特集:カッシーニ、土星でのグランドフィナーレに向かう

プロローグ: 土星のリングは無数の小さな氷の塊や岩などからなっています。カッシーニは、これまで、これらとの衝突を避けて、リングから離れてまたリングと並行した軌道をとってきました。しかしながら終盤も近づき、カッシーニは、右下の図のように、リングとクロスする軌道に変更して、最も外側のFリングの外を通る軌道を一回、その後は最も土星に近いリングと土星との間を通過して、これまで調査できなかったリングの粒の詳細や、土星の大気などを調査し、最終的には、衛星などに(地球の)生物の痕跡を残さないように、土星に飛び込んでミッションを終える予定です。

以下、9月のミッション終了まで、これまでの主な活動や発見を振り返ります。

 

NASAのカッシーニミッション、土星でのグランドフィナーレの準備
NASA’s Cassini Mission Prepares for 'Grand Finale' at Saturn

2004年以降土星を周る軌道にあったNASAのカッシーニ宇宙船は、その注目に値する物語の最終章を始めようとしている。4月26日水曜日に、宇宙船は、ミッションのグランドフィナーレの一部として、土星とそのリングの間の幅 2,400 キロメートルのギャップを通して、一連のダイビングの初めての通過を試みるだろう。

土星での探査の間、カッシーニは、氷の月エンケラドゥスの中での熱水の活動の徴候を示す広域な海、および、月タイタンの液体のメタンの海などを含む、多くの劇的な発見を行ってきた。

地球から打上げ以降20年、リングの惑星を周って13年、今、カッシーニは燃料が不足してきている。2010年、NASAは、将来の探査に向けてこの惑星の月達を保護し保存するために、特に生物居住可能性のあるエンケラドゥスのために、今年、土星への意図的な突入でミッションを終えることに決めた。

しかしながら、カッシーニの終焉の初まりは、様々な点で全く新しいミッションのようである。カッシーニ技術者達は、ミッションの長年の間に得られた専門知識を使って、9月15日の惑星への宿命的な突入に向けて宇宙船を送る、科学的な価値を最大にする飛行計画を設計した。次の5ヵ月間にその最終の軌道をチェックするこのミッションは、科学的な業績の印象的なリストを達成するだろう。

ミッションチームは、惑星の内部構造とリングの起源に関する強力な洞察、メインリングから来る土星の大気と粒子の初めてのサンプリング、土星の雲と内部リングのかってない接近した視界を得ることなどを期待している。チームは、現在、このロボット探査機がその科学観測を行うために続けるだろうコマンドリストの最終的なチェックを行っている。このシーケンスは、4月11日火曜日に宇宙船にアップロードされる予定である。

カッシーニは、4月22日土曜日の、土星の巨大な月タイタンへの最後の接近したフライバイによって、そのグランド・フィナーレ軌道に移行するだろう。タイタンの重力はカッシーニの飛行経路を曲げるだろう。カッシーニの軌道は縮むので、リングの外側で土星に最接近する代わりに、惑星とリングの内側の端の間を通過し始めるだろう。

最良のモデルに基づいて、ギャップには宇宙船に損害を与える十分な大きさの粒がないことを期待している。しかし、最初のパスでのシールドとして大きなアンテナを使う用心深さも持っている。

<参考 1>: カッシーニのイメージやビデオなど、グランド・フィナーレ関連データは こちら から見ることができます。
<参考 2>: カッシーニのグランドフィナーレに関するアニメーションビデオは こちら(Youtube) から見ることができます。

April 05, 2017    



<資料1:カッシーニの航路> 1997年10月16日

この図はカッシーニの惑星間飛行計画を描いている。1997年10月16日の地球からの打上げに始まり、金星(Venus:1998年4月26日と1999年6月24日)、地球(Earth:1999年8月18日)、木星(Jupiter:2000年12月30日)へのフライバイによる引力の助力を得て、土星への到着は2004年7月1日に計画されている。土星システムでの軌道の旅は4年の予定である。異なる惑星へのフライバイによる引力の支援は太陽に対する宇宙船の相対速度を上げるためである。宇宙船は金星(130度C)と土星(-210度C)の温度環境に耐えうるように設計されている。


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