NASAのアルテミスⅠの打上の成功によって、2025年にアルテミス宇宙飛行士が着陸する、これまで未踏のこの月の南極近くの影の領域は、これまで以上に手の届くところにある。
これらの将来の月探査の取り組みをサポートする一つの機器は、ShadowCam と呼ばれる超高感度光学カメラである。このカメラは、2022年8月に打ち上げられ、昨年12月に月周回軌道に入った韓国航空宇宙研究院(KARI)の韓国パスファインダー月周回機に搭載されている六つの機器の一つである。
月周回軌道の以前のカメラは、太陽に照らされた地表のイメージを取得するように設計されてきた。マリン・スペース・サイエンス・システムズとアリゾナ州立大学によって開発された ShadowCam の主な機能は、月の極近くの恒久的に影になる領域内のイメージを収集することである。これらの地域は直射日光を受けることがなく、燃料や酸素として使用できる探査やその他の居住用途に重要な資源である水の氷が含まれていると考えられている。
NASAの月偵察軌道船用に開発されたカメラをベースにした ShadowCam は、光感度が200倍高いため、山やクレータの壁などの近くの地質学的特徴で反射される光を使って、直接光がない場合でも、恒久的に影になる領域内の詳細なイメージを撮ることができる。
イメージ
月偵察軌道船カメラ(LROC)(左)とShadowCam(右)によって撮影されたシャクルトンクレータの恒久的な影の壁と床のイメージ。各パネルには、幅 1,800 メートル、高さ 2,200 メートルのエリアが表示される。
Feb 09. 2023