NGC 346 の原始惑星系円盤
Protoplanetary Disks in NGC 346

NGC 346 の原始惑星系円盤(NIRCamコンパスイメージ)
Protoplanetary Disks in NGC 346 (NIRCam Compass Image)

この星団 NGC 346 のイメージは、ウェッブ宇宙望遠鏡の近赤外線カメラ(NIRCam)で撮影されたもので、コンパスの矢印、縮尺記号、参照用のカラーキーが示されている。

北と東のコンパス矢印は、空のイメージの向きを示している。空の北と東の関係 (下から見たもの) は、地面の地図上の方向矢印 (上から見たもの) に対して反転していることに注意しよう。

右下には、50光年、15パーセクとラベル付けされたスケールバーがある。スケールバーの長さは、イメージの合計幅の約5分の一である。イメージの下には、イメージの作成に使用された NIRCam フィルターと、各フィルターに割り当てられている可視光色を示すカラーキーがある。

 

NGC 346:ハッブルとウェッブの観測
NGC 346: Hubble and Webb Observations

この並んだ比較は、ハッブルイメージ大質量星団 NGC 346 (左)と、同じ星団のウェッブイメージ(右)を示している。ハッブル宇宙望遠鏡のイメージは不明瞭さ(nebulosity)を示しているが、ウェッブ宇宙望遠鏡のイメージはこれらの雲を突き抜けて、星団の構造をより多く明らかにしている。 NGC 346 は、ヘリウムや水素よりも重い元素が比較的少ないために、初期の遠い宇宙の星の環境の優れた代理物となっている。

 

NGC 346スペクトルの原始惑星系円盤(NIRSpec)
Protoplanetary Disks in NGC 346 Spectra (NIRSpec)

このグラフでは、左下に黄色で示した、この調査で対象となった10個の星のうちの一つ(近くの背景の環境からの光を伴った)のスペクトルを示している。高温の原子ヘリウム、冷たい分子水素、高温の原子水素のスペクトルのフィンガープリントが強調表示されている。マゼンタの左上には、星から僅かにずれたスペクトルがあり、背景の環境からの光のみが含まれている。この2番目のスペクトルには冷たい水素分子のスペクトルがない。

右側は、上部と下部の行の比較である。この比較は、星から来る冷たい水素分子の大きなピークを示しているが、星雲環境にはピークがない。また、原子状の水素は星からのより大きなピークを示している。これは、星のすぐ周りを囲む原始惑星システム円盤の存在を示している。このデータは、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の NIRSpec (近赤外線分光計)装置のマイクロシャッターアレイで得られた。


 

NGC 346 の原始惑星系円盤(NIRCamイメージ)
Protoplanetary Disks in NGC 346 (NIRCam Image)

これは、ミルキウェイ銀河の最も近い隣人の一つ、矮小銀河小マゼラン雲の大質量星団 NGC 346 のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のイメージである。水素やヘリウムよりも重い元素が比較的少ないために、この NGC 346 の星団は、初期の遠い宇宙で同様の条件を持つ星の環境を研究するための近くの代理として機能できる。イメージ上に重ねられた10個の小さな黄色の円は、この研究で調査された10個の星の位置を示している。

 

<ひとこと>:ブログへ戻るときは“戻るキー”または右下の“ BLOG ボタン”から。 大判はそれぞれのイメージをクリック。

Dec 16, 2024    



 リストへ   ブログへ戻る。