軌道船 (赤はヨーロッパ宇宙機関) 探査車(ローバー) ヘリコプター 固定型着陸船
オデッセイ エクスプレス リコネッサンス メイブン エクソマーズ キュリオシティ パーサビアランス インジェニュイティ インサイト(終了)

  2023年11月

このページの対象としている探査機、その名称などは、上のイメージを含む表からご覧ください。火星探査に関するこれまでの経緯は トップページ の案内から、また、 'Perseverance' の読みについては こちら をご覧ください。
なおこのページは、特別な記事がある場合を除いて、土曜日・日曜日・祝日の掲載は休みます。

   11月13日(月):   NASAの火星艦隊、低空に横たわっている間も科学を行う

<お知らせ>: 11月14日以降、合による通信中断の間、本コーナーは特別な情報を除き一時停止します。

NASAは、11月11日から25日までの2週間、地球と火星が太陽の反対側にある間、火星艦隊へのコマンド送信を中断する。 火星の太陽との合(conjunction)と呼ばれるこの現象は2年ごとに起こる。太陽のコロナから放出された高温の電離ガスが、地球からNASAの火星探査機に送られる無線信号を変質させ、予期せぬ動作を引き起こす可能性があるために、ミッションは一時停止する。

しかし、ロボット探検家達は休暇中だということではない。NASAのパーサヴィアランス・ローバーとキュリオシティ・ローバーは、駐機中の地表の状態、天候、放射線の変化を監視し、インジェニュイティ・マーズ・ヘリコプターは、一時的に地上に着陸するが、カラーカメラを使用して、火星ミッションに常に存在する課題である砂の動きを調査する。マーズ・リコネッサンスとオデッセイの両軌道船は、火星表面の撮影を続ける。また、メイブンは大気と太陽の相互作用に関するデータの収集を続ける。

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NASAは、通常、合の間中、火星艦隊からの健康状態の最新情報を受け取るが、火星が完全に太陽の円盤の後ろにあるために、NASAからの連絡がない日が2日間ある。一旦モラトリアム(通信の一時停止)が終了すれば、オービターは保留中のすべての科学データを地球に中継し、探査機は再び指示の受信を開始することができる。

--- 下の図は“合”を説明した動画(.mp4)です。イメージのリンクから。

Nov 10. 2023


   11月10日(金):   火星で 4,000 日を記録 (キュリオシティ)

NASAの火星探査機キュリオシティは、「セコイア(Sequoia)」という愛称で呼ばれている岩石からサンプルを採取した場所で、白黒のナビゲーションカメラ(Navcams)を使って、この360度のパノラマを撮った。このパノラマは、2023年10月21日と26日(火星日 3,984 と 3,989)に撮られた。

セコイアから採取されたサンプルはキュリオシティが火星の表面を掘削した39番目の穴である。パーサヴィアランス・ローバーが岩石コアをそのまま採取する一方で、キュリオシティの岩石サンプルは粉末化され、ローバーのシャーシ内の装置に振りかけられ、これらの装置が非常に詳細な組成データを提供する。

この図はセコイアのドリル穴を示している。

この場面の3Dアナグリフバージョン。2014年以来、キュリオシティは、古代火星の歴史のさまざまな時代に形成された明確な層を持つ高さ5キロメートルのシャープ山に登ってきた。これらの層の違いを調査することで、科学者達は、火星の気象、特に水が時間の経過とともにどのように変化したかについて更に学んでいる。

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Oct 06. 2023


   11月9日(木):   北のクレータの砂丘 (オデッセイ)

この VIS イメージは、火星北部の平原にある名のないクレータを示している。大きな砂が火口のフロア全体を覆い、また側面を這い上がっている。クレータの中の砂丘は、砂の中の氷の影響によって、火星の他のクレータの砂丘とは異なって見える。

このイメージは 緯度: 71.0732 経度: 308.945 : 2021-04-25 02:30 に撮られた。

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September 22, 2021


   11月8日(水):   カイザー・クレータの砂丘(疑似カラー) (オデッセイ)

オデッセイの THEMIS VIS カメラには五つのフィルターが搭載されている。様々なフィルターからのデータを複数の方法で組み合わせて疑似カラーイメージを作ることができる。これらの疑似カラーイメージは、単一バンドのイメージでは容易に識別できない表面の微妙な変化を明らかにする可能性がある。この疑似カラーイメージは、カイザークレータ(Kaiser Crater)のフロアの一部を示している。カイザーク・レータは直径207キロメートル、ヘラス・プラニシアの西にあるノアチス・テラ(Noachis Terra)にある。この砂丘フィールドは、クレータフロアの南に位置する砂丘のいくつかの地域の一つである。

砂丘は十分な風と砂によって形成される。砂丘の形は、通常、風が吹いてくる側に浅い傾斜があり、反対側に急峻な面がある。このイメージの砂丘の明るい部分は急峻な斜面である。風が砂の粒を浅い斜面に吹き上げ、粒は砂丘の頂上から急な側に「落下」する。時間が経つにつれて、一定の風が砂丘の頂上を前方に移動させる。砂丘は、砂の量に応じて、高さと大きさを成長させる可能性がある。このイメージの砂丘は、左側に向かって西に移動している。この疑似カラーの組み合わせの濃い青は、典型的な玄武岩質の砂である。

このイメージは、緯度 -46.8031 経度 19.7369 であり、 2020-10-01 08:54 にとられた。

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June 23, 2021


   11月7日(火):   不安なラビリンサス、疑似カラー (オデッセイ)

THEMIS の VIS カメラには五つのフィルターが搭載されている。さまざまなフィルターからのデータを複数の方法で組み合わせて疑似カラーイメージを作成できる。これらの疑似カラー画像は、シングルバンドのイメージでは容易に識別できない表面の微妙な変化を明らかにする可能性がある。今日の疑似カラーイメージは、南の極冠に近いユニークな地域アンガスタス・ラビリンサス(Angustus Labyrinthus)の一部を示している。この線状の隆起は、火山の力と地殻変動の力によって形成されたと考えられており、マグマが地下の亀裂を埋め、その後、侵食によってマグマ物質が露出した。

このイメージは 緯度 -81.4308 経度 293.465 であり 2018-07-26 20:12 に撮られた。

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April 09, 2021


   11月6日(月):   ガサ・クレータ (オデッセイ)

この VIS イメージは、大きな名前のないクレータ、エリダニア・プラニシア(Eridania Planitia)のフロアにあるガサ・クレータ(Gasa Crater)を示している。複数の溝が二つのクレータの縁を切っている。

このイメージは緯度 -35.6906 経度: 129.494 で、 2020-09-24 09:28 に撮られた。

イメージは一部です。全体はイメージをクリックしてご覧ください。なお「クレータ錯視」によって、凹凸が逆に見えていると思います。

November 25, 2020


   11月2日(木):   イヌビッククレータ、疑似カラー (オデッセイ)

この疑似カラーのイメージは、北の極冠の近くにあるイヌビック・クレータを示している。

オデッセイの THEMIS VIS カメラには五つのフィルターが搭載されており、様々なフィルターからのデータを様々な方法で組み合わせて、疑似カラーイメージをつくることができる。これらの疑似カラーイメージでは、単一バンドのイメージでは容易に識別できない地表の微妙な変化を明らかにできることがある。

このイメージは北緯 78.5135、東経 331.771 で、 2016-03-19 05:17 に撮られた。

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2016 03 19


   11月1日(水):   多角形の地形で囲まれた氷を露出したインパクトクレータ (リコネッサンス)

このイメージの中央にある氷を露出させるインパクトクレーターは、将来の宇宙飛行士が火星に着陸する場所を探すときに科学者達が探すであろうものの一例となる。NASAのマーズ・リコネッサンス軌道船は、2016年7月17日に、高解像度画像科学実験(HiRISE)カメラを使ってこの視界を捉えた。このイメージの色は効果のために強調されている。水の氷は実際には火星でこれほど青く見えない。このクレータの幅は約18メートルと推定されている。

インパクトの周囲には「ポリゴン(多角形)地形」と呼ばれる粗い表面があり、地球上では時間とともに地下の氷が膨張と収縮を繰り返したときに形成されることが知られている。氷が露出しているクレータを取り巻くこの地形を見ると、そこには、はるかに多くの氷が見つかる可能性があることが示唆されている。

この成果は、NASAが資金提供する地下の氷マッピング(SWIM:Subsurface Water Ice Mapping)と呼ばれるプロジェクトに含まれている多くの成果の一つである。火星の氷には水と二酸化炭素(ドライアイス)の両方がある。水の氷は、火星に足を踏み入れた最初の宇宙飛行士にとって重要な資源であり、火星では、それを、飲用、ロケット燃料、その他の目的に使用できる。

火星の大気は地球の海面で経験する圧力の1%未満と非常に薄いために、液体の水は不安定であり、凍結しない限り蒸発する。しかし、惑星の表面の水の氷は、宇宙飛行士やロボットが生き残るには寒過ぎるような高緯度でのみ安定している。そのため、 SWIM は、着陸が可能な中緯度の地下に保存された水の氷を探し出そうとしている。このような地域は、水の氷が十分なほどには極からは遠いが、火星で見られる最も寒い気温を避けるためには赤道に十分な近さである。

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Oct 26. 2023



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