9月27日(水):
ゲディス谷の尾根とその先への道 (キュリオシティ)
このアニメーションは、NASAのキュリオシティ火星ローバーが高さ5キロメートルのシャープ山の下部を登っていたときにたどったルートを示している。2023年8月、キュリオシティは、ゲディス谷の尾根(Gediz Vallis Ridge)の上端近くにあった(赤で表示)。ローバーの過去と未来の道は、この光景を通る淡い線で示されている。
シャープ山のさまざまな層は、火星の歴史の様々な時代を表している。キュリオシティが昇るにつれて、科学者達は、その風景が時間とともにどのように変化したかについて更に学んでいる。ローバーは、現在、硫酸塩を含むユニット(このアニメーションでは金色に見える)にあり、これまでに訪れた中で最も標高の高い層である可能性がある。硫酸塩は水が乾燥するにつれて形成される塩を含む鉱物であり、硫酸塩を含む層は、古代の火星の30億年以前の、より乾燥した気候への移行を表すと考えられている。緑色の領域、緑色の堆積は、ローバーが、2019年から昨年硫酸塩を含むユニットに入るまで調査した、硫酸塩を含むユニットと粘土を含むユニットを横切る別の層である。
このアニメーションの上部の近くには、地球の川のチャネルを彷彿とさせるヘビのような小道、ゲディス谷チャネル(Gediz Vallis Channel)がある。更に下ると、そのチャネルは土石流によって埋められ、泥や岩が山の下まで運ばれた。その素材は、
後に、風によってそびえ立つゲディス谷の隆起に浸食された破片のファンに広がったと考えられている。この隆起は、このように、キュリオシティが到達するのが難しいだろう高い層からの素材を調査する稀な機会である。
キュリオシティは、緑色の堆積全体でドライブしようと試みた時を含む過去に数回、この隆起を訪問しようとした。ローバーは、
このアニメーションの左下に見られるような、その車輪に損害を与えたナイフのように鋭い岩の故に、引き返すことを強制された。隆起に到達する他の試みは急峻に過ぎた。
最終的に、ミッションが直面した最も困難な登山の一つを経て、キュリオシティは2023年8月14日に、2メートルのロボットアームで念願の尾根を調査できるエリアに到着した。
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Sept 18. 2023