアランスが西の扇状地の堆積岩を探査した際、特にホグワロー・フラッツ(Hogwallow Flats)での「ファン・フロント・キャンペーン(Fan Front Campaign)」で観測されたことがある。ただし、これらの機能はマージン・ユニットではまばらである。ブライト・エンジェルの岩石に脈と結節が遍在していることは、本当に印象的である。今後数週間のうちに、これらの興味深い特徴について、この場所での水と岩の激しい相互作用を示す可能性があるので、より多くのデータが得られることを願っている。

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June 28. 2024


   7月1日(月):   巨大な火山を捕え、 100,000 近くを周回 (オデッセイ)

NASAの最も長寿の火星のロボットが、23年前に打ち上げられて以来、6月30日に、火星の周りを10万回周回するという新たなマイルストーンをマークしようとしている。その間、この2001マーズ・オデッセイ軌道船は、火星の表面の鉱物や氷のマッピング、将来のミッションのための着陸地点の特定、ローバーや着陸船からのデータを地球に中継をしてきた。

科学者達は、最近、軌道船のカメラを使って、太陽系で最も高い火山、オリンパス・モンスの驚くべき新しいイメージを撮影した。このイメージは、オデッセイチームが、地球の地平線を高高度で眺めるための継続的な取組みの一環である。これらの最初の視界は2023年後半に初めて公開された。地球の宇宙飛行士が国際宇宙ステーションに搭乗するのと同じように、科学者達は、火星の雲や空中のダストについてより深く知ることができる。

3月11日に撮影されたこの最新の地平線イメージは、オリンパス・モンスの栄光を捉えている。600キロメートルにわたって広がる楯状火山(shield volcano)は、27キロメートルまでの高さがある。

多くの季節にわたってこのようなイメージが撮影されると、科学者達が火星の大気をより詳細に理解できるようになる。

--- 以下略。

<注>: この記事では、同時に、マーズローバー・パーサビアランスに積まれて送られた、マーズヘリコプター「インジェニュイティ」の撮ったイメージが複数掲載されています。右図はその一つ、2022年4月19日に、26回目の飛行で、高度8メートルからとられた、ジェゼロ・クレータの地表面に直立したパーサビアランスのバックシェルのイメージ。
その他の写真はヘッドラインのリンクから。

イメージは火山の部分を切り出しています。大判はイメージをクリック。

June 27. 2024



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