JADES トランジェント
JADES Transients

JADES トランジェント調査(NIRCam画像)
JADES Transient Survey (NIRCam Image)

この JADES ディープフィールドは、JADES(JWST Advanced Deep Extragalactic Survey:ジェームスウェブ宇宙望遠鏡高度超深銀河調査)計画の一環として、NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が撮影した観測データを使用している。 JADES のデータを研究している天文学者達のチームは、時間の経過とともに明るさが変化する約80個の天体(緑色の丸で囲まれた部分)を特定した。トランジェントと呼ばれるこれらの天体のほとんどは、星や超新星爆発の結果である。

この調査以前には、赤方偏移2を超える超新星はほんの一握りしか見つかっておらず、これは宇宙の年齢がわずか33億年前、つまり現在の年齢のわずか25%であったときに相当する。 JADES の試料には、宇宙の誕生が20億年も経っていない過去に爆発した超新星が多数含まれている。この中には、これまでに分光的に確認された中で最も遠い赤方偏移 3.6 の赤方偏移が含まれている。その始祖の星は、宇宙がわずか18億年のときに爆発した。

 

JADES トランジェント(NIRCam イメージ)
JADES Transients (NIRCam Image)

この合成は、JADES 計画のデータで特定された約80個のトランジェント(明るさが変化する天体)のうち三つを示している。トランジェントのほとんどは、星や超新星爆発の結果である。2022年と2023年に撮影されたイメージを比較することで、天文学者達は、我々の視点から見た、最初の二つのコラムの例のような、最近爆発した超新星や、すでに爆発して光が消えつつある超新星(第3列)を見つけることができた。

各超新星の年齢は、その赤方偏移(「z」で指定)から決定できる。赤方偏移 3.8 の最も遠い超新星の光は、宇宙が誕生してわずか17億年のときに始まった。赤方偏移 2.845 はビッグバンから23億年後の時間に相当する。最も近い例は赤方偏移 0.655 で約60億年前、宇宙の年齢が現在の半分強だった頃に銀河システムを離れた光を示している。

 

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June 10, 2024    



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