ウェッブ、長年研究されてきた恒星が実は双子であることを明らかにする
NASA’s Webb Reveals Long-Studied Star Is Actually Twins

打上げまでNASAのジェット推進研究所によって管理されていたウェッブの中間赤外線機器は、双子の星から宇宙に流れ込むガスのジェットをも明らかにした。

科学者達は、最近、NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を WL 20 と呼ばれる若い星のグループに向けて大きな驚きを得た。この領域は1970年代から少なくとも五つの望遠鏡で調査されてきたが、研究者達が長い間一つの星であると考えていた WL 20S が、ウェッブの前例のない解像度と特殊な機器によって、実際には約200万〜400万年前に形成されたペアであることを明らかになった。

この発見はウェッブの中間赤外線装置(MIRI)を用いて行われ、6月12日に開催された第244回アメリカ天文学会で発表された。 MIRI はまた、双子が北極と南極から宇宙に流れ込むガスのジェットを持っていることを発見した。

 

チリの60を超える電波アンテナからなるアルマ望遠鏡によるさらなる観測によって、ダストとガスの円盤が両方の星を取り囲んでいることが明らかになった。恒星の年齢から、これらの円盤の中で惑星が形成されている可能性がある。

これらの結果を組み合わせると、これらの双子の星達は、生涯の終わりに近づいていることが示されており、科学者達は、星が青年期から成人期へとどのように移行するかについて、より深く知る機会を得ることができる。

もし、この二つの星であることがわからなかったら、アルマ望遠鏡の結果は、真ん中に隙間がある一つの円盤に見えたかも知れない。代わりに、二つの星が明らかに一生の臨界点にあり、その形成過程が衰退しつつあるという新しいデータが得られた。

星のジェット

WL 20 は、地球から約400光年離れたところにある、 へびつかい座ロー星(Rho Ophiuchi) と呼ばれる、はるかに大きく、よく研究されている星形成領域にある。実際に、WL 20 は、ガスとダストの厚い雲の後ろに隠れており、そこにある星からの可視光のほとんどを遮断している。ウェッブは、これらの層を通過できる僅かに長い波長の赤外線で検出している。MIRI はウェッブの観測機器の中で最も長い赤外線波長を検出するために、WL 20 のような隠れた星形成領域を覗き込むための設備が整っている。

WL 20S の二つの恒星を取巻くガスとダストの円盤は、天文学者達がサブミリ波と呼ぶ範囲の光も発している。これらも周囲のガス雲を貫通し、アルマ望遠鏡で観測された。

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June 13, 2024    



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