Mars Rover Curiosity
火星探査ローバー キュリオシティ
このページでは、2012年8月に火星のゲイルクレータに着陸した、NASAのマーズローバーキュリオシティ(火星科学研究所宇宙船)の、火星での活動をご紹介しています。
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11月10日
キュリオシティ・ローバー、火星で隕石を発見し調査する
NASAのキュリオシティローバーのマスト・カメラ(Mastcam)からの、この暗い、2016年10月30日のイメージの中心の、滑らかな面のオブジェクトは、レーザーパルスで調べられ、鉄・ニッケルの隕石であることが確認された。キュリオシティが10月に到着した火星のシャープ山のエリアをテーマに、米国メイン州バー・ハーバー(Bar Harbor, Maine)の周辺の場所が名付けられた。この場面は岩と砂が地球の昼間の日照条件に似せた、ホワイトバランスを調整した色で示されている。
Nov 02, 2016
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11月9日
マーズローバーのレーザーで撃たれた鉄・ニッケル隕石
NASAのキュリオシティローバーの化学&カメラ(ChemCam)装置からのカラー化された視界のこの合成写真の、暗い、ゴルフボール大のオブジェクトは、 ChemCam がターゲットの組成の元素を判定するためにレーザーパルスは使った光る格子の点を示している。非公式に「卵岩(Egg Rock)」と名付けられたこのオブジェクトの分析は、鉄・ニッケルの隕石であることを確認した。鉄・ニッケルの隕石は、地球で発見される宇宙の岩の一般的なクラスであり、以前にも火星で発見されたが、この卵岩はレーザーの放射と分光計で調べられた最初である。
2016年10月30日のレーザーパルスは、ターゲットで輝くガスの爆発を誘導し、 ChemCam の分光計は、ターゲットの組成に関する情報を得るためにそれらの爆発からの光の波長を示した。これらのレーザーパルスは、また、明るい内部の素材を露出させて暗い外面を通して燃えた。この視界は、キュリオシティのマスト・カメラ(Mastcam)でとられたイメージから色を加えた、 ChemCam の遠隔マイクロ画像装置(RMI)カメラで同じ日の後にとられた二つのイメージを結合している。
Nov 02, 2016
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10月20日
「マレイ・ビュート」におけるキュリオシティの自画像
NASAのキュリオシティローバーのこの自画像は、シャープ山の麓の「マレイ・ビュート」エリアの「クエラ(Quela)穿孔サイトのローバーを示している。このパノラマのスカイラインの鍵となる地形は、ローバーのマストの左の「M12」と呼ばれる暗いメサと、マストの右の青白いシャープ山の上部である。 M12 のトップは、キュリオシティの背後の傾斜した岩の重なりの上約7メートルにある。この場面は、ローバーのロボットアームの終端の火星ハンドレンズ画像(MAHLI)カメラでとられた約60のイメージを結合している。大部分の構成要素イメージは、火星日 1,463 日の2016年9月17日にとられた。ローバーの前のドリルホール(穴)エリアの二つの構成要素イメージは、火星日 1,464 日(9月18日)のクエラにおける穿孔サンプル収集によってつくられた穴を示すために、火星日 1,466 日(9月20日)にとられた。北東のローバーのマストとともに、スカイラインが左の西から右の南南西まで続いている。この場面を記録したときのローバーの位置は火星日 1,455 日のドライブを終えたところであった(こちら を参照)。このイメージにはローバーのアームも MAHLI カメラも含んでいない。このプロセスは、他のサンプルコレクションサイトでとられたキュリオシティ自画像をまとめる際にも使われた。大きさの参考として、ローバーの車輪は直径50センチメートル、幅約40センチメートルである。
Oct 04, 2016
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10月19日
火星の「マレイ・ビュート」の入り口のパノラマ
火星「マレイ・ビュート」の中でとられたローバーのパノラマ。この360度のパノラマは、ローバーがシャープ山の麓の「マレイ・ビュート」と呼ばれるエリアにあるときにNASAのキュリオシティローバーのマスト・カメラ(Mastcam)でとられた、これまでに全ての火星探査車が訪れた最も美しい光景の一つである。この視界は、火星日 1,451 日の2016年9月4日にマストカメラの左のアイカメラでとられた、多くの個別のイメージを縫い合わせている。北は両端、南が中央である。この光景を記録したときのローバーの位置は、火星日 1,448 のドライブで着いたサイトである。この場面の中央近くの、暗い、上面の平らなメサは、周囲の平原より約12メートル高い。ローバーの位置から、このメサの頂上は約40メートル、メサの下の破片のエプロンの始まりは約30メートルにある。イメージの左半分の最大に見える暗いビュートは、ローバーから東、高さ約10メートルである。ローバーの位置から、このビュートの頂上は約26メートル、その下の破片エプロンの始まりは約10メートルにある。シャープ山の上部が地平線の右側に現れている。比較的平らな手前は、湖床の泥の堆積を含む、マレイ構成と呼ばれる地質学的な層の一部である。この地表にそびえているビュートとメサは、シャープ山の低部ができた後に風が砂を堆積したときに始まった、古代の砂岩の浸食された残骸である。それらは、地球のビュートとメサの形成に多くの点で似た、浸食に比較的抵抗力のある素材によって覆われている。このエリアは、カリフォルニア工科大の惑星科学者、NASAのジェット推進研究所のブルース・マレイ(1931~2013年)を称えて非公式に名付けられた。この場面は地球の昼光色の下で見える岩と砂に似せてホワイトバランスが調整されている。
Oct 04, 2016
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10月18日
二回目の拡張ミッションのキュリオシティの目的地
このマップは、2012年8月の着陸場所から2016年9月の「マレイ・ビュート」の場所までの、NASAのキュリオシティローバーがドライブしたルート、および、シャープ山の麓の「ヘマタイト(赤鉄鉱)ユニット」と「クレイ(粘土)ユニット」の目的地に着くために計画された経路を示している。青い三角形は、ローバーの2年間の初期ミッションと2年間の拡張ミッションの始めの、キュリオシティによって調査された中間点をマークしている。この赤鉄鉱ユニットと粘土ユニットは、2018年9月までを通した二回目の2年間の拡張のための重要な目的地であった。このマップの基礎となるイメージは、NASAの火星偵察軌道船の高解像度科学画像 (HiRISE)カメラからである。北は上である。バグノルド砂丘は、シャープ山の麓の、暗い、風に吹き寄せられた素材の帯を構成している。右下のスケール・バーは1キロメートルを表している。このエリアの粗い概要イメージは こちら、 こちら、 こちら から。
Oct 04, 2016
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10月17日
2016年9月を通しての、キュリオシティの岩または土のサンプリングサイト
このグラフは、宇宙船内の研究機器による分析のために、NASAのキュリオシティローバーが、その最初の18の岩または土のサンプルを集めたサイトの位置をマップしている。図は、また、14の岩の粉のサンプルが採られた穿孔された穴のイメージをも示している。キュリオシティは、 Rocknest と Gobabeb の、その他の二つのサイトのそれぞれで、二つの土のサンプルをとった。それぞれのドリルの穴の直径は約 1.6 センチメートルである。ここで使われているイメージは、ローバーの火星ハンドレンズ画像(MAHLI)カメラで記録された生の色である。異なる穿孔サイトの素材の色の違いに注目しよう。図では北は左上方向にある。スケール・バー(中央下)は2キロメートルを表している。ベースマップは、NASAの火星偵察軌道船の高解像度画像科学実験(HiRISE)カメラからである。最新のサンプル・サイトは「Quela」であり、そこでは、キュリオシティが、火星日 1,464 日の2016年9月18日にマレイ構成の基盤に穿孔した。
最初の13の岩の穿孔日は次の通り。
2013年2月8日(火星日 182 日)「ジョンクレイン(John Klein)」:
2013年5月19日(火星日 279 日)「カンバーランド(Cumberland)」:
2014年5月5日(火星日 621 日)「ウィンジャナ(Windjana)」:
2014年9月24日(火星日 759 日)「コンフィデンスヒル(Confidence Hills)」:
2015年1月29日(火星日 882 日)「モヤブ(Mojave)」:
2015年2月24日(火星日 908 日)「テレグラフピーク(Telegraph Peak)」:
2015年7月30日(火星日 1060 日)「バックスキン(Buckskin)」:
2015年9月29日(火星日 1119 日)「ビッグスカイ(Big Sky)」:
2015年10月18日(火星日 1137 日)「グリーンホーン(Greenhorn)」:
2016年4月23日(火星日 1320 日)「ルバンゴ(Lubango)」:
2016年5月5日(火星日 1332 日)「オコルソ(Okoruso)」:
2016年6月4日(火星日 1361 日)「オーダム(Oudam)」:
2016年8月6日(火星日 1422 日)「マリンバ(Marimba)」:
<注>: それぞれの“読み”は正しくないかも知れません。火星日はローバーが到着して活動を開始した日から数えた火星の日付(火星の一日は地球より約20分長い)による日数。キュリオシティは、2012年8月に、シャープ山(またはアイオリス山:Aeolis Mons)の近くの平原(アイオリス潟 --- Aeolis Palus --- と名付けられた)に着陸した。
Oct 04, 2016
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10月14日
火星の「マレイ・ビュート」のビュート「M9a」
NASAのキュリオシティローバーのマストカメラ(Mastcam)からのこの場面のビュートの頂上は、ローバーより約5メートル上の東南東約25メートルにある。望遠レンズを持ったマストカメラの右の目のカメラは、火星日 1,448 日の2016年9月1日に、この合成の構成要素イメージをとった。このサイトは個々のビュートとメサに数値を割り当てられた「マレイ・ビュート」エリアにある。その一つが「M9a」である。左側の際立った隆起の上の平均の傾斜は40度を超え、最も高い点の右側の平均的傾斜は約30度である。この場面を記録したときのローバーの位置は、火星日 1,446 日のドライブで到着したサイトであった。マップは こちら(図が大きいので中央付近をご覧ください) から。この場面は地球の昼光色の下で見える岩と砂に似せてホワイトバランスが調整している。
Oct 04, 2016
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10月13日
火星日 1438 日および 1439 日のシャープ山の麓の火星のメサの集団
火星のシャープ山の麓の「マレイ・ビュート」エリアからのこの場面の中央のメサはフットボールフィールドより長い。それは、岩の破片が明るいトーンのダストで覆われた砂丘の後にある、左端の露岩の下部から右側の斜面に110メートル以上に広がっている。このパノラマは、この場面の左半分はNASAのキュリオシティローバーのマストカメラ(Mastcam)の左のアイカメラで、右の半分は Mastcam の右のアイカメラでとられたイメージのセットを結合している。左のアイカメラからの構成要素イメージは、火星日 1,438 日2016年8月22日にとられた。望遠レンズを持つ右のアイカメラからのものは、次の日の火星日 1,439 日にとられた。この構成要素イメージがとられたローバーの位置から、中央のメサの頂上はローバーから約95メートル先の、約16メートル上にある。比較的平らな手前は、湖床の泥の堆積を含む、マレイ構成と呼ばれる地質学的な層の一部である。この地表の上にそびえているビュートとメサは、シャープ山の麓が構成された後に風が砂を堆積させた古代の砂岩の浸食された残骸である。それらは、地球上のビュートとメサの形成に似た、浸食に比較的抵抗力のある素材によって覆われている。この場面は、地球の昼光色の下で見える岩と砂に似せたカラー調整の下で示されている。
Oct 04, 2016
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10月12日
「マレイ・ビュート」エリアの火星のメサ(火星日 1434 )
NASAのキュリオシティローバーから見た火星の「マレイ・ビュート」領域のこの視界に、二つの際立ったメサが約80メートル間隔で見える。左の一つの上面は周囲の平原より上約8メートル、キュリオシティの位置から約100メートルにある。このイメージはローバーの火星日 1,434 日の2016年8月18日に得られた。この合成の構成要素イメージは、望遠レンズを持つ、ローバーのマスト・カメラ(Mastcam)の右のアイカメラでとられた。右側のメサは高さ約10メートル、そのトップはローバーから約82メートルにある。シャープ山の上部は、この光景の二つの際立ったメサの間の地平線を支配するサーモン色のマウンドである。この視界の左の端はローバーから見て東北東、右の端は南東である。この光景を記録したときのローバーの位置は、火星日 1433 のドライブで到着した場所であった。この光景は、岩と砂が地球の昼間の下に似せて、ホワイトバランスを調整して示されている。
Oct 04, 2016
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9月21日 --- (3)
マレイビュートとの別れ(イメージ5)
Sept 09, 2016
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9月21日 --- (2)
マレイビュートとの別れ(イメージ4)
Sept 09, 2016
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9月21日 --- (1)
マレイビュートとの別れ(イメージ3)
NASAのキュリオシティローバーのマスト・カメラ(Mastcam)からのこの視界は、シャープ山の麓の「マレイ・ビュート(Murray Buttes)」領域の中の細かな層になった岩を示している。シャープ山の下部完成後、風が砂を堆積したときに始まったこれらのビュートとメサは、古代の砂岩の浸食された残骸である。キュリオシティは、マレイ構成の二回の露出の間の「ナウクルフト高原」と呼ばれる地形を横断している2016年前半に、この「スティムソン構成」と呼ばれる層を綿密に調べた。この砂岩内部の層は「交差する基盤」と呼ばれ、この砂岩が移動性の砂丘として風によって堆積したことを示している。このイメージは火星日 1,454 日の2016年9月8日にとられた。
Sept 09, 2016
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9月20日 --- (2)
マレイビュートとの別れ(イメージ2)
NASAのキュリオシティローバーのマスト・カメラ(Mastcam)からのこの視界は、シャープ山の麓の「マレイ・ビュート(Murray Buttes)」領域の中の、ビュートと層になった傾斜した露岩を示している。地表に盛り上がっているビュートおよびメサは、シャープ山下部ができた後、風が砂を堆積したときに始まった古代の砂岩の浸食された残骸である。キュリオシティは、2016年の前半に、マレイ構成(Murray formation)の二回の露出の間の「ナウクルフト高原(Naukluft Plateau)」と呼ばれる地形を横断する、「スティムソン構成(Stimson formation)」と呼ばれるその層を綿密に調べた。砂岩内部のこの層は「交差する基盤(cross-bedding)」と呼ばれ、この砂岩が、移動性の砂丘として風によって堆積したことを示している。このイメージは火星日 1,454 日の2016年9月8日にとられた。
Sept 09, 2016
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9月20日 --- (1)
マレイビュートとの別れ(イメージ1)
NASAのキュリオシティローバーのマスト・カメラ(Mastcam)からのこの視界は、シャープ山の麓の「マレイ・ビュート(Murray Buttes)」領域の中での傾斜した山腹を示している。ローバーが2012年に着陸してから活動してきたゲイルクレータの縁が、ダストの霞を通して遠くに見える。このイメージは火星日 1454 日(2016年9月8日)にとられた。
Sept 09, 2016
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9月16日
素晴らしい記録
このチャートは、地球の月と火星の地表での、種々の車によってドライブされた距離の比較を示している。示されている車のうち、NASAマーズローバー・オポチュニティとキュリオシティはまだ活動中であり、それら二つのそれぞれの合計は2016年8月11日現在のドライブ距離である。オポチュニティは、2015年3月24日に、約11年2ヵ月で、初めての火星でのマラソン距離 42.195 キロメートルを走破した。キュリオシティは2012年から火星を徘徊してきた。そのミッションは、ゲイルクレータの内側の層になった山、シャープ山の低い傾斜を調べることである。火星日 1,452 日のキュリオシティ・ローバーの位置はこちらのイメージ から(イメージが大きいので、大きいまま中央付近をご覧ください)。このマップはミッション・チームによって周期的に更新されている。
火星日(sol)は、車が火星に到着した日からの火星歴での日数。火星の一日は地球のそれより約20分長い。余計なことですが、キュリオシティはオポチュニティより大きさが約2倍ある!
Sept 09, 2016
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8月24日
NASAの火星探査車キュリオシティからの全周の眺望、「マレイ・ビュート」を示す
NASAのキュリオシティローバーからのこの新しい360度のカラーパノラマにおいて、米国南西の浸食されたメサとビュートの追憶が地平線の一部を形づくっている。キュリオシティの着陸の4年後の2016年8月5日に、ローバーは、この光景の何十もの構成要素イメージを捕えるために、そのマストカメラを使った。
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マレイビュート(Murray Buttes)
- シャープ山の麓の、キュリオシティの計画されたルートに沿ったマレイビュート(Murray Buttes)のこの視覚のドラマは、このサイトが、NASAのジェット推進研究所の元責任者、カリフォルニア工科大学の惑星科学者ブルース・マレイ(Bruce Murray;1931~2013)に敬意を表するために、ほぼ3年前に非公式に名付けられたときに予想された。ジェット推進研究所はNASAのためにキュリオシティ・ミッションを管理している。
このビュートとメサは風の浸食に比較的抵抗力のある岩で覆われている。このことが、ローバーが今運転を続けている以前に完全に覆われた下に横たわる層の記念碑的な残骸を維持するのに役立っている。キュリオシティは、火星でのミッションの初めに、古代の居住可能環境を発見しまた調べたとき、その主目的を達成していた。そのローバーは、拡張ミッションにおいて、シャープ山の麓を登り、引き続き若い層を調べている。鍵となるゴールは、何10億年も前に微生物に適していた淡水の湖の条件を学ぶことである。このミッションではまた火星の現代の環境をも監視している。これらの調査結果は、惑星科学のための優先度の高いゴールに着目し、また赤い惑星への人間のミッションのためのNASAの準備に役立っている。
<参考>: この記事には 表示するポイントを指示できるパノラマ が付されています。
June 19, 2016
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6月28日
NASAの科学者達、火星で予想外の鉱物を発見する
科学者達は、火星のゲイルクレータの岩のサンプルで、この惑星がどのように進化したかの我々の理解を変えるかもしれない予想外の鉱物を発見した。NASAの火星科学研究所ローバーキュリオシティは、2012年8月の着陸以来ゲイルクレータの中で堆積岩を調査してきた。火星日 1,060 日目に、ローバーは「バックスキン(Buckskin)」と呼ばれる場所で岩から穿孔された粉を集めた。鉱物を特定するローバーのX線回折装置のデータを分析して、科学者達は、鱗石英(tridymite)と呼ばれるかなりの量の二酸化ケイ素(silica)ミネラルを検出した。鱗石英は通常ケイ素を含む火山活動に関係しているので、この検出は科学者達にとって驚きであった。それは地球上では知られているが、火星では重要かまた存在するかさえ考えられていなかった。鱗石英は、形成するのに、最も一般的にケイ素を含む火山活動に関連して発見される条件、高温と二酸化ケイ素の高濃度を求める。鱗石英の発見は、火星の火山の歴史を考え直すことを科学者達に求めるかもしれず、惑星がかつて、鉱物の存在に至った爆発性火山を持っていたことを示唆している。この調査はヒューストンのNASAのジョンソン宇宙センタの科学者達が導いた。このチームの調査結果は米国科学アカデミーで公開された。地球では、鱗石英は、ケイ素を含む火山活動の爆発プロセスで、高温でつくられる。ワシントン州の活火山セントヘレンズ山や日本の薩摩-硫黄島火山はこのような火山の例である。火山の高い二酸化ケイ素の含有と極端な高温が鱗石英をつくる。この鱗石英は、ケイ素を含む火山の岩の浸食からの堆積物として、バックスキンのゲイル湖の泥岩に取り込まれた。この記事は、また、科学者達が、鱗石英ができる方法を再検査するように誘導するだろう。この発見は、以前に考えられたより、今、火星が、惑星の初期の進化の間に、激しい爆発性火山の歴史を経験したかどうかの疑問を提起している。
June 23, 2016
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5月17日
ゲイルクレータのメタンの背景レベル
この記事は非常に専門的なので、分かりやすくするために大幅に要約しています。原文は こちら からご覧ください。
メタンは“生物学的プロセス”によって、また、数種類の岩と水との相互作用によって生じることがある。
キュリオシティローバーは、ゲイルクレータの大気のメタンの濃度の度重なる測定によって、メタンの以前に報告されたレベルより非常に低い、1 ppb 以下の背景レベルの長期の変化を検出した。
ppb(parts per billion)十億分率、すなわち 1,000,000,000 分の一を意味する。例えば一般的なドラム缶250本分(50キロリットル)の水に稀釈された1滴の水、あるいは一世紀の中の3秒に相当する。
火星の南半球の秋(北半球の春)の最初のキュリオシティの調査の2013年後半と2014年前半の間の数週間に約7 ppb までのメタンの波形の先頭値が測定された。この先頭値はキュリオシティの二回目の火星年の間には繰り返されなかった。研究者達は、メタンの背景レベルの変化が季節のパターンによるのかどうかを確かめるためにメタンの測定を続ける予定である。これらの濃度の季節の変動は、メタンがどのように大気に入るのか、また大気から除かれるかを示唆するだろう。研究者達は、火星サンプル分析装置(SAM:Sample Analysis at Mars)のチューナブルレーザ分光計を使ってメタンの濃度を測定している。
May 11, 2016
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5月16日
キュリオシティの最初の2火星年の間の季節のサイクル
2012年のゲイルクレータ着陸以来の2火星年を通した気象監視によって、NASAのキュリオシティローバーは、これらのグラフに示されているように、温度、水蒸気の含有、大気圧の季節のパターンを記録してきた。それぞれの火星年は約2地球年に当たる。火星は地球に似た傾きを持ち、夏、秋、冬、春、の季節を持っている。火星は地球より大きな楕円軌道を持っているので、南半球の冬の間は南半球の夏の間よりも太陽から遠くなる。これは、結果として、円軌道を描くより、長く寒い南の秋と冬をもたらす。ゲイルクレータは火星の赤道に近い南半球にある。
上のチャートは、ロサンゼルスの温度と火星のゲイルクレータでの温度(バーの下)とを比較している。これは、火星のサイトが一年を通してどのくらい寒いか、また、火星での一日の高低がどのくらい大きいかの二つの鍵となる差異を示している。火星の大気は地球の大気の僅か約100分の一である。大気のカバーが多くないので、キュリオシティの周辺の大気の温度は、通常、午後の高い温度と夜の最低の間で、摂氏55度以上の差がある。温度チャートに関するそれぞれのバーは、この惑星の一年の12分の一の平均を表している。いくつかの個別の日に温度の高低が見られる。火星の日は火星日(sol)と呼ばれる。水平軸のラベルは、火星の南半球の晩冬のキュリオシティの着陸後の火星日(sol)の日数を示している。
中央のチャートは、キュリオシティ周辺の大気中の水蒸気に関する情報を示している。赤い帯は水蒸気の内容を示している。ゲイルクレータの夏の間のその年の最も高い時点でさえ、水の量は地球上の典型的なレベルの1パーセント未満である。青い帯は、温度と水蒸気含有の尺度である相対湿度を示している。冷たい空気は水が凍り始める前に少ない水蒸気を保持する。地球より火星では大気が非常に冷たくなるので、青い帯のピークによって示されるように、冬の夜間に、キュリオシティ周辺の大気の僅かな水量でさえ60パーセントを上回る相対湿度を示す。昼間には相対湿度はゼロに近い。
下のチャートはキュリオシティの気圧測定からのデータを示している。帯の幅は、それぞれの火星の一日を通して、気圧がどのように変化するかを示している。季節の浮き沈みは、赤い惑星が地球とどのように異なるかを示す、火星で知られている広域なパターンを示している。薄い火星の大気のほとんどは二酸化炭素である。二酸化炭素のあるものは、二酸化炭素の氷の季節的な極冠として大気から凍結する。青い帯における最も大きな落ち込みは、長い南半球の冬の間に一時的に大気から火星の南極の氷冠にシフトする二酸化炭素の結果である。あまり劇的でない南の夏の落ち込みは、大規模でない北極の氷冠に一時的に捕えられた二酸化炭素からの結果である。
キュリオシティは、ローバーの最初の2火星年の間に、 2,436 火星日(約 3.6 火星年)の間気圧を測定したバイキング1号着陸船以外の全ての火星着陸船より長い、 3,400 万を超える気象測定を行った。
キュリオシティの気象センサーはマドリードの Centro de Astrobiologiaによって提供され、ミッションのローバー環境監視ステーション(REMS;Rover Environmental Monitoring Station)の一部である。
May 11, 2016
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5月9日
ナウクルフト高原から見たゲイルクレータの縁
NASAのキュリオシティローバーのマスト・カメラ(Mastcam)からのこの早朝の視界は、ゲイルクレータの内壁約130度の視界フィールドをカバーしている。大気にダストまたは霞が僅かしかなかった間にとられたので、この状況は長距離画像にとって最適だった。イメージの右側は、昇る太陽のまぶしさの中に霞んでいる。望遠レンズを持つマストカメラの右のアイカメラは、火星日 1,284 日(2016年3月16日)にこの構成要素イメージをとった。
このローバーの位置は、ゲイルクレータの中の、シャープ山低部の「ナウクルフト高原(Naukluft Plateau)」である。この視界は左の西北西から右の北東まで広がっている。溝、チャンネル、破片のファンを含む壁の形態(地形やパターン)の詳細は、地質学者達が、クレータを形づくり、クレータのフロアまで、砂、小石、大きな岩の堆積を運んだプロセスを理解するのに役立っている。山麓の丘のいくつかは、このクレータが、シャープ山の近くに多く起きた、今では、大きな部分が浸食されてしまった堆積物によって北の壁に沿って満たされたことを示唆する、キュリオシティがシャープ山の麓の近くで調査した層と形態学的に異ならない層を示している。この場面は、地球上の昼間の日照条件に似せた、ホワイトバランスを調整した色で示している。スケールと位置を参照するためにクレータ壁の三つの峰のラベルを含んでいる。パノラマの左端のピーク「A」は、ローバーから 29.1 キロメートル、方位角 291.8 度北東にある。それは、最も近い点で約 1,900 メートルのクレータのフロアの上にそびえている。ピークBは、方位角 357.2 度北東約 28.4 キロメートルにあり、その山麓から約 1,200 メートルにそびえている。ピークCは、方位角 33.6 度北東約 45.5 キロメートルにあり、その山麓から約 1,900 メートルにそびえている。
<注>: 記事は以上の通りですが、ラベルを付したイメージを見つけることができませんでした。
April 27, 2016
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5月7日
火星の「ナウクルフト高地」からの全周の眺望
この午後の中ごろの360度のパノラマは、2012年8月の着陸以来のキュリオシティの横断に沿った、地質や地形の詳細を記録する長期のキャンペーンの一部として、2016年4月4日に、NASAのキュリオシティローバーのマスト・カメラ(Mastcam)でとられた。この視界は、ローバーチームメンバーが、ゲイルクレータ内部のシャープ山の麓の「ナウクルフト高地(Naukluft Plateau;ナミブ砂漠とナウクルフト山にまたがる国立公園の名)」と呼ぶトップの場所から、マストカメラの左のアイカメラによって、火星日 1,302 日にとられた何十ものイメージを結合している。手前と中間は、きれいに層になった古代の砂岩の堆積の、侵食された残骸によって支配された地質の光景を示している。着陸以来、ローバーは、古代の水の存在を証明する粘土のような鉱物を含む、水による堆積岩によって支配された大地を通して横断してきた。しかしながら、ナウクルフト高原の上に登っている間に、ローバーは、非常に異なる地形を横断した。ここの砂岩は、これらの堆積がより乾燥した時代にできたことを示唆する、吹きさらしの砂の厚い層によって支配されているように見える。これらの岩は、2015年遅くと2016年早くにキュリオシティによって訪問された「バグノルド砂丘」のような砂丘フィールドの岩のタイプに似ている。この場面は、地球の昼間の日照条件に似せた、ホワイトバランスを調整した色で示してある。イメージの中央の地平線にはゲイルクレータの一部の縁があり、地平線の右側にシャープ山がある。この全周の光景の左右二つの端は南、中央は北である。このイメージには二つの小さなバーが加えられてあり、中央左はカメラから5メートル、中央上はカメラから50メートルである。
April 27, 2016
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5月6日
ローバーの車輪の磨滅と消耗の定期点検
NASAのキュリオシティローバーを管理しているチームは、決まった間隔で車輪の条件をチェックするために、ローバーのアームの火星ハンドレンズ画像(MAHLI)カメラを使っている。第 1,315 火星日のキュリオシティの左中央と左後輪のこのイメージは2016年4月18日にとられた点検の一部である。キュリオシティは、2012年の着陸地点近くからシャープ山の麓へのルートで鋭い岩が散在する地域を横切ってきたので、これらの車輪の穴と傷は2013年の間にかなり悪化した。キュリオシティの現在の路程 12.7 キロメートルは、ミッションの科学目的地として前もって計画された全ての地質学的層に達するのに必要な量の約60パーセントであり、現在車輪に蓄積されている損傷は、ローバーがシャープ山の目的地に到達するのを妨げる状況にはない。
右の車輪には破られたいくつかの傷がある。大判で確認。
April 27, 2016
大判サイズはイメージをクリックしてNASAのサイトから。
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