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<図の解説>: 爆発的星形成渦巻 NGC 4536 が、星形成の青い集合と電離水素のピンクの塊で明るく輝いている。 |
NGC 4536からは、渦巻き状の腕が伸びており、明るい青色の星団と、暗いダストのレーンの間を輝く水素ガスの赤い塊が散らばっている。この銀河の形は少し変わったように思えるかも知れないが、それは、棒渦巻銀河でもなければ完全に棒渦巻でないものでもない、いわゆる「中間銀河(intermediate galaxy)」として知られているものである。 NGC 4536は爆発的星形成(Starburst)銀河でもあり、銀河の基準からすると、銀河内のガスを比較的早く使い果たすような猛烈な速度で星形成が行われている。爆発的星形成銀河は、他の銀河との重力の相互作用によって、またはNGC 4536の場合のように、ガスが小さな領域に詰め込まれたときに発生する可能性がある。NGC 4536の棒状の構造は、ガスを原子核に向かって内側に駆動し、原子核の周りのリングで星形成の高まりを引き起こしている可能性がある。爆発的星形成銀河は、激しい紫外線(青色で表示)を放出する爆発で速く燃え、すぐに死に、周囲をHII領域(赤で表示)と呼ばれる電離水素の輝く雲に変える熱く青い星を多くつくり出す。 NGC 4536は、おとめ座の約5000万光年にある。1784年に天文学者ウィリアム・ハーシェルによって発見された。ハッブル宇宙望遠鏡は、若い星と局所宇宙全体の冷たいガス、特に星団や分子雲とのつながりを理解するための銀河環境を研究するプロジェクトの一環として、NGC 4536のこのイメージを撮った。Mar 08, 2025 |