アルテミス (Artemis)
このページではアルテミスⅡに関連する情報を中心に、月探査計画に関する全般を掲載しています。

8月5日(月) アルテミスⅡコアステージ、ケネディに到着

2024年7月24日、NASAの宇宙打上システム(SLS:Space Launch System)のコアステージを、ケネディ宇宙センタのロケット組立棟に運ぶチーム。タグボートと曳航船は、ペガサスはしけと長さ212フィート(65メートル)のコアステージを、ニューオーリンズのNASAのミシュー組立施設からフロリダの宇宙港まで10.8キロメートル移動させた。

今後数か月内に、チームは移動式ランチャーの上に置かれたこのロケットコアステージを、ツインの固体ロケットブースタ、ロケットステージアダプター、オリオン宇宙船などの追加のアルテミスⅡ飛行ハードウェアと統合する。

アルテミスⅡのテスト飛行は、NASAのアルテミスキャンペーンの下でのクルーによる最初のミッションであり、NASAの宇宙飛行士ビクター・グローバー、クリスティーナ・コッホ、リード・ワイズマン、およびカナダ宇宙庁の宇宙飛行士ジェレミー・ハンセンを、月を一周して戻ってくる10日間の旅に送る。

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Aug 02. 2024


7月18日(木) NASA、初の有人アルテミス飛行に先駆けて月ロケットステージを送る

NASAは、火曜日に、アルテミスⅡ試験飛行用の SLS (宇宙打上システム)ロケットのコアステージを、ニューオーリンズの製造施設からフロリダ州のNASAの宇宙ポートに出荷した。この搬出は、アルテミス計画の下での、最初の有人月面ミッションへの道のりにおける重要な進展である。

高度に専門化された搬出機を使用して、エンジニア達は、NASAの組立施設から巨大なコアステージを操作した。はしけは、900マイル以上離れたフロリダ州のケネディ宇宙センターに運び、そこではエンジニア達が、他のロケットやオリオン宇宙船の構成要素に取り付けるために、ロケット組立棟で準備する。

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この SLS ロケットのコアステージは、NASAがこれまでに製造した中で最大のものである。高さ 212 フィート(64メートル)のこのエンジンは、4基の RS-25 エンジンに供給するために合計 733,000 ガロン以上の超冷却液体推進剤を保持する、二つの巨大な推進剤タンクを含む五つの主要な要素で構成されている。打上げと飛行の間、ステージは8分間強作動し、NASAのオリオン宇宙船内の4人の宇宙飛行士を月に向けて推進するために200万ポンド(90万キログラム)以上の推力を生み出す。

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ケネディに到着後、ステージはロケット組立棟内で追加の艤装を受ける。その後、エンジニア達は、ロケットの2対の固体ロケットブースターを形成するセグメントと結合する。月ロケットとオリオン宇宙船をつなぐアダプターは、今秋、ケネディに出荷される予定であり、暫定的な極低温推進ステージはすでにフロリダにある。エンジニア達は、すでにケネディにあるオリオンと、打上げと飛行のための地上システムの準備を続けている。

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July 16. 2024


4月22日(月) NASAのアルテミス計画のための大型貨物着陸機の開発進む

NASAのアルテミス計画では、NASAとそのパートナーが月面に大型の機器を送り込み、月の長期的な科学的探査を可能にする。NASAの有人着陸システムの提供者スペースX(SpaceX)とブルーオリジン(Blue Origin)は、これらのニーズに対応するために、大型貨物輸送用の月着陸船の開発に着手している。

NASAは、アルテミスⅢを皮切りに、宇宙飛行士達を月の周回軌道から月面に連れて行く着陸システムを提供するために、スペースXとブルーオリジンと契約を結んでいる。NASAは両社に対し、既存の契約のオプションとして、有人月着陸船の貨物バージョンを開発するよう依頼している。これらの貨物は、約12〜15トンの貨物を月面に着陸させ、アルテミスⅦミッションまでに就役することが期待されている。

NASAは、同社の着陸船の貨物バージョンは、現在アルテミスⅢ、Ⅳ、Ⅴ用に開発されている有人着陸システムの改良版となと予想している。

NASAは、アルテミス計画によって、これまで以上に月を多く探査し、地球から離れた場所での生活や仕事の方法を学び、火星への将来の有人ミッションに備える。アルテミス計画では、国際的な宇宙機関、民間企業、学界の協力を得て、長期的な科学研究と探査のためのインフラを確立する必要がある。NASAのSLS(宇宙打上システム)ロケット、探査地上システム、オリオン宇宙船、有人着陸システム、次世代宇宙服とローバー、ゲートウェイ月面宇宙ステーションは、NASAの有人深宇宙探査の基盤となっている。

<図の説明>: NASAのプロバイダー、スペースX社(左)とブルーオリジン社(右)の有人月面着陸システムの貨物機の初期概念レンダリング。両社は、加圧ローバーなど最大15トンの貨物を月面に運ぶことができる大型貨物着陸船の設計作業を開始する権限を与えられている。

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April 19. 2024

4月13日(土) 「与圧ローバによる月面探査に関する文部科学省と米航空宇宙局の実施取決め」への署名 (JAXA の記事から)

2024年4月10日(日本時間)、盛山正仁文部科学大臣とビル・ネルソンNASA長官との間で、「与圧ローバによる月面探査に関する文部科学省と米航空宇宙局の実施取決め」が署名されました。
与圧ローバによる月面探査に関する文部科学省と米航空宇宙局の実施取決め

本実施取決めは、昨年2023年1月に岸田内閣総理大臣立会いの下、日米政府間で締結した 「日・米宇宙協力に関する枠組協定」(.pdf) の下で署名される、初めての実施取決めです。本実施取決めでは日本は有人与圧ローバーの提供の役割を担います。また、日本人宇宙飛行士2名の月面活動機会が規定されています。

JAXAは有人与圧ローバーの研究開発を着実に実施し、日本の役割を遂行するとともに、日本人宇宙飛行士による月面活動機会に向けて必要な準備を進めてまいります。

イメージはありません。この記事は、NASA本部の発表を、 こちら からご覧ください。

April 11. 2024

1月9日(火): NASAのアルテミスⅠ宇宙船、オハイオ州の施設に出発する準備

フロリダから月へそして戻ったNASAのオリオン宇宙船は今も働き続けている。NASAの歴史的なアルテミスⅠミッションで140万マイル以上を飛行したクルーモジュールは、次の目的地であるオハイオ州のNASAのニール・アームストロング試験施設に向けて準備を進めている。

ケネディ宇宙センタのNASAのマルチペイロード処理施設内の技術者達は、その出発に備えて、クレーンを使ってアルテミスⅠ宇宙船をクルーモジュール輸送装置に持上げる。エンジニア達は、打上や飛行中の中止が起きたとき、どのように機能するかを理解するための認定テストでそれを使う。2022年12月、アルテミスⅠミッションのオリオン宇宙船は、太平洋に着水した後ケネディに帰還した。アルテミスⅡで再利用される予定だった部品は撤去され、クルーモジュールは試験機として再構成された。クルーモジュールの機能試験が完了し、船尾、ミッドベイ・バックシェル、サイドハッチを最終閉鎖状態で取り付けて、試験品を輸送する準備が整った。

<写真>: ケネディ宇宙センタのマルチペイロード処理施設(MPPF)の技術者達が、オハイオ州のニール・アームストロング試験施設への出発に備えて、クレーンを使ってアルテミスⅠ宇宙船をクルーモジュール輸送装置に積み込んでいる。

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Jan 05. 2024



12月11日(月) アルテミスⅡブースター、ケネディ宇宙センターへ

2023年11月28日、フロリダのNASAのケネディ宇宙センタで、技術者達が宇宙打上システム(SLS)ロケットを処理している。この進行中のセグメントの処理は、これらのセグメントが SLS の二つの固体ロケットブースタを形成するための、統合オペレーションの第一歩である。9月に鉄道によって到着した後、チームは、それぞれのセグメントを検査し、固体推進剤とセグメントの、統合と打上の準備を確実とするために、垂直位置まで引き上げた。

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Dec 08. 2023


10月30日(月) アルテミスII冠水試験

2023年10月24日、NASAのケネディ宇宙センターで、移動式打上機による水流試験を実施した。これは、アルテミスIIミッションの打上に向けて過圧保護と消音システムの準備が整っていることを確認するための一連のテストの3回目である。

打上げの時には、40万ガロンの水が打上台に押し寄せ、宇宙打上システム(Space Launch System)ロケット、オリオン宇宙船、移動式打上機、発射台を、点火・打ち上げ時に発生する過圧や極端な音から保護する。

アルテミスIIは、アルテミス計画の下での初めての有人ミッションであり、宇宙飛行士を乗せてオリオン宇宙船のすべてのシステムをテストする。

大判イメージは省略。ヘッドラインから。

Oct 26. 2023


8月21日(月) アルテミスⅡテスト用移動式発射台搬出

アルテミスの下での月への長期的なプレゼンスを確立するためのNASAの最初の有人ミッション、アルテミスⅡの準備として、移動式発射台1はケネディ宇宙センタの打上台39Bに向かい、2日間4マイルの旅の後、8月17日に打上台に到着した。この設備は数か月間ここに留まりテストを受ける。

この地上380フィート(116メートル)の高さの移動式打上台は、NASAの SLS (宇宙打上システム)ロケット、及びオリオン宇宙船の組み立て、処理、打上げ等に使用される。NASAの地上システムチームは一連のテストを実施し、打上台を含めた地上システムのテストとアップグレードを続ける。これらの準備には、救援チームの打上日のデモンストレーションから、操作のリハーサル、緊急出口システムと新しい液体水素球のテストにまで及ぶ。

以上二つの記事を要約。

Aug 16. 2023


8月17日(木) アルテミスⅡオリオンクルーモジュール音響試験完了

8月13日、ケネディ宇宙センタのオペレーション&チェックアウトビルのハイベイ内のエンジニアと技術者達は、宇宙飛行士による最初のアルテミスミッション、アルテミスⅡミッションのオリオン宇宙船が、打上および月周回の10日間のミッション中に経験する速度と振動に耐えることができることを確認するための一連の音響テストを終えた。

テスト中、エンジニア達は、クルーモジュールを大きなスピーカーで囲み、マイク、加速度計、その他の機器を取り付け、さまざまな音響レベルの効果を測定した。エンジニアと技術者達は、テスト中に収集されたデータを分析する。

大判はイメージをクリック。手前の4名は、搭乗が予定されているアルテミスⅡクルー。

Aug 17. 2023


6月29日(木) オリオン熱シールド、アルテミスⅡミッションのためにインストールされる

2023年6月25日、チームは、ケネディ宇宙センターのオペレーションアンドチェックアウトビルのハイベイで、アルテミスⅡのオリオン宇宙船の熱シールドの設置を完了した。

幅 16.5 フィート(約 5 メートル)の熱シールドは、オリオン宇宙船で最も重要なシステムの一つであり、宇宙飛行士の安全な帰還を保証する。宇宙船が月の周りの任務の後地球に戻るとき、時速約 25,000 マイル(40000 キロメートル)の速度で移動し、華氏 5,000 度(摂氏 2760 度)近くの外気温を経験する。しかし、宇宙船の内部では、オリオンの熱保護システムのおかげで、宇宙飛行士達は、はるかに快適な温度を経験するだろう。

宇宙船は、今年の夏の終わりに、その外部パネルのいくつかを装備され、音響テストを受けるだろう。これらのテストでは、クルーモジュールがアルテミスⅡミッション全体、打上げ、飛行、着陸の間に経験する振動に耐えることができるかを検証する。

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June 27. 2023


6月9日(金) NASAのアルテミスⅡ、ヨーロッパサービスモジュールは急速に動く

最初のアルテミス・クルーミッションであるアルテミスⅡのクルーモジュールとサービスモジュールを統合する前に、チームは、オリオン宇宙船のサービスモジュールの最終チェックを行っている。並行して、エアバスの技術者達は、5月にサービスモジュールの音響試験が正常に完了した後、ソーラーアレイの翼の検査を実施し、サービスモジュールが打上げ中およびミッション中に経験する速度と振動に耐えられることを確認した。検査中、四つのパネルのそれぞれが完全に再配置され、再検査される。クルーモジュールは、サービスモジュールと結合する前に音響テストも受ける。

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June 07. 2023


5月15日(月) アルテミスⅡオリオンサービスモジュール、音響テストを終える

エンジニア達は、最近、ケネディ宇宙センタのニールアームストロングオペレーション&チェックアウトビルで、テミスⅡミッションのヨーロッパのサービスモジュールの一連の音響テストを完了した。

テストの中で、エンジニア達はサービスモジュールを大型スピーカーで囲み、マイク、加速度計、その他の機器を取り付け、さまざまな音響レベルの影響を測定した。エンジニアと技術者達は、テスト中に収集されたデータを分析し、サービスモジュールが打上げとミッションで経験する速度と振動に耐えられることを確認する。

このテスト完了後、今年後半に、オリオンクルーモジュールとサービスモジュールを統合する予定。

<写真>: アルテミスⅡミッションのヨーロッパのサービスモジュールが、音響テスト用に構成されている間に、ケネディ宇宙センタのニールアームストロングオペレーション&チェックアウトビルで撮られる。

May 12. 2023



4月5日(水) NASA、アルテミスの下での最初の乗組員、次の月のミッションへの宇宙飛行士を指名

NASAとカナダ宇宙庁(CSA)は、アルテミスを介した科学と探査のために、月への長期プレゼンスを確立するためのNASAの最初の有人ミッション、アルテミスⅡで月を一周する4名の宇宙飛行士を発表した。

10日間のこのミッションで指名された飛行士は4名。NASAからの3名(女性1名)とカナダ宇宙機関からの1名。指揮官リード・ワイズマン、パイロット ビクター・グローバー、ミッションスペシャリスト クリスティーナ・コッホ、ジェレミーハンセン(カナダ)。カナダの飛行士を除き全員国際宇宙ステーション飛行経験者。特に女性飛行士コッホは、国際宇宙ステーションでの連続328日の女性記録を有する。 解説ビデオはイメージをクリック。

April 03. 2023




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