ミルキウェイの中央
(Milky Way Center)
ミルキウェイの中央(ミーアキャットとウェッブ)
Milky Way Center (ミーアキャット and Webb)ミーアキャット(MeerKAT)電波望遠鏡アレイによって捉えられたミルキウェイのイメージに、ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡のいて座C領域のイメージを示している。このミーアキャットのイメージは1,000光年、ウェッブのイメージは44光年をカバーしている。
ミーアキャットのイメージの中央には、ミルキウェイ銀河の超大質量ブラックホールを取り巻く領域が明るく輝いている。巨大な垂直のフィラメント構造は、ウェッブがいて座Cの青緑色の水素雲で小規模に捉えたものと呼応している。超長時間露光写真のように、ミーアキャットは数千年にわたって爆発した超新星の泡のような残骸を示し、ミルキウェイ銀河の混沌としたコアのダイナミックな性質を捉えている。 天文学者達は、銀河の中心にある強い磁場が、ミーアキャットとウェッブが見たフィラメントを形作っており、また、この領域での星形成を抑制する役割も果たしていると考えている。いて座Cには、星を作るための物質が豊富に存在しているが、星の形成速度は天文学者達が期待するほど高くはない。それどころか、磁場は、通常、ガスやダストの密集した雲が崩壊して星を作る原因となる重力に耐えるのに十分な強さを持っているかも知れない。
ミルキウェイの中央(ミーアキャットとウェッブ):ラベル付き
Milky Way Center (ミーアキャット and Webb), Labeledこれらのミーアキャットおよびジェイムズウェッブ宇宙望遠鏡のイメージに、ラベル、コンパス矢印、縮尺記号を付して提供している。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた星形成領域「いて座C」は、ミルキウェイ銀河の中心にある超大質量ブラックホール「いて座A*」から約200光年の位置にある。
ミーアキャットの電波データに含まれる巨大な垂直フィラメント構造は、ウェッブが小規模で捉えたものと呼応している。 ミーアキャットの電波データに含まれる巨大な垂直のフィラメント構造は、ウェッブが、赤外線で、青緑色の水素の雲の中に小規模に捉えたものと呼応している。天文学者達は、銀河の中心にある強い磁場がフィラメントを形作っていると考えている。 左下のスペクトルインデックスは、イメージを作るときに、電波データに色がどのように割り当てられたかを示している。ウェッブの場合には、色は、赤外線スペクトルを可視光色にシフトすることによって割り当てられている。最も短い赤外線波長はより青く、より長い波長はより赤く見える。
<ひとこと>:ブログへ戻るときは“戻るキー”または右下の“ BLOG ボタン”から。 大判はそれぞれのイメージをクリック。 April 02, 2025
* * * * * * * * * * <参考>: 「今日の天文写真」からの記事 ミーアキャットからの電波における銀河の中央我々の銀河系の中心では何が起こっているのだろう? 光学望遠鏡では、可視光線が星間ダストによって遮られるために、見分けるのが難しい。 しかし、電波などの他の光のバンドでは、銀河の中心をイメージ化することができ、それ自体が非常に興味深く活発な場所であることを示している。 この注目の写真は、南アフリカの64の電波アンテナのミーアキャット・アレイによるミルキウェイ銀河の中心のイメージを示している。 月の角の大きさ(2度)の4倍に伸びるこのイメージは、驚くほど広大であり、深く、また詳細である。多くの既知のソースが明確かつ詳細に示されており、その中にはプレフィックスが Sgr(Sagittarius:いて座)のものも含まれている。銀河の中心はいて座の方向にあるからである。 銀河の中心にはいて座Aがあり、ミルキウェイ銀河の中心にある超大質量ブラックホールを収容するイメージの中心にある。イメージ内部の他のソース、いて座Aのすぐ左側にあるアークや、多数のフィラメント状の糸などはあまり理解されていない。 挿入されたイメージは、最近ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡で赤外線で画像化された小さな部分を示しており、磁場が星形成に及ぼす影響を調査している。
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