ハッブル、蜘蛛銀河を見る
Hubble Spots the Spider Galaxy

NASA/ヨーロッパ宇宙機関のハッブル宇宙望遠鏡が撮影したこのイメージは、約3000万光年離れた不規則銀河「UGC 5829」の天体UGC 5829を示している。この比較的暗い銀河の観測は足りていないが、UGC 5829には「スパイダー銀河」という明確な記述名が付けられている。その歪んだ銀河の腕と、輝く星を形成する先端は、恐らく、クモ類の鉤爪のある脚を暗示しているのだろう。

このイメージのデータは、ハッブル宇宙望遠鏡の二つの観測計画から得られたものである。一つ目は、比較的近い銀河を観察し、これらの銀河の星の色と明るさの図を作成するために、ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ(ACS:Advanced Camera for Surveys)を使った。それぞれの観測では、ハッブル宇宙望遠鏡は僅か一周(約95分)しただけだったが、異なる銀河、つまり異なる環境にある星の種類に関する貴重な記録となった。

二つ目のプログラムでは、ハッブル宇宙望遠鏡の広視野カメラ3(Wide Field Camera 3)を使って、矮小銀河の星団を観察した。これらの観測は、矮小銀河で星が形成される環境をよりよく理解するために、ハッブル宇宙望遠鏡の紫外線能力と細部を見る能力を活用した。UGC 5829の星形成領域は、このイメージでは明るいピンク色の星雲または雲として容易に見ることができる。

ヨーロッパ宇宙機関の記事から。大判はイメージをクリック。

March 22, 2024    


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