上に描かれている地球サイズの系外惑星TRAPPIST-1 eは、TRAPPIST-1システムのアーティストのコンセプトであり、燃え上がる主星の前を通過するときのシルエットを示している。科学者達は、この太陽系外惑星が恒星と望遠鏡の間を通過し、恒星の光が存在する場合の、その星の光が大気を照らすときに貴重なデータを収集できるこの出来事をトランジットと呼んでいる。
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、通過中の惑星b、c、d、eの初めての観測を行い、惑星eの追加観測が進められている。恒星の頻繁なフレアによって大気を検出することは難しいが、トランジットのたびに、これらの遠い世界のより完全な全体像を得る、多くの情報が蓄積されている。
TRAPPIST-1 e 透過スペクトル (NIRSpec)
この透過スペクトルグラフは、系外惑星TRAPPIST-1 eの、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のNIRSpec(近赤外分光器)装置によって収集されたデータと、大気(青)と大気なし(オレンジ)のコンピューターモデルを比較したものである。
狭く、暗い色のバンドは、各モデルのデータポイントの最も可能性の高い位置を示し、より広く、より透明なバンドは、可能性は低いがモデルで許されている領域を示している。灰色の領域は、これら 2 つのモデルが重なる場所を示している。
研究者達は、データポイントの多くがいずれのシナリオにも当てはまるために、まだ自信を持って大気を除外することはできていない。
ウェッブが太陽系外惑星の追加観測を行うにつれて、研究者達は、大気の測定値をさらに改善し、特徴付けることができるようになるだろう。しかしながら、既存のデータは、水素が存在する場合には複数の顕著なスパイクが検出可能であることから、この系外惑星では、厚い、水素が豊かな大気は持っていないことを示している。
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Sept 08, 2025
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