軌道船 (赤はヨーロッパ宇宙機関) 探査車(ローバー) ヘリコプター 固定型着陸船
オデッセイ エクスプレス リコネッサンス メイブン エクソマーズ キュリオシティ パーサビアランス インジェニュイティ インサイト(終了)

  2023年5月

このページの対象としている探査機、その名称などは、上のイメージを含む表からご覧ください。火星探査に関するこれまでの経緯は トップページ の案内から、また、 'Perseverance' の読みについては こちら をご覧ください。
なおこのページは、特別な記事がある場合を除いて、土曜日・日曜日・祝日の掲載は休みます。

   5月31日(水):   フライト50に至るまで (インジェヌイティ)

この地図は、NASAのパーサビアランス・ローバーとそのインジェヌイティ・ヘリコプターの50回目の飛行に至るまでの火星日ごとの位置を示している。インジェヌイティは緑色の点で示されている。パーサビアランスは、ヘリコプターとの通信が不可能な場所に赤い点で示され、次にフライト50が実行される前にヘリコプターに最も近いローバーのポイントが黄色の点で示されている。

インジェニュイティの49回目の飛行は、2023年4月2日(火星日752)に、50回目の飛行は、2023年4月13日(火星日763)に行われた。

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May 26. 2023


   5月30日(火):   Mastcam-Z の「パインスタンド」の視界 (パーサビアランス)

NASAのパーサビアランス火星探査車は、「パインスタンド(Pinestand)」と呼ばれる孤立した丘のこの合成を捕らえた。科学者達は、ここに積み重ねられた堆積層は、深く、また動きの速い川によって形成された可能性があると考えている。しかし、それらの形成についての不確実性には、これらの層が川によってつくられたために、地球の地質学の標準によれば例外的に高く、高さ20メートルのものもある。

この合成は、火星日718の2023年2月26日に、パーサビアランスの Mastcam-Z カメラによって捕らえられた。イメージは、地球に送り返された後、18枚のイメージをつなぎ合わされた。これは、平均的な人が火星に立った場合の視界とほぼ同じである。

イメージをタッチし、現れるアイコンを操作してご覧ください。ここに挙げたイメージは未加工のものです。加工済みのイメージ(右:地球上で見る視界に似せたもの)はヘッドラインをクリックしてNASAのサイトからご覧ください。

May 11. 2023


   5月29日(月):   火星の火山の山腹の亀裂 (エクスプレス)

火星には太陽系で最も印象的な火山がある。ヨーロッパ宇宙機関のマーズエクスプレスは、この惑星で2番目に高いアスクレウス・モンス(Ascraeus Mons)のくぼんだ亀裂のある側面をとった。このイメージは、マーズエクスプレスの高解像度ステレオカメラ(HRSC)からの観測で構成されている。

アスクレウス・モンスは、火星の西半球の火山の高原、タルシス地域にある三つの著名な火山の最北端にある最も高い火山である。高さは7キロメートルだが、傾斜は緩やかで、平均傾斜は7度である。この緩やかな傾斜は直径480キロメートルの、この火山の巨大なベースに反映されており、ルーマニアとほぼ同じ大きさの低部を与えている。アスクレウス・モンスは、火星だけでなく太陽系全体で2番目に高い火山であり、同じ火星のオリンパスモンスに次いでいる。

フレームの右側には、しわの寄った溶岩流が多数ある。この皺の地面は、続いて、円形かほぼ円形の窪地の列がトラフを形成するように結合され合体した地形、「穴のクレータ(pit craters)」のチェーンに出会う。これらは地球上にも見られ、注目すべき例は、メキシコのユカタン半島に見られるセノーテ(Cenotes)である。ここに示されているピットクレータートラフとチェーンもグループ化され、特に大きく目を引く崩壊の領域を形成している。
これらのチェーンとトラフは、溶岩流の地表層が急速に冷え、堅くなり、地下の空所がつくられたと考えられる、恐らく、地下に隠れた空所が横たわっているところに形成される。

ピットクレータチェーンの左側の地面は、火山の側面によく見られる縁のない小さな蛇行するチャネル、いわゆる「曲がりくねった小川(sinuous rilles)」によってマークされている。これらがどのように形成されるかはまだ不明であるが、それらの生成には溶岩、灰、水の流れ、またはそれら三つの組み合わせが含まれている可能性がある。

以上は記事の一部分の要約です。

ヨーロッパ宇宙機関のマーズエクスプレスは2003年から火星軌道を周回しており、希薄な大気を含め、火星のさまざまな地表を調査しています。この軌道船の画像装置 HRSC は、他の探査装置にない、立体(3D)写真を撮るように設計されました。長命ですが技術的には古く、イメージも今日とは比較にならない低解像度です。
イメージは表面が滑らか(つるつるした)に見えていますが、これはこのカメラの特殊性から来ており、実際とは異なっています。

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May 09. 2023


   5月26日(金):   アラビアテラで登る (リコネッサンス)

アラビアテラのいくつかのクレータは層状の岩で満たされており、往々として丸いマウンドのように露出している。明るい層はほぼ同じ厚さであり、階段のような外観を与える。

これらの堆積岩を形成したプロセスはまだよく分かっていない。それらは、火口に吹き込まれた砂や火山灰から形成された、あるいは火口が湖を持っている場合は水中で形成された可能性がある。しかし、美しいアラビアテラをハイキングするときには、一日1万歩歩くのも難しいことではないだろう。

このイメージは差渡し1キロメートル未満である。

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December 16, 2020


   5月25日(木):   明暗の砂丘 (リコネッサンス)

このイメージでは明るい片のある大きな砂丘を示している。極の近くの火星の砂丘では、春に、しばしば季節の霜が残った明るい斑点が見られるが、このイメージは霜がなくなった夏の終わりのものである。何が起こっているのだろう?

高解像度画像実験(HiRISE)装置のクローズアップは、いくつかの手がかりを提供している。明るい片は、風に吹かれた床のように見える大きな尾根で構成されている。さらに、明るい片は、赤外線の赤青イメージでは黄色がかって見える。強化された色では、火星のほとんどの砂は青であるが、ダストは黄色である。これは、明るい床が、異なる組成のダストや素材から構成されているか、あるいは覆われていることを示唆している。

このイメージは差渡し1キロメートル未満である。

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February 16, 2021


   5月24日(水):   火星の凍てつく砂丘 (リコネッサンス)

火星の北の平原の高緯度にあるこの凍るような直径5キロメートルのクレーターを砂丘のフィールドが占めている。いくつかの砂丘はメインのフィールドから離れており、溝のような形に沿って火口の斜面を登っているように見える。

火口のフロアには、氷の昇華による季節的な融解を示す、葉の形や縞模様などの様々な模様が含まれている。

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March 16, 2021


   5月23日(火):   火星の氷河のような地形 (リコネッサンス)

火星の中緯度には物質が流れたように見える場所が多くある。このイメージは、二つの尾根の間を流れる例を示している。これらを地球上で見られるものや火星の他の情報と比較して、科学者達は、これらが氷河であると信じるようになる。

このような氷河に似た地形は、今日の気象で起こり得ない過去に氷がここに堆積したことを示している。これらの地形が、何故、非常に薄く、氷が非常に冷たく、火星の重力が非常に低いときに、それほど流れたのかはやや不思議である。それらは、恐らく、地球上の典型的な氷河より非常にゆっくり動くのだろうが、それらが最終的に我々が我々の惑星で見る谷の氷河と非常に類似して見えるようになるまでに、火星はその手に多くの時間を持っている。

このマップはピクセルあたり50センチメートルのスケールで投影されており、北は上である。

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May 12. 2023


   5月22日(月):   ベルバクレータの視界を撮る (パーサビアランス)

NASAのパーサヴィアランス火星探査車に搭載された Mastcam-Z は、最近、大きなジェゼロクレータの中の大きなインパクトクレータ、ベルバ・クレータ(Belva Crater)の奥深くを調べながら152枚のイメージを集めた。ドラマチックなモザイクに縫い合わされたこの結果は、人目を引くだけでなく、ローバーの科学チームにジェゼロの内部に関する深い洞察を提供している。

イメージにカーソルを当て左上の表示を操作してご覧ください。下の図はローバーの現在位置、リンク先から詳細を見よう。

May 18. 2023


   5月19日(金):   複雑な溶岩の冷却 (リコネッサンス)

この HiRISE イメージは、板状の隆起した溶岩の典型的な例を示している。科学者達は、これは地球上の「ラブリー・パホエホエ(rubbly pahoehoe)」と呼ばれる溶岩のタイプと同じだと考えている。

溶岩が更に冷え、筏に組まれ、この瓦礫は、最終的に、冷えた地球の溶岩湖に見られるような模様をつくり、プレートを形成する。

我々は、これらのプロセスの複雑な歴史をここに見ている。ここには、右側と左上、および中央下に、形成の二つ段階を示す瓦礫の二つの異なる形がある。中央の滑らかなエリアは、また、開かれ持ち上げられ、部分的に冷え、続いて開かれたことを示す、異なる多角形のスタイルの二つの領域に分けられる。

このマップはピクセルあたり50センチメートルのスケールで投影されており、北は上である。

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May 12. 2023


   5月18日(木):   火星の北極の氷の崖 (リコネッサンス)

火星の北極には厚さ約3キロメートルの氷冠が存在している。いくつかの場所では、その端は高さ約1/2メートルの崖であり、ほぼ垂直の氷の壁である。

このような HiRISE のイメージを使うと、この崖の表面が、ギザギザのブロックに分割されていることがわかる。崖のふもとにあるがれきの山は、これらのブロックがどこに落ちたかを示している。

春には、これらの崖の表面を雪崩が下るのを見ることもあり、このイメージは、更にそれらを探すために撮影された。ただし、今回は雪崩は見られない。理由はわからないが、雪崩の数は年によって異なり、この春は雪崩が少ない年のようである。

このマップはピクセルあたり50センチメートルのスケールで投影されており、北は上である。

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May 12. 2023


   5月17日(水):   リュカススルチの尾根 (リコネッサンス)

このイメージは、オリンパス・モンス火山の近くにあるリュカス・スルチ(Lycus Sulci)と呼ばれる地域の湾曲した尾根のグループを示している。この地域の岩石の多くは、風による侵食を受けているため、今日見られる表面はもともと地下深くに埋もれていた。

このような尾根は、通常、地下に水が流れ、地下水の中の化学物質から鉱物が形成され始めるプロセスである続成作用によって地下に形成される。これらのミネラルは、通常、水が流れやすく、ミネラルが成長する余地がある亀裂などの場所に最も豊富にある。鉱物で満たされた亀裂は、周囲の岩石よりも侵食されにくいため、周囲の弱い岩石が侵食されると、このような尾根が形成される可能性がある。

このマップはピクセルあたり50センチメートルのスケールで投影されており、北は上である。

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May 12. 2023


   5月16日(火):   本のような岩を見つける (キュリオシティ)

NASAのキュリオシティローバーは、ロボットアームの端にある火星ハンドレンズ画像装置(MAHLI)を使って、2023年4月15日火星日 3,800 日に、本の、開いたページのように見える 「テラ・フィルメ(Terra Firme:ポルトガル語で堅い土地:アマゾン流域の一部)」 と呼ばれる岩の、このクローズアップの視界を撮った。岩の幅は約 2.5 センチである。

火星では珍しい形の岩石がよく見られ、太古には運ばれた岩石の亀裂から水が浸透することによって形成されることがよくあった。何年にもわたって風に吹かれて砂に吹き飛ばされた後、柔らかい岩が彫られ、硬い材料だけが残った。

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May 04. 2023


   5月15日(月):   騒乱の火星の川の記録を示しているのかもしれない (パーサビアランス)

NASAのパーサビアランスからイメージは、騒乱の火星の川の記録を示しているのかもしれないスクリンクル・ヘブン(Skrinkle Haven:イギリスの海水浴場)の岩の曲がった帯。科学者達は、イメージに見られるこれらの岩の帯が、火星に発見されたその種の証拠の初めての、非常に高速な、深い川によって形成されたのかもしれないと考えている。

NASAのパーサビアランスローバーが撮影した新しいイメージは、かつての火星の、うねった川であった兆候を示す可能性がある。この川は、ローバーが2年以上前に着陸して以来探索してきた地域、ジェゼロクレータに流れ込む、チャネルのネットワークの一部であった。

これらの水の環境の理解は、火星の岩石に保存されている可能性のある古代の微生物の兆候を探す科学者の努力に役立つ可能性がある。

パーサビアランスは、高さ250メートルの、流れる水を示唆する湾曲した層を特徴とする扇形の堆積岩の山の頂上を探索している。科学者達が答えを求める疑問の一つには、その水が、キュリオシティローバーがゲイルクレータで発見した証拠に近い比較的浅い小川を流れたのか、それともより強力な河川システムを流れたのかということがある。

パーサビアランスの Mastcam-Z 機器によって撮られた何百もの画像からつなぎ合わされたこれら二つの新しい合成は後者を示唆し、粗い堆積物の粒子と石畳の重要な手がかりを明らかにしている。

--- 以下略。

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May 11. 2023


   5月12日(金):   イリジウムプラニシアの曲がりくねった尾根 (リコネッサンス)

曲がりくねった隆起は水路の外見を与える薄くまた蛇行する構成である。しかし、それは刻まれたというよりはむしろ地表の上に持ち上げられた。これらの隆起は、かつて、地表の中に切り込む水路であったと考えられている。

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March 19, 2021


   5月11日(木):   情報を伝える層 (リコネッサンス)

このイメージは、南極の層状堆積物(SPLD)の基部付近の層状の構造を示している。これらの鉱床とその北の対応物のレーダー観測は、それらが水の氷に富んでいることを示している。

これらの層は、地球の氷河期と同様、火星の古代の気候変動を記録しているようである。しかし、 SPLD の表面は北極の層状堆積物(NPLD)の表面よりもはるかに古いことが長い間認識されてきました。表面に保存されたクレータを数えると、 NPLD では 1,500 年未満であると推測されるが、SPLDの表面にはさらに多くのクレーターがあり、したがって数百万年前のものである。

これらの極地の氷の堆積物がなぜこれほど異なる年代を持っているのかはわからないが、どちらも火星の気候進化に関する貴重な情報を保存している可能性がある。

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Mar 18 2021


   5月10日(水):   南の中緯度の氷の断崖 (リコネッサンス)

この強化されたカラーのカットアウトは、北側の急峻な断崖に囲まれた直径約600メートルの穴を示している。南の中緯度の同様な断崖は、地表面から数メートル内に広がる水の氷を露出させていることが知られている。

氷はゆっくりと大気中に昇華しているように見え、断崖は赤道に向かって後退し穴を拡げる。これは、この特定の断崖の最初の HiRISE(High Resolution Imaging Science Experiment:高精細画像科学実験装置) イメージであり、将来の人間の探検家に簡単にアクセスできる水の源を提供する可能性のあるこれらの地層の進化を監視するための進行中のキャンペーンの一環としてとられた。

断崖の上部から伸びる暗く青い縞は、風が穴から砂を吹き飛ばしたり、明るいダストを地表から取り除いたりしたことによって引き起こされた可能性がある。

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April 15. 2021


   5月9日(火):   火星のホタテ貝のレシピ (リコネッサンス)

火星の約3分の一はダストの表面のすぐ下に水の氷を持っている。将来の人間の探検家にとって不可欠な場所を正確に把握する方法の一つは、この埋もれた氷が存在するときにのみ発生する地形を探すことである。これらのホタテ貝はそれらの診断地形の一つである。

このイメージの表面のすぐ下にはきれいな氷の層がある。いくつかの場所で、氷が蒸発するにつれて表面のダストが残った穴に崩れる。これらの穴はますます多くの氷が失われ、ここに見えるホタテ貝のように成長する。

ホタテ貝の間にはまだ氷があり、宇宙飛行士達が掘り起こすことができる。

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March 18, 2021


   5月8日(月):   NASA、火星軌道船の鉱物マッピング機器を廃止 (リコネッサンス)

NASAは、4月3日に、以前から予定されていた火星を調査する最も古い装置の一つのスイッチをオフにした。
NASAの火星偵察軌道船に搭載されて、17年間、赤い惑星の地表を横断して、粘土、赤鉄鉱(酸化鉄)、硫酸塩などの鉱物を明らかにしてきた、火星コンパクト偵察画像分光計(CRISM)をオフにした。
ジョンズホプキンス大学応用物理研究所(APL)によってリードされてきた CRISM は、科学者達が、湖、流れ、地下水などが、数10億年以前に、この惑星で、どのように形づくられたかについて理解するのに役立つ、高解像度の重要な鉱物マップを描いた。この装置の二つの探知器は、水の存在で形成される鉱物の化学物質の指紋を可視光と赤外線光で調べた。

NASAは、また、2012年からキュリオシティが調査しているゲイルクレーターや、最近19番目のサンプルを収集したパーサビアランスローバーが調査するジェゼロクレーターのように、最も科学的に興味深い着陸地点がどこにあるかを把握するためにも CRISM マップを使ってきた。

CRISM は、その分光計を宇宙船の熱から分離するために冷却器を使い、三つの冷却器(ryocooler)が連続して使われ、最後は2017年でそのライフサイクルを終えた。その後、 CRISM チームは、冷却器を使用せずにデータを生成し続ける方法を模索し、五つの新しいグローバルマップを作成することにした。その一部は昨年公開された。

--- 以下略。

文章は概略です。大判はイメージをクリック。

April 25. 2023


   5月2日(火):   ベルバ・クレータでパーサビアランスを捉える (インジェヌイティ)

ベルバ・クレータ(Belva Crater)の縁にあるNASAのパーサビアランス火星探査車のこのイメージは、2023年4月22日(火星日772日)に、インジェヌイティの40回目の飛行中に撮られた。イメージが撮影されたとき、ヘリコプターは約12メートルの高度にあった。

ローバーはイメージの左上にあり、科学チームが「エコー・クリーク(Echo Creek)」と呼ぶ、明るい色調の岩の露頭に駐車している。パーサビアランスの軌跡がその位置からイメージの右上まで伸びているのがわかる。ヘリコプターの影は、イメージの中央のすぐ右下の、前景の岩だらけの丘に見ることができる。科学チームによって「ジュリアン山」と名付けられた丘が、ローバーの将来の停留所として計画されている。ローバーの、進入、降下、着陸システムからの小さな三角形の破片がイメージの中央下に見える。

図1:パーサビアランスの拡大した視界。
図2:小さな破片の拡大した視界

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April 24. 2023


   5月1日(月):   火星のコアをこれまでで最も明確に見る (インサイト)

NASAは12月にインサイト火星着陸船を引退させたが、その地震計からのデータの宝の山は今後数十年にわたって精査される。2021年の対の地震(temblor)から検出された地震波を見ることで、科学者達は、火星の液体の鉄のコアが以前考えられていたよりも小さく密度が高いと推測することができた。

この発見は、他の惑星のコアに関して、これまでに行われた初めての直接観測であり、4月24日に、全米科学アカデミーの議事録に発表された論文に詳述されている。

2021年8月25日と9月18日に発生した二つの揺れは、インサイトチームによって、着陸船から見て惑星の反対側、いわゆる裏側地震(farside quakes)が発生したことが最初に特定された。この距離は重要である:地震がインサイトからより遠くで起きるほど、検出される前に、その地震波が惑星の中をより深く旅することになる。

火星には構造プレートがないために、ほとんどの火星の地震は、熱と応力によってこの惑星の地殻に形成される断層または岩石の破砕によって引き起こされる。地震の大きさも検出の要因となった。

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April 24. 2023



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