軌道船 (赤はヨーロッパ宇宙機関) 探査車(ローバー) ヘリコプター 固定型着陸船
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  2023年7月

このページの対象としている探査機、その名称などは、上のイメージを含む表からご覧ください。火星探査に関するこれまでの経緯は トップページ の案内から、また、 'Perseverance' の読みについては こちら をご覧ください。
なおこのページは、特別な記事がある場合を除いて、土曜日・日曜日・祝日の掲載は休みます。

   7月31日(月):   ネレイダム・モンテスの流れの特徴 (リコネッサンス)

この観察についての説明はあまり多くはないが、この信じられないほど粘性のある流れがそれ自体を物語っている。ネレイダムモンテス(Nereidum Montes)は火星の広大な山脈であり、アルギレ・プラニシア(Argyre Planitia:アルギレ大地)の北東約 1,143 キロメートルに広がっている。

このイメージは幅5キロメートル未満、宇宙船の高度は252キロメートルだった。

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April 27, 2023


   7月28日(金):   流れに身を任せる (リコネッサンス)

ハルマキス谷(Harmakhis Vallis)は、ヘラス東部に位置する長さ約800キロメートルの流出チャネルである。この谷はおそらく表面の崩壊と流れる水の組み合わせによって形成された。

谷の端は壁から落ち込んだ物質によって拡げられ、後に地球の氷河と同様に、氷が豊富な物質で満たされた。このイメージは、氷河の氷で満たされた谷底の一部を示している。氷河のいくつかに平行な尾根があり、氷が下り坂、障害物の周り、障害物の間をどのように流れたかを示している。

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January 25, 2023


   7月27日(木):   ラッセルクレータの砂丘の進化 (リコネッサンス)

ラッセルクレータ(Russell Crater)は、見事な砂丘と溝の多様性を持っているので、お気に入りのターゲットである。時の経過とともに既存の溝を彫ったり変化させたりする可能性のある、風および二酸化炭素の氷が原因となって発生する変化を追うことができる。この切り欠きの暗い部分は、氷が固体から気体の状態に昇華し、暗い地下の物質を露出させている場所である。

イメージは幅5キロメートル以下、宇宙船の高度は253キロメートルであった。

火星の極地方にしばしば見られる光景である。大判はイメージをクリック。

May 3, 2023


   7月26日(水):   新しい光の中に火星を見る (パーサビアランス)

火星での最初の400日間で、NASAのパーサヴィアランスローバーは、そのロボットアームの革新的な機器である SHERLOC のお陰で、有機物の多様なコレクション(生命の構成要素と見なされる炭素ベースの分子)を発見した可能性がある。この惑星が数十億年前に微生物の生命を支えていたという証拠を探す使命を持つ科学者達は、生物学的または地質学的な源が分子を形成したか否かを確信してはいないが興味をそそられている。

SHERLOC (Scanning Habitable Environmentwith Raman & Luminescence for Organics & Chemicals)は科学者達がサンプルを収集する価値があるかどうかを判断するのに役立ち、この機器は火星サンプルリターンキャンペーンにとって不可欠である。

SHERLOC は、有機化合物と呼ばれるさまざまな種類の炭素ベースの分子を観察した。SHERLOCの能力は、岩石がどのように光を散乱させるかを分析することによって、岩石の化学的構成を調べる技術に集中している。この装置は、紫外線レーザーをターゲットに向ける。その光がどのように吸収され、また放出されるか(ラマン効果と呼ばれる現象)は、さまざまな分子の独特のスペクトル「指紋」を提供する。 これによって科学者達は、岩石に存在する有機物と鉱物を分類し、岩石が形成された環境を理解することができる。例えば塩水は淡水とは異なるミネラルの形成をもたらす可能性がある。

SHERLOCは、その WATSON カメラで岩石のテクスチャをとらえた後、それらのイメージにデータを加えて、岩石の表面の化学物質の空間マップを作成する。 Nature に掲載された最近の論文で詳述されている結果は、この機器は、科学チームが期待した通りであった。

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July . 2023


   7月25日(火):   マース谷の粘土 (エクスプレス)

ヨーロッパ宇宙機関のマーズ・エクスプレスは、生命のサインに関する我々の調査の、火星で最も有望な場所の一つ、古いお気に入りの、特徴的かつ魅力的なマウルス谷を再訪した。

マゥルス峡谷の透視図(3)

マーズ・エクスプレスは、以前に赤い惑星のこのエリアをイメージに撮った。 宇宙船によって集められたデータは、2016年に戻ったこの領域の関連するアニメーションとともに、マゥルス峡谷の大きな合成をつくるために使われた。この新しいイメージのように、これらは、マーズ・エクスプレスの高解像度ステレオカメラ(HRSC)からの観測に使われた。

異なる時に惑星の同じ部分を撮ることは、火星についての我々のモデルや合成を改善するだけでなく、惑星を横断する季節その他の表面の変化を捜すために、また、我々のマッピングを難しくする火星の大気圏の雲またはダストの影響を修正するために重要である。

--- 以下略。

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July 19. 2023


   7月24日(月):   古代の川、パーサビアランスの仕事を助ける (パーサビアランス)

NASAのパーサビアランスは、6月23日(832火星日)に、20番目の岩石コアサンプルを含んだチューブを封印し、科学チームはその可能性に興奮している。それは、このサンプルが、遠い過去に川によって他の場所から運ばれ、ここに堆積し、そこで固められた、他の岩の小さな塊で構成された露頭からローバーによって掘削されたためである。
チームが「エメラルドの湖」の愛称で呼ぶこの集団は、ローバーがかって訪れたことがなかったかも知れない場所に関する多くの情報を詰め込んでおり、新しい岩の破片はそれぞれ地質学的な物語を表している。

パーサビアランスが現在探査している火星の川床をつくった水は何十億年も前に蒸発したが、それらの水によって運ばれた物語は新鮮なまま礫岩に蓄えられている。

パーサビランスの「オーティスピーク(Otis Peak)」サンプルは、これらの集団の色を明らかにしている。パーサビアランスは、「エメラルド湖」と呼ばれる礫岩から採集したサンプルの6月13日にこの画像をとらえた。この「オーティスピーク」コアは、かつてジェゼロクレーターに流れ込んだ川によって運ばれた個々の鉱物である明確な色の領域を示している。

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July 19. 2023


   7月21日(金):   砂丘と岩盤 (リコネッサンス)

マルス谷(Mawrth Vallis)の南のクレータにあるこれらの砂丘は、その変化を測定するために監視されている。しかしながら、これらの活動的な砂丘は、砂丘の間の基盤のダストを取り除き、この色彩を強調された切抜きのように、多様な色と組成を持つのかもしれない。

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February 19, 2020


   7月20日(木):   多重インパクト構造におけるインパクト溶融堆積の可能性 (リコネッサンス)

このイメージは、コンテキストカメラのイメージに見られる、約21×14キロメートルのトリプルインパクト構造の東の部分を示している。

クレータ東の標高の高いところから、より大きな中央のクレータに、インパクトの融解堆積物が流れ込んでいるのが見える。地形がより平坦なこのイメージの東の部分では、インパクトの溶融物質が池のようになり、クレータのフロアに比較的暗く滑らかな堆積物を形成しているように見える。このイメージの北東部に観察されるクレータの外に放出された物質は外観がはるかに粗い。

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February 20, 2020


   7月19日(水):   氷を露出させている斜面 (リコネッサンス)

二つの半球には極に面する急峻な斜面がある。それらは、100メートル以下の厚さの、ほぼ純粋な水の氷を露出させている。

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February 21, 2020


   7月18日(火):   火星から見た地球と月 (エクスプレス)

ヨーロッパ宇宙機関のマーズエクスプレスが火星軌道から地球と月を捉えた四つのイメージのシーケンス。これらのイメージは、2023年6月2日に、マーズエクスプレスの打ち上げ20周年を祝って撮影された。

イメージは、それぞれ、国際時間2023年5月15日、21日、27日の、 14:08, 03:10, 19:49 と、2023年6月2日の 15:00 に撮影された。これは、地球を周る月の月間運動の半分強をカバーしている。この間、地球と火星の間の距離は 279 186 624 km から 301 016 265 km まで変化した。イメージの解像度はピクセルあたり約 2570 km である。

ピクセルの歪みを減らし、地球と月のコントラストが強過ぎるための露出オーバーを補正するために、いくつかのイメージ処理が適用されている。しかし、全てのイメージの歪みを補正することは不可能だったため、地球と月の形状は僅かに変形している。

イメージは、高解像度ステレオカメラ(HRSC:High Resolution Stereo Camera)の超解像チャンネル(SRC:super resolution channel)で撮影された。

動画です。ダウンロードに時間がかかります。中央の白い点は地球、その周りを月が回っていますが、非常に幽かなので注意してご覧ください。大判はイメージをクリック。

July 07. 2023


   7月14日(金):   アラビア・テラのチャンネル (リコネッサンス)

この観測の目的は様々な大きさのチャネルのグループを調べることにある。これらは、クレータが近くにあるので、噴出物の熱が原因である可能性がある。

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March 12, 2020


   7月13日(木):   新しいインパクトのマークが消えていく (リコネッサンス)

2010年の HiRISE (高解像度画像実験装置)の観測は、2007年12月以降、2010年8月以前に形成された、コンテキスト(状況)カメライメージをベースとした、新しいインパクトクレータを撮った。 HiRISE は、ダストが堆積しまたは再分配されて、暗い排出物と爆発した地帯の模様がどれほど速く消え去るかを見るために、これらのサイトを再び撮った。

暗い素材は霞んでいるが、依然として直径 6.3 メートルのクレータを見ることができる。

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March 20, 2020


   7月12日(水):   氷の昇華によって拡がったクレータ (リコネッサンス)

このイメージは、ユートピアプラニシアの西にある直径約6キロメートルのインパクトクレータからの噴出物の一部をカバーしている。噴出物は氷の流れを示唆する形を持っている。これらのローブの上の直径約100〜200メートルいくつかの小さなクレータは独特の形成をしている。その一つの解釈は、インパクトクレータがほぼ純粋な水の氷を露出させ、それがクレータの斜面で露出した場所で昇華し、クレータの直径を拡げ、波形の外見をつくり出した。小さな多角形は浅い氷の他の指標である。

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March 19, 2020


   7月11日(火):   縁の暗い砂 (リコネッサンス)

このイメージは、北極の氷と近くの極地の砂丘の境界をカバーしている。カラーデータは、明るい氷、暗い砂、赤みがかったダストを明確に区別する。

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March 18, 2020


   7月10日(月):   斜面の筋を見る (リコネッサンス)

ダストや砂は小さな“なだれ”として火星の斜面を滑り落ちる。暗い斜面の縞は、比較的明るい色のダストが斜面に“なだれ”を生じさせ、その下のより暗く粗い砂が露出した結果であると考えられている。

<参考>:火星のクレータに見られる斜面の筋は、火星探査の初期から大きな議論を巻き起こしてきた。かっては、ある程度の時間経過とともに筋が薄れること、北半球では南面する斜面の壁に多く見られることなどから、これらは水が流れた跡とも解釈され、その発生地点が地表面の直ぐ下にあることから、火星の地下には水があるとする説さえもあった。

最近では「水に起因する」という説は概ね否定されているが、その多様な形態と共に「火星の未知」の一つとして残っている。

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March 17, 2020


   7月7日(金):   アルバモンスの西 (リコネッサンス)

アルバ・モンス(Alba Mons)は、その幅が米国に匹敵する大きな火山であり、広大な火山流のフィールドを持ち、その一部は、滑らかで埋められたクレータのこのイメージに明らかかも知れない。

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March 21, 2020


   7月6日(木):   トラフのフロアで (リコネッサンス)

このイメージは、ニリ・フォッセ(Nili Fossae)のトラフのフロアにあるハーグレイブス・クレータ(Hargraves Crater)の噴出物の中サイズの部分をカバーしており、かんらん石や炭酸塩などの露出した鉱物が含まれている。

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March 25, 2020


   7月5日(水):   北の平原のクレータの色とりどりの岩盤 (リコネッサンス)

このイメージは、火星の北の平原にあるインパクトクレータの内部を撮っている。これは、クレータ・フロアの砂丘のベースラインイメージを提供することを目的としており、将来の写真での動きを監視できる可能性がある。

砂より多くのものが見られる。暗い起伏のある砂丘が露出した基盤のカラフルな地表の上にある。この多彩な色は、恐らく、多様な鉱物の組成を反映している。

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March 31, 2020


   7月4日(火):   52回の着陸前のインジェニュイティ (インジェニュイティ)

NASAのインジェニュイティマーズヘリコプターのナビゲーションカメラは、2023年4月26日の52回目の飛行中に回転翼航空機の影を捉えた。このイメージは、パーサビアランスとインジェニュイティが63日間通信を停止した後、ようやく受信された。

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June 30. 2023


   7月3日(月):   インジェニュイティヘリコプター、ホームをコール (インジェニュイティ)

NASAのインジェニュイティ・マーズ・ヘリコプターの52回目の飛行は、成功として公式のミッションの記録書に載っている。飛行は4月26日に行われたが、ジェット推進研究所のミッションコントローラーは、着陸のために地表に向かって降下したときにヘリコプターとの接触を失った。

インジェニュイティチームは、ヘリコプターの着陸場所とパーサビアランスローバーの位置の間に丘があり、二つの間の通信が遮断されるための通信の切断を予想していた。ローバーは、ヘリコプターとジェット推進研究所のミッションコントローラーとの間の無線の中継基地として機能している。この通信の喪失を見越して、インジェニュイティチームは、ローバーの復帰の再連絡計画をすでに作成していた。パーサビアランスが丘を登り、インジェニュイティを再び見ることができた6月28日に、再び接触が確立された。

363メートル、139秒のフライトであるフライト52の目標は、ヘリコプターの位置を変え、ローバーの科学チームのために火星の地表のイメージを撮ることだった。

大判はイメージをクリック。写真は2023年4月16日火星日766日目に、パーサビアランスのマストカムZで撮られたインジェニュイティ。

June 30. 2023



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