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天文学者達は、7月2日に発見された異常な宇宙の爆発の原因を解明しようと、NASAの衛星その他の施設からの大量のデータを調べている。
その出来事は宇宙の爆発の中で最も強力なクラス、GRB(ガンマ線バースト)であった。しかし、ほとんどのGRBは1分ほどしか持たないが、このGRBは数日間続いた。
研究者達は研究結果を熱心に議論しており、この前例のない出来事は、新たなタイプの恒星爆発の前兆である可能性が高いと一致している。科学者達は、この爆発の最良の説明は、ブラックホールが星を飲み込んだことだと言っているが、その正確な経緯については意見が分かれている。興味深い可能性としては、太陽質量の数千倍の重さを持つブラックホールが近づき過ぎた星を引き裂いたこと、また、はるかに小さなブラックホールが星のコンパニオンの星と合体して飲み込むことなどがある。
<イメージの説明>: 異常に長いガンマ線爆発は、通常の爆発よりも特殊な起源を必要とする。このアニメーションは、GRB 250702Bの一つの説明案を示している。すなわち、恒星質量ブラックホールとそのコンパニオンの星の合体である。ブラックホールが最後の数周を回る際に、星から大量のガスを引き出す。この過程のある時点で、システムはX線で明るく輝き始める。その後、ブラックホールが主天体に入ると、星の物質を急速に消費し、ガンマ線ジェット(マゼンタ)を外側に放ち、星を爆発させる。
最初のガンマ線の波は少なくとも7時間続き、これまで観測された最長のGRBのほぼ2倍の時間だった。他にも異常な性質が検出された。これは過去50年間で見たことのない爆発である。
天文学者達は、10月のアメリカ天文学会高エネルギー天体物理学部門の会合で結果を発表した。このイベントに関する様々な論文が発表または受理されており、さらに多くの論文が準備中である。
爆発の特殊性
平均して1日に1回ほど検出されるGRBは、警告なしに空のどこにでも現れることがある。それらは非常に遠い出来事であり、最も近い例は1億光年以上離れた場所で噴出した。
7月の爆発の記録的な持続時間はGRB 250702Bと名付けられ、独自のクラスに位置している。1973年にこの現象が初めて認識されて以来観測された約15,000個のGRBのうち、これほど長いものはなく、近いのはわずか6個程度である。このような現象を研究する機会は非常に稀であり、GRBを生成する新たな方法を明らかにする可能性があるため、天文学者達は7月の爆発に特に期待している。
ほとんどの爆発は数ミリ秒から数分続き、二つの都市の大きさの中性子星の合体か、核が燃料を使い果たして巨大な星が崩壊するという二つの方法で形成されることが知られている。それぞれが新しいブラックホールをつくり出す。ブラックホールに向かって落ちた物質の一部は、ほぼ光速で放たれる粒子の密なジェットに流れ込み、ガンマ線を発生させる。しかし、これらの爆発は数日間発射可能なジェットを簡単には生成できないため、250702Bは独特の謎を提起している。
光を見る
NASAのフェルミガンマ線宇宙望遠鏡のガンマ線バーストモニターはこの爆発を発見し、3時間の間に複数回トリガーされた。また、NASAのニール・ゲーレルス・スウィフト天文台のバーストアラート望遠鏡、NASAのウィンドミッションのロシアのコヌス機器、現在小惑星16号プシュケへ向かうNASA宇宙船プシュケのガンマ線・中性子分光計、また国際宇宙ステーションの日本の全天空X線画像モニター機器によっても検出された。
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Dec 08, 2025
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