アポカリプスは何時? ハッブル、銀河衝突の確実性に疑問を投げかける
Apocalypse When? Hubble Casts Doubt on Certainty of Galactic Collision
1912年にさかのぼると、天文学者達は、当時は星雲としか考えられていなかったアンドロメダ銀河が、我々の方に向かっていることに気づいた。1世紀後、NASAのハッブル宇宙望遠鏡を使った天文学者達は、アンドロメダ銀河の横方向の動きを測定することができ、それがごく僅かであることから、最終的にミルキウェイ銀河と正面衝突することはほぼ確実であるように思われた。
我々の銀河システムとアンドロメダ銀河との衝突は、星の誕生、超新星爆発の火の嵐を引き起こし、おそらく我々の太陽を別の軌道に投げ込むだろう。シミュレーションは、ベンジャミン・フランクリンの言葉を借りれば、「死と税金」と同じくらい避けられないことを示唆していた。
しかし、ハッブル宇宙望遠鏡とヨーロッパ宇宙機関(ESA)のガイア宇宙望遠鏡のデータを使った新しい研究では、「それほど速くない」と言っている。2つの宇宙天文台からの観測を組み合わせた研究者達は、ミルキーウェイ銀河とアンドロメダ銀河の衝突の長年の予測を再検討し、天文学者が以前に疑っていたよりもはるかに避けられないことを発見した。
「我々は今日、この問題について最も包括的な研究を行っており、実際にはすべての観測上の不確実性を織り込んでいる」と、フィンランドのヘルシンキ大学の天文学者であり、この研究の筆頭著者であるティル・サワラは述べている。
その結果、今後100億年以内に2つの銀河が衝突する確率は約50%であることが分かった。彼らは、最新の観測データを使用したコンピューターシミュレーションに基づいてこの結論を導き出した。
<イメージの説明>: これらの銀河のイメージは、ミルキーウェイ銀河と隣接するアンドロメダ銀河との間の可能性のある3つの遭遇シナリオを示している。左上:銀河M81とM82の例。右上:NGC 6786、相互作用する銀河のペア。下:NGC 520、2つの合体する銀河。
天文学者達は、我々の銀河系と隣の銀河との間の潜在的な衝突に影響を与える可能性のある22の異なる変数を考慮し、モンテカルロシミュレーションと呼ばれる100,000のシミュレーションを実行した。
非常に多くの変数があり、それぞれに誤差があるために、結果についてかなり大きな不確実性が蓄積され、今後100億年以内に直接衝突が発生する可能性はわずか50%であるという結論に結びついた。
--- 以下略。
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June 02, 2025
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