軌道船 (赤はヨーロッパ宇宙機関) 探査車(ローバー) ヘリコプター 固定型着陸船
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  2024年5月

このページの対象としている探査機、その名称などは、上のイメージを含む表からご覧ください。火星探査に関するこれまでの経緯は トップページ の案内から、また、 'Perseverance' の読みについては こちら をご覧ください。このページは、特別な記事がある場合を除いて、土曜日・日曜日・祝日の掲載は休みます。

    5月31日(金):   時が止まった砂丘 (リコネッサンス)

機会をとらえて火星の地表の特徴的な地形を掲載しています。古い記事を含むので、現在と異なる可能性があることをご了知ください。

砂丘は火星の多くの場所で見られる。これらの場所のほとんどで、砂丘は地球と同じように、風に吹かれてゆっくりと動いている。しかし、メラス・カズマ(Melas Chasma)南のこの場所では、それらは石に変わってしまったようである。

大きな砂丘はゆっくりと浸食され、姿を消し、波形になった砂(scalloped sand)の小さな構造物に変わっている。

大判はイメージのリンク先から。クレータ錯視によって凹凸が逆に見えることがあります。

January 16, 2020


    5月30日(木):   バルハン砂丘と線形の砂丘 (リコネッサンス)

機会をとらえて火星の地表の特徴的な地形を掲載しています。古い記事を含むので、現在と異なる可能性があることをご了知ください。

このイメージは、火星の2種類の砂丘を示している。小さな点はバルハン砂丘(barchan dunes)と呼ばれ、その形から風上にあることがわかる。風下の砂丘は長くて直線的である。

これらの2種類の砂丘は、それぞれ風向を異なる方法で表しており、バルハン砂丘は急な斜面と三日月形の「角」が風下を指し、線状の砂丘は主要な風向に沿って伸びている。

大判はイメージのリンク先から。

January 17, 2020


    5月29日(水):   火星のバルハン (リコネッサンス)

機会をとらえて火星の地表の特徴的な地形を掲載しています。古い記事を含むので、現在と異なる可能性があることをご了知ください。

バルハン砂丘(barchan dunes)は、地球と火星の両方で一般的である。これらの砂丘は非常に特徴的な形をしており、砂丘が形成された環境について科学者たちに伝えることができるため重要である。

バルハンは、一方向に吹く風のレジームで形成される。バルハン砂丘を特徴づける隆起した砂の弧は、風下を向く角で終わっている。砂は広くて比較的浅い風上の斜面を上って運ばれ、砂丘の頂上を越えると、砂はスリップフェースと呼ばれる角(つの)の間の短い急斜面に落ちる。時間が経つにつれて、バルハンは角をたどって風下に移動する。

このイメージの切り抜きは直径5キロメートル未満、探査機の高度は261キロメートルであった。

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August 8, 2023


    5月28日(火):   砂丘と岩盤 (リコネッサンス)

少々古い観測を含みますが、機会をとらえて、火星の特徴的な地形を取上げます。

火星谷(Mawrth Vallis)の南にあるクレータにあるこれらの砂丘は、変化を測定するために監視されている。しかし、活発な砂丘は、砂丘の間の岩盤のダストを取り除き、強化された色の切り欠きのように、さまざまな色や組成を持っている可能性がある。

このイメージは高度282キロメートルから撮られた。

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February 18, 2020


   5月27日(月):   火星でのオーロラ観察 (キュリオシティ)

5月10日の夜、地球は2003年以来最強の地磁気嵐によって、熱帯近くまで広がるオーロラ(北極光と南極光)の素晴らしい光景を経験した。この磁気嵐の動力源となったXクラスのフレアと強力なコロナ質量放出を発生させた巨大な太陽活動領域 3664 は、その後、地球から遠ざかっているが、この爆発的な黒点群は、現在(5月20日)火星に面している。その活動領域が火星の視界に向かった瞬間、20年間で最大のフレア X8.7 モンスターが解き放たれた。この太陽フレアは、火星でのオーロラを発生させる可能性のあるコロナ質量放出(CME)を放った。火星には全球的な磁場がないために、火星のオーロラは地球のように両極に集中しているのではなく、火星の古代の磁化された地殻に関連する「全球拡散オーロラ」として現れる。今週末に予定されているキュリオシティの観測には、マストカメラで観測し、これらのとらえどころのない火星のオーロラを捉えることがある。

--- 以下略。

この観測の結果は調査中です。大判はイメージをクリック。

May 17, 2024


   5月24日(金):   マリネリス峡谷のクレータ (エクソマーズ)

火星の赤道に沿って、CaSSIS は、マリネリス峡谷の東の端にある鉱物の多様な峡谷、ガンジス・カズマに、いくつかの興味深いクレータを発見した。

これは疑似カラー画像であり、このイメージの青い色調はクレータフロアの実際の色を表してはいない。色調は、鉱物の多様性に関する情報を引き出すために拡張され、人間の目には見えない赤外線からの情報が含まれている。

CaSSIS のカラーフィルタのおかげで、科学者達は、他の方法では区別が難しい、火星表面の鉱物学的または地質学的な違いを強調することができる。

噴出物の覆いの形状と質感は、衝突時に表面が完全に乾燥していなかったことを示している。砕かれた岩石やダストと混ざり合った地下の水の氷は、衝突地点の中心から外側に放げ出された物質の「流動化された」塊を形成した。これは、衝突時に地表に水の氷が存在していたことを示している。

このイメージの色は、4キロメートルのこのインパクトクレータを取り囲む瓦礫の覆いが、所々で薄くなっている様子を物語っている。これにより、緑がかったピンクの毛布から突き出た青い小さな斑点に見られるように、その下の元の表面に関する情報が得られる。

大きなクレータの隣には、直径 1.2 キロメートルのクレータがある。その滑らかな縁と、隣の噴出物のブランケットの上にいるという事実は、このクレータがより大きなクレーターが形成された後に赤い惑星に衝突した若いクレーターであることを示している。

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May 17. 2024


   5月23日(木):   火星のインパクトクレータ (エクソマーズ)

火星の南部の高地で、 CaSSIS は、堆積物で満たされた古代の侵食されたクレーターを発見した。これは、ティレナ・テラ(Tyrrhena Terra)にある直径15キロメートルの比較的古いクレーターの例で、平らな縁---若いクレーターほど縁が鋭く、よりはっきりしている---と劣化した噴出物のブランケットにその年齢を示している。

クレーターには中央の隆起部があり、多くの小さなクレーターがある。これもその高齢を示唆している。

美しく暗い砂丘が、風に吹かれて地形を曲がりくねったピンクがかった波紋と対照的に現れている。

ほとんどの CaSSIS イメージと同様、このイメージの色は、表面の構成の多様性を強調するために拡張されている。

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May 17. 2024


   5月22日(水):   クレータの目 (エクソマーズ)

--> ヨーロッパ宇宙機関のエクソマーズ・トレース・ガス軌道船(TGO)は、この氷のように冷たいパノラマで見つめている。このクレータは、太陽系最大のインパクト盆地であるユートピア平原にあり、直径は約 3300 キロメートル、地球のサハラ砂漠の南北の2倍の大きさである。

この地域は、火星の冬に地表に霜が降りるなど、地上や地下に興味深い氷に関連の特徴があることで科学者に知られている。

エクソマーズがクレーターの上空約400キロメートル(東経 98.74 度、北緯 34.37 度)を飛行したとき、最も高性能なカラーカメラである CaSSIS (カラーおよびステレオ地表イメージングシステム)の視野をほぼ埋め尽くした。

このイメージは、約8キロメートルのクレーターを示しており、科学者達は水の氷の存在を示唆していると考えている物質が放出されている。

クレータの滑らかな外観は、水の氷の歴史の証拠を持つこの地域の特徴と一致している。火口にズームインすると、火口の壁の縞模様が地滑りの痕跡や、風によって刻まれた波紋を見ることができる。

CaSSIS は6年間にわたって、火山の風景・巨大な砂丘から活発なダストデビルまで、驚くべき色彩で火星を観測してきた。火星の水の歴史および、かつて生命の繁栄を可能にしたかどうかの理解は、ヨーロッパ宇宙機関のエクソマーズミッションの核心である。

その科学ミッションは2018年に始まった。この探査機は、壮観な画像を送り返すだけでなく、この惑星の大気ガスの過去最高のインベントリを提供し、惑星の表面の水が豊富な場所をマッピングしている。

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May 17. 2024


   5月21日(火):   なぜ火星にメタンが浸透しているのか? NASAの科学者達が新しいアイデアを思いつく (キュリオシティ)

NASAの火星探査機キュリオシティによる最も驚くべき発見は、ゲール・クレーターの表面からメタンが染み出しているというもので、科学者達は頭を悩ませている。

地球上のメタンガスのほとんどを生物が生成している。しかし、科学者達は、火星での、現在または古代の生命の、説得力のある兆候を発見していない。このため、火星でメタンが見つかるとは思っていなかった。しかし、キュリオシティに搭載された移動型化学実験室(SAM:Sample Analysis at Mars)は、火星表面でメタンが検出された唯一の場所であるゲール・クレータの地表面付近で、ガスの痕跡を見つけた。科学者達は、その発生源は、地下深くの水と岩石が関与する地質学的メカニズムであると推測している。

また、メタンがゲイル・クレータでの予期せぬ振る舞いも発見された。夜に現れ日中には消える。季節によって変動し、通常の40倍にもなることがある。一方、ヨーロッパ宇宙機関のエクソマーズ・トレース・ガス追跡軌道船は、大気中のガスを調査するために火星に送られたが、メタンを検出していない。

Journal of Geophysical Research: Planets 誌に3月に掲載された論文で、研究グループは、メタンがどのように生成されるにせよ、火星のレゴリス(砕けた岩石やダストできた「土」)に形成される可能性のある固化した塩の下に閉じ込められる可能性があると示唆した。暖かい季節や時間帯に気温が上昇し、シールが弱くなると、メタンが染み出す可能性がある。

--- 以下は、長文の推測であり、誤訳を招くおそれがありますので省略します。

<ひとこと>: ここでお知らせしたいことは、地球では生物由来と考えられているメタンが、キュリオシティの探索で火星で発見されたという事実です。大判はイメージをクリック。

April 22. 2024


   5月20日(月):   NASAと欧州宇宙機関、火星にヨーロッパのローバーを着陸させるのに協力

NASAとヨーロッパ宇宙機関(ESA)は、木曜日、2028年に打ち上げられる ESA 主導の火星探査機「ロザリンド・フランクリン」に関する、NASAの作業を拡大することで合意したと発表した。

この覚書により、NASAの打ち上げサービスプログラムは、ロザリンド・フランクリン・ローバーのための米国の商業打上げプロバイダーを調達する。また、火星への着陸に必要なヒーターユニットや推進システムの一部も提供する予定である。探査車に搭載された新しい機器は、地表の放射や極端な温度から保護された氷のサンプルを採取するために、地表から最大2メートルの深さまで掘削する初めてのドリルとなる。

NASAは、ドイツ航空宇宙センター(DLR)およびフランスの宇宙機関(CNES:Centre National d'Etudes Spatiales)とのパートナーシップを通じて、ロザリンド・フランクリン探査機の主要な科学機器である火星有機分子分析装置に主要コンポーネントを提供して、土壌サンプルの中の生命の構成要素を探索している。

NASAは、また、宇宙ミッションでの放射性同位元素の動力源を使用するための長年のパートナーシップを結んでおり、探査機用の軽量放射性同位元素ヒーターユニットの使用については再び提携する予定である。

ロザリンド・フランクリンローバーミッションは、両機関が主導するマーズ・サンプル・リターン・マルチミッション・キャンペーンを補完するものである。

<ひとこと>: 大判は省略。

May 16. 2024


   5月17日(金):   アクティブな溝の監視 (リコネッサンス)

火星の多くのインパクトクレータの急斜面にはよく溝が見られる。溝が最初に観測されたとき、地球上での同様の地形の形成から、液体の水の作用による谷を取り巻く多くの興奮があった。

--- 注:最近は、インパクトクレータの急斜面に溝が水に起因するという考え方は薄れている。

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April 3, 2020


   5月16日(木):   ダストデビル (リコネッサンス)

ここに火星で活動するダスト・デビルのさらに別の素晴らしいイメージがある。

ダストデビルは、低圧のエアポケットの周りに形成される回転するダストの柱であり、地球と火星の両方で一般的である。この火星のダストデビルは、アマゾニス平原の、ダストに覆われた火山の平原に形成された。ダストデビルは明るく、このコアの直径は約50メートルである。ダストデビルの背後の地面に黒い筋が描かれているのはその影である。影の長さは、回転するダストが大気中に約650メートル上昇していることを示唆している。

<ひとこと>: ダスト・デビルは地球で言う旋風である。小さなものからこの記事のような大きなものまである。地表の物質を巻き上げた跡には筋が残る。
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February 10, 2020


   5月15日(水):   なだれの季節 (リコネッサンス)

毎年春になると、太陽が火星の北極の「北極の層状堆積物」として知られる層の山の側面を照らす。暖かさが氷を不安定にし塊が緩んで崩れる。

それらが高さ500メートルを超える崖の底に着くと、そのブロックが砂埃を巻き上げる。これらの下の層は、氷と混ざり合ったダストの量に応じて、さまざまな色と質感になる。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。

September 3, 2019


   5月14日(火):   凍てつく大地 (リコネッサンス)

で 特に高緯度では、火星の地表には水の氷が含まれていると考えられている。地球上の永久凍土の地域と同様に、この永久に凍った水は地質学的に活発なまま残っている。

季節の移り変わりとともに、冷え込みと温暖化が交互に行われることによって、氷で固められた土壌が収縮したり膨張したりする。好ましい条件下では、これらの力は硬く凍った地面に亀裂を生じさせ、収縮によって引き起こされる応力を解放する。何年にもわたる周期的な亀裂によって、奇妙な蜂の巣のような多角形のパターンが発生する。

火星に見られる広範囲にわたるこのようなパターンの存在は、地下の氷の存在に関する貴重な手がかりとなる。このイメージは、規則的でほぼ六角形の多角形ネットワークの教科書的な例を示している。ポリゴンの存在は、どのくらいの期間氷がそこにあったか、また、氷がどれだけ深く埋まっているかのヒントを与える。このイメージは直径1キロメートル未満である。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。

December 17, 2020


   5月13日(月):   多角形パターンの地面 (リコネッサンス)

遠くから見ると、このクレータフロアは巨大な蜂の巣あるいは蜘蛛の巣のように見える。交差する形状(多角形)は、火星の北の低地によく見られる。

この「パターン化された地面」の多角形は、暗く霜のない内部と比較して、エッジが明るい霜で覆われた谷または尾根で囲まれているために見やすくなっている。火星のパターン化された地面は、永久に凍った地面の周期的な熱収縮亀裂の結果として形成されると考えられている。

このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は314キロメートルであった。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。

March 13, 2024


   5月10日(金):   多数のクレータ (リコネッサンス)

クレーターが豊富! このイメージの切り抜きは、古いインパクトクレータの集団を特徴としており、それぞれが滑らかで平らな内部を持っている。盛り土は氷が豊かな可能性がある。この観測は火星の北半球にあるユートピア平原にある。

画像の切り抜きは直径5キロメートル未満、探査機の高度は297キロメートルであった。

<ひとこと>: クレータ錯視によって、全てのクレータが凸面に見えるだろうことにご注目。大判はイメージをクリック。

May 10, 2023


   5月9日(木):   霜融けの砂丘 (リコネッサンス)

このイメージは、季節的な二酸化炭素の霜が空中に昇華つつある、火星の春の砂丘のフィールドを示している。この昇華プロセスは均一ではなく、代わりにダークスポットのパターンをつくる。

さらに、砂丘間のエリアも印象的であり、多角形の谷に明るい霜が残っている。強化された色のこのカットアウトは、茶色がかった砂丘間領域を中心にしている。

このイメージはピクセルあたり50センチメートルで投影されている。北は上。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。

2024-04-29


   5月8日(水):   複数の宇宙船が語る1つの巨大な太陽嵐の物語

2021年4月17日、まばゆい閃光が噴き出した。このような太陽からの爆発は珍しいことではないが、この爆発は異常に広範囲に及び、光速に近い速度で陽子や電子を投げつけ、太陽系内の複数の宇宙船に衝突した。

実際に、太陽高エネルギー粒子(SEP:solar energetic particles)と呼ばれるこのような高速の陽子と電子が、初めて、太陽と地球の間の五つの異なる場所にある探査機や火星を周回する探査機によって観測された。そして、今、太陽嵐に関するこれらの多様な視点が、潜在的に危険な SEP が、太陽現象によって様々な方向の宇宙空間に吹き飛ばされ、広がる可能性を明らかにしている。

科学者達のチームをは、各宇宙船にどのような粒子がいつ衝突したかを分析し、その成果を「Astronomy & Astrophysics」に発表した。

現在、水星に向かっているベピコロンボ探査機は、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)と日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)の共同ミッションであり、爆風の直接の放射線に最も近く、最も強い粒子で叩かれた。そのとき、NASAのパーカー太陽探査機(Parker Solar Probe)とヨーロッパ宇宙機関の太陽軌道船(Solar Orbiter)はフレアの反対側にいたが、パーカー太陽探査機は太陽に近かったために、太陽軌道船よりも大きな打撃を受けた。NASAの二つの太陽地球観測所(STEREO)探査機の一つ STEREO-A で、NASAとヨーロッパ宇宙機関の太陽圏観測所(SOHO)とNASAのウィンド宇宙船が続いたが、これらは地球に近く、爆風から遠く離れていた。火星を周回するNASAのメイブン(MAVEN)とヨーロッパ宇宙機関のマーズエクスプレス(Mars Express)宇宙船が、この出来事からの粒子を最後に感知した。

全体として、粒子は縦210度(太陽のほぼ3分の2)の空間で検出されたが、これは通常の太陽の爆発によってカバーされるよりもはるかに広い角度である。さらに、各探査機は、その場所で異なる電子と陽子の洪水を記録した。さまざまな探査機によって記録された粒子の到着と特性の違いは、 SEP が何時、どのような条件で宇宙に放出されたかをつなぎ合わせるのに役立った。

これらの手がかりは、この SEP が単一の発生源によって一度に吹き飛ばされたのではなく、異なる方向に、異なる時期に、異なるタイプの太陽噴火によって推進された可能性があることを示唆した。

研究チームは、電子は最初の閃光(太陽フレア)によって急速に宇宙空間に押し出され、陽子はよりゆっくりと、おそらく太陽物質の雲からの衝撃波、またはコロナ質量放出によって押し出された可能性が高いと結論付けました。

電子と陽子の加速源が異なっていると推測されたのはこれが初めてではなく、この測定は、複数の視点から科学者達が多様なプロセスをよりよく分離し、電子と陽子が異なるプロセスに由来する可能性があることを確認できるという点でユニークだった。

フレアとコロナ質量放出に加えて、探査機は、イベントの中で太陽からの電波の爆発を四つのグループで記録し、異なる方向への四つの異なる粒子爆発を伴った可能性がある。この観察は、粒子がどのようにしてこれほど広範囲に広がったかを説明するのに役立つかもしれない。

--- 以下略。

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April 29. 2024


   5月7日(火):   NASA、火星ロボット科学を可能にする商業サービス研究を選択

低コストで高頻度の火星ミッションをサポートするための商用サービスのコンセプトの、初期段階の研究する9社が選ばれた。

NASAは、火星への科学ミッションを可能にするために、商用サービスをどのように適用できるかについて、合計12の概念研究を実施する米国の企業9社を特定した。各受賞者は、200,000 ドルから 300,000 ドルを受け、物資の配送、通信の中継、撮像など、将来の火星へのミッションをサポートする可能性のあるサービスに関する詳細なレポートを作成する。

これらの企業は、1月29日に米国産業界からの提案要請に応じた企業の中から選ばれた。

NASAの火星探査プログラムは、優先度の高い科学目標を前進させる可能性のある火星へのミッションの新しいパラダイムの確立を支援する提案の募集を開始した。選ばれた提案の多くは、現在、月と地球に焦点を当てている既存のプロジェクトを火星ベースのアプリケーションに適合させることに重点を置いている。

その中には、他の宇宙船を火星に運ぶための「スペースタグボート」、科学機器やカメラを搭載する宇宙船、通信中継機などがある。求められているコンセプトは、今後20年間、火星への頻繁で低コストのミッションを可能にするために、政府、産業界、および国際的なパートナー間のパートナーシップの幅広い戦略をサポートすることを目的としている。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。

MAY 01, 2024


   5月2日(木):   パーサビアランスに搭載されたコアリングサンプル (パーサビアランス)

この写真は、2023年12月12日現在、NASAの探査車「パーサビアランス」に搭載された岩石のコアサンプルを含む13本のサンプルチューブの注釈付き表示である。各サンプルの右側には、コアが抽出されたのと同じ場所で行われた関連する研磨の片がある。

サンプルと片のイメージは灰色のボックスにグループ化され、最初のキャンペーンから現在のキャンペーンまで、それらが収集された四つのローバー科学キャンペーンの名前(クレーターフロア、デルタフロント、アッパーファン、マージン)の名前が付けられている。

コアリングされたサンプルの各イメージのすぐ下には、パーサビアランスの科学チームが選んだ名前が記されている。

研磨のイメージは、ワトソン(WATSON:Wide Angle Topographic Sensor for Operations and eNgineering)カメラによって収集された。ワトソンはパーサビアランスのロボットアームの先端にあり、各岩の表面から約7センチメートル離れた場所からイメージを撮影する。

パーサビアランスは、ロボットアームの工具を使って岩石を削り取り、ダスト、表面の風化、コーティングを取り除きく。次に、他の機器が研磨した片を分析し、科学者達が、岩石からサンプルを採取するかどうかを判断する。各研磨の片の直径は5センチメートルである。

これらのサンプルは、NASAとヨーロッパ宇宙機関との協力で火星に宇宙船を送り、これらの密封されたサンプルを地表から集め、詳細な分析のために地球に持帰る。

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Mar 5. 2024


   5月1日(水):   NASAの科学者達、火星の太陽嵐に備える

今年は太陽の活動がピークを迎え、太陽嵐や放射線が火星の将来の宇宙飛行士にどのような影響を与えるかを研究する貴重な機会となる。

今後数カ月、NASAの火星探査機2機は、太陽フレア(太陽表面での巨大爆発)が、火星のロボットや将来の宇宙飛行士達にどのような影響を与えるかを調査する前例のない機会を得ることになる。

これは、約11年ごとに発生する、太陽活動極大期と呼ばれる活動のピーク期に突入するためである。太陽活動極大期には、太陽フレアやコロナ質量放出など、様々な形で激しい活動を起こし、宇宙の奥深くに放射線を放出する。これらの一連の太陽現象は太陽嵐と呼ばれる。

地球の磁場は、これらの嵐の影響から地球自体を大きく保護しているが、火星は遠い昔に地球規模の磁場を失い、太陽の高エネルギー粒子に対してより脆弱になった。火星の太陽活動はどのくらい激しくなるのだろう? 研究者達は、現在の太陽活動極大期が、それを解明するきっかけになることを期待している。宇宙機関は、人間をそこに送り込む前に、宇宙飛行士達がどのような放射線からの防護を必要とするかなど、多くの詳細を判断する必要がある。

左のイメージのリンク先は動画 Youtube です。

April 29. 2024



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