軌道船 (赤はヨーロッパ宇宙機関) 探査車(ローバー) ヘリコプター 固定型着陸船
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  2024年3月

このページの対象としている探査機、その名称などは、上のイメージを含む表からご覧ください。火星探査に関するこれまでの経緯は トップページ の案内から、また、 'Perseverance' の読みについては こちら をご覧ください。
なおこのページは、特別な記事がある場合を除いて、土曜日・日曜日・祝日の掲載は休みます。

   3月29日(金)  ニリ・フォッセの北西に位置する組成的に多様な地形 (リコネッサンス)

この2008年のイメージは、 HiRISE ミッションの初期に撮影されたものであり、我々が撮影した中で最もカラフルな地域の一つである。 CRISM 装置は此処で粘土鉱物を検出した。ニリ・フォッセ(Nili Fossae)は火星の北半球にあり、ロボット探査の将来の着陸地点としてしばしば示唆されてきた。

赤外線の赤と青の中心帯を使ったこの色を強調したイメージは、上下で1キロメートル未満、地表から278キロメートル 上にある。

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April 28, 2021


   3月28日(木):   暗い領域 (リコネッサンス)

火星の北半球のザンテ・テラ(Xanthe Terra)領域にあるこの名のないインパクトクレータの内部には、マーズ・オービター・カメラによって撮影された暗い領域がある。これらのイメージには僅かな小さな砂丘があるが、それらは、また、露出した基盤のようにも見える。我々は、高解像度画像実験(HiRISE)カメラで、より詳細に見ることができ、恐らく、我々は、ある構成の情報を集めることができるだろう。

イメージは上から下まで1キロメートル未満、北は右側である。

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May 12, 2021


   3月27日(水):   シンメトリーな砂丘 (リコネッサンス)

火星の多くのクレータのフロアに、砂の大きさの素材の砂丘が閉じ込められている。これは、巨大なヘラスインパクト盆地の西にあるノーチス・テラ(Noachis Terra)のクレータからとられた一例である。

これらの砂丘は線形であり、変化する風の方向に起因すると思われる。注目すべきことに、北東に面する斜面では、赤い(またはダストの色をした)帯を含め、それぞれの砂丘が、所々で隣接する砂丘と極度に類似している。砂丘と砂丘の間のフロアには大きな角ばった岩が散らばっている。

このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は252キロメートルであった。

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May 19, 2021


   3月26日(火):   ケルベロス・フォッセのフロアの岩 (リコネッサンス)

このイメージの当初の理論的根拠は、火星の地震に起因する可能性のある岩石の分布を研究することにあった。

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August 13, 2019


   3月25日(月):   極地の砂丘 (リコネッサンス)

火星には、北極のエルグ(North Polar erg)と呼ばれる、北の極冠を囲む高緯度地域に広大な砂丘の海がある。これらの砂丘は、玄武岩と石膏の砂粒で構成されている。

砂の供給が制限される北極エルグのいくつかの領域では、これらの砂丘のある氷の地面は細長い三日月形である。砂の大量の供給のある他のエリアでは砂丘は連続的である。

このイメージは、上から下まで1キロメートル以下、地表から320キロメートル、北は右側である。

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June 3, 2021


   3月22日(金):   活動的な溝の監視 (リコネッサンス)

溝は火星の多くのインパクト・クレータの急斜面によく見られる。最初に溝が観測されたとき、地球上でも液体の水の作用によって同様の地形が形成されるので、峡谷に関して多くの興奮があった。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。インパクト・クレータの壁面の溝は、しばらく経つと色が薄くなることが観察されたことから、壁面の上部(地表面のすぐ下)には水の層があり、これが流れ落ちているという仮説が強調された。しかし、今日ではこの主張は薄れている。

April 2, 2020


   3月21日(木):   カプリ・カズマのヘマタイトとキーセライトの可能性 (リコネッサンス)

TESは灰色の ヘマタイト(hematite) を検出し、CRISMはこのクレータの壁とフロアに沿って キーセライト(kieserite) を検出した。この場面は、マリネリス峡谷システムの東端にあるカプリ・カズマ(Capri Chasma)にある。

このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は264キロメートルであった。

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March 13, 2024


   3月19日(火):   多角形のパターン (リコネッサンス)

遠くから見ると、このクレータのフロアは巨大な蜂の巣あるいは蜘蛛の巣のように見える。交差する形状(多角形)は、火星の北の低地によく見られる。 この「パターン化された地面」の多角形は、暗く霜のない内部と比較して端が明るい霜で覆われた谷または尾根で囲まれているために、見やすくなっている。火星のパターン化されたこの地面は、永久に凍った地面の、周期的な熱収縮・亀裂の結果として形成されると考えられている。

このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は314キロメートルであった。

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March 12, 2024


   3月18日(月):   カンドール・カズマの岩の渦巻き (リコネッサンス)

このシーンで最も目を引くのは、これらの層が形成する複雑な渦巻きである。堆積岩は一般的に水平な層に堆積するが、これらの層は、今日我々が目にするパターンに折りたたまれている。ここに露出している層の折り畳みは、上にある堆積物の重みによって発生したのかも知れない。

このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は262キロメートルであった。

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March 8, 2024


   3月15日(金):   カセイ峡谷 (リコネッサンス)

これは流線型の島で、火星の大きな流出水路で観測された多くの島の一つである。この流出水路はカセイ渓谷(Kasei Valles)と呼ばれ、火星で最大級の破局的な流出チャネルである。流線型の島は、水路を流れるときに形成されるが、クレータその他の地形など、何らかの障害物によって塞がれている。

このイメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は289キロメートルであった。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック。火星は英語では Mars です。カセイ谷の“カセイ”は日本語の火星の呼称をとったものです。火星の地名には、このほかにも多くの言語に由来するものがあります。

March 6, 2024


   3月14日(木):   ホールデン・クレータの東にある複雑な地形 (リコネッサンス)

この観測は、マルガリティファ・テラ(Margaritifer Terra)南西にある直径150キロメートルのホールデン・クレータのすぐ東にある火星の表面を対象としている。

このイメージは、比較的高いローカルな起伏に立つ他の素材とともに、撒き散らされたブロック状または多角形の素材を有する非常に複雑な地形を明らかにしている。

表面全体がエッチングされているように見え、ブロック状または破砕された材料がシーケンスの上に置かれているのかも知れない。

このイメージは直径5キロメートル未満、探査機の高度は260キロメートルであった。

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March 06. 2024


   3月13日(水):   シンプルなクレータ (リコネッサンス)

あるときは、我々が手に入れた最も素敵な写真は特段の長い説明を必要としないので、あなた方の視覚的な楽しみのために、直径5キロメートル未満の大きなクレータの北側のこのイメージを提供する。

このイメージの切り抜きは直径5キロメートル未満、探査機の高度は地表から270キロメートルであった。

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February 29, 2024


   3月12日(火):   チソニアム・カズマの層状堆積物 (リコネッサンス)

このイメージは、マリネリス峡谷トラフシステムの一部であるチソニアム・カズマ(Tithonium Chasma)の層状の岩の大きな露頭を示している。

軽く層状になった堆積物は、マリネリス峡谷のフロアの多くの場所で見られる。このイメージから得られた観測は、この場所での堆積の歴史を理解するのに役立ち、近くの関連する岩石と比較することができる。

マリネリス渓谷の層状の岩石がどのように形成されたかは依然として不明である。それらは、湖や小川での堆積物、風による堆積物、または火山物質である可能性がある。これらのプロセスはすべて、地球上に層状の岩石を形成する可能性がある。

このイメージの切り抜きは直径5キロメートル未満、探査機の高度は地表から259キロであった。

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January 18, 2024


   3月11日(月):   火星のバルハン砂丘 (リコネッサンス)

2020年1月16日、火星偵察軌道船(MRO:Mars Reconnaissance Orbiter)は、火星の2種類の砂丘、バルはン砂丘と線形砂丘のイメージを撮った。小さな点々はバルハン砂丘(barchan dune)と呼ばれ、その形から向かい風(upwind)であることがわかる。風下(downwind)の砂丘は長くまた直線的である。この2種類の砂丘は、それぞれ風向きを異なる形で表しており、バルハン砂丘は急な斜面と三日月形の「角」が風下を指しており、線状の砂丘は主な風向きに沿って伸びている。しかし、線状の砂丘は、通常、少なくとも二つの異なる卓越した風を示しており、平均的な方向に沿って砂を伸ばす。

バルハン砂丘と線状砂丘は火星だけの現象ではなく、地球上でも見ることができる。国際宇宙ステーションに搭乗した宇宙飛行士達は、ブラジルとサウジアラビアに生じたそれらを撮った。

イメージは見易くするために明るくしています。なお、このイメージではバルハン砂丘(三日月型砂丘ともいう)の特徴が捉えにくいと思います。 こちら から解説をご覧ください。

March 08. 2024


   3月8日(金):   火星の北極で積み重なった氷と砂丘が出会う (エクスプレス)

ヨーロッパ宇宙機関のマーズ・エクスプレスは、広大な砂丘がこの惑星の極を覆うダストの氷のいくつもの層と出会う場所を描く、火星の北極付近の興味深い景色を捉えた。

ボリウム平原(Planum Boreum)として知られる火星の北極を囲む地形は魅力的である。極そのものは、細かいダストと水の氷の層で覆われている。これらは数キロメートルの厚さで、フランスの幅とほぼ同じの約千キロメートルに伸びている。

素材のほとんどはここには見えないが、フレームの右側にこの平原の始まりが見え、素材の層が積み重なり始めている場所を示す微妙な皺がある。また、地盤は階段状に明瞭に形成されており、この地域の地形図に最もはっきりと見ることができる。最も標高の低い地域は青/緑で、最も高い地域は赤/白/茶色で示されている。

これらの層は、ダスト、水、氷、霜が混ざり合って形成され、時間の経過とともに火星の地面に堆積した。各層には、火星の歴史に関する貴重な情報が含まれており、過去数百万年の間に火星の気象がどのように変化したかを物語っている。

火星の冬には、層の上に厚さ数メートルのドライアイス(二酸化炭素の氷)の薄いキャップが覆う。この覆いは毎年火星の夏に大気圏に完全に消える。

このイメージは、マーズ・エクスプレスの高解像度ステレオカメラ (HRSC) でとられた。二つの急峻な土手、または断崖がフレームを垂直に切り裂いている。これらは、右の極に向かってフレームから伸びる、前述の層状堆積物と、オリンピア平原(Olympia Planum)の低地(左)を覆う広大な砂丘地帯との境界を示している。

イメージの左側は波打つ砂丘の広大かつ細長い帯に支配されており、このフレーム内だけで150キロメートル以上にわたって広がっている。この皺の多い乱れた外観は、右側に見える滑らかで手付かずの地形と大きく異なっている。

この平坦な地域は侵食の明確な兆候がなく、宇宙から飛来する岩石との衝突を免れており、地表が非常に若く、毎年若返っている可能性が高いことを示している。

この両極端の間には二つの半円形の崖があり、大きい方の崖は幅約20キロメートルである。これらの崖のカーブの中には霜に覆われた砂丘がある。崖の壮大なスケールは、眼下の地表に落とす暗い影から明らかであり、その険しい氷の壁は高さ1キロメートルにも達している。

この二つの崖は、風が地表に押し寄せて削り取る、いわゆる極トラフに位置している。これらはこの地形に波打つ尾根として現れ、この地域では一般的であり、極地の独特の渦巻き状のパターンを作り出しているーーー 下のこの地域のより広いコンテキストの視界はっきりと見られる。

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Feb 28. 2024


    3月7日(木):   ゲディス谷(Gediz Vallis)に向かって登るキュリオシティを見る (リコネッサンス)

NASAのマーズ・リコネッサンス軌道船(MRO)によって真上から撮影されたこの画像に、NASAの火星探査機キュリオシティが暗い斑点として写っている。軌道船には、火星の表面にある食卓ほどの大きさの、天体を観測できるカメラが搭載されている。

「HiRISE(High-Resolution Imaging Science Experiment)」と名付けられたこのカメラは、これまでに、何度も地表の探査機を観測してきた。ここでは、火星日 4,051 の2023年12月29日に、キュリオシティが急な斜面を登る様子を捉えている。

キュリオシティは、暗い帯と明るい帯が交互に縞模様になっているエリアに見られる。科学者達は、これらの異なる帯を形成するために、表面の物質がどのように分化したのかを知ることに関心を持っている。

大判はイメージのリンク先から。

February 29, 2024


   3月6日(水):   「ヴァリノールヒルズ」のインジェニュイティ (インジェニュイティ)

「バリノール・ヒルズ(Valinor Hills)」にあるNASAの火星ヘリコプター「インジェニュイティ」を示すこのナチュラル・カラーの合成は、火星日 1,068 の2024年2月21日に、「パーサビアランス」によって得られた。このヘリコプターは、地球外の世界で動力と制御飛行を実現した最初の航空機であり、中央すぐ左に位置し、砂の波紋の中に斑点のような姿をしている。

インジェニュイティは、2024年1月18日に、72回目の最後の飛行を行った際に、ローターブレードを損傷した。ヘリコプターチームは、「ロード・オブ・ザ・リング」三部作を含む J.R.R. トールキンのファンタジー小説に登場する架空の場所にちなんで、ヴァリノールヒルズのニックネームを付けた。

この合成を作るためにつなぎ合わされた67枚の画像は、ローバーの Mastcam-Z カメラによって約415メートル離れた場所から撮影された。これは、より遠くから撮影された、以前に公開された6枚のイメージ Mastcam-Z 合成に示されているものより、より広くより詳細なヴァリノールヒルズのイメージである。

この強化されたカラーバージョンのモザイクでは、画像のカラーバンドが処理され、視覚的なコントラストが向上し、色の違いが強調されている。

このイメージは、合成の強調カラーバージョン内のヘリコプターの位置を拡大したものである。

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Feb 27. 2024


   3月5日(火):   スーパーカムの RMI、壊れたローターにスポットを当てる (インジェニュイティ)

NASAの火星探査機「パーサビアランス」に搭載された遠隔顕微鏡画像(RMI)カメラは、マーズヘリコプター「インジェニュイティ」とそのローターブレードの一つを、火星日 1,072 の、2024年2月24日にズームインして撮影した。

モザイクは、砂の波紋の頂点近くに斜めに立っているヘリコプターを右側に示している。ヘリコプターの位置から西へ約15メートルの地点 (イメージの中心のすぐ左) に、ヘリコプターのローター・ブレードの一つの大きな部分が地表に横たわっている。インジェニュイティのチームは、2024年1月18日のヘリコプターの72回目の最終飛行を終えた際に、この回転翼機が火星表面に衝突した後、ブレードが外れたという説を検討している。

このモザイクは、探査機の SuperCam 装置の一部、RMI によって撮影された7枚のイメージで構成されている。これらのイメージが撮影された時点で、ローバーとヘリコプターの間の距離は約415メートルだった。各円形画像の視野は、この距離で 7.8 メートルである。

RMI は、約 1.6 キロメートル離れた所からソフトボールを見つけることができるため、科学者達は、遠くから細部のイメージを撮影することができる。

大判はイメージをクリック。右のイメージは該当する部分を切り出したものです。

Feb 27. 2024


   3月4日(月):   インジェニュイティのナビカム、ローターブレードの欠落を発見 (インジェニュイティ)

NASAのマーズヘリコプター「インジェニュイティ」は、2024年2月11日に、白黒のナビゲーションカメラを使って、ローターブレードの影が回転する様子を撮影した。エンジニア達は、2024年1月18日のヘリコプターの72回目の飛行中に不時着した後、ローターブレードが受けた損傷についてより多くの情報を得るためにビデオを計画した。

この動画では、この動画で最初に見られるように、インジェニュイティのアッパーローターに、ローターブレードが欠損している様子が映し出されている。ブレードはマストの近くで切り離されたようである。

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Feb 27. 2024


    3月1日(金):   ティソニアム・カズマの層状堆積 (リコネッサンス)

このイメージは、マリネリス峡谷トラフシステムの一部、ティソニアム・カズマ(Tithonium Chasma)の層状の岩の大きな露頭を示している。

軽く層状になった堆積物は、マリネリス峡谷のフロアの多くの場所で見られる。このイメージから得られた観測は、この場所での堆積の歴史を理解するのに役立ち、近くの関連する岩石と比較することができる。

マリネリス渓谷の層状岩石がどのように形成されたかは不明である。それらは、湖や小川に堆積した堆積物、風によって堆積した堆積物、または火山物質である可能性がある。これらのプロセスはすべて、地球上に層状の岩石を形成する可能性がある。

イメージは径5キロメートル未満、探査機の高度は259キロメートルである。

大判はイメージのリンク先から。

January 18, 2024



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